第4話
私たちは、冒険者ギルドの扉を潜り中へと入りあたりを見渡す。
1度だけ連れてきてもらったことはあるけど、私たちの町のギルドよりも内装や建物自体はこちらの方が大きい気がする。
周りはリオ達が帰ってきたことに、気付いて近ずいてくる。
『大丈夫だったか!?』
『調査でお前達まで居なくなったらと思うと...俺らは...』
『アキネ!サレナ!無事でよかったよぉぉ!』
『お前らなら生きて帰ってくると信じてたからな!!』
そう言って周りに集まる人達は、このパーティーの面々を労うように暖かく接している。
良い冒険者ギルドだなと私は思ったと同時に、目線は少なからず私たちに注がれる。
そう言われてバツが悪いのかリオ達はちょっと落ち込んだと思ったら言葉を返した。
「いや、今無事でいられるのは、少なからず、ここにいる2人のおかけなんだよ。それにもしこの2人が居なかったら、俺たちはあの森でデビルグリズリーにの餌食だったからな。」
それを聞いて、皆がざわめく皆口々に騒ぎ出した所で、ある人物が私たちの所に歩いてくる。
私とオリビエに目線があうと驚いた様子をして近寄ってくる。
まぁ当然だなギルド内でも勇者と聖女は有名だし、それに多分だけど貴族としてのオリビエを知ってそうな重要人物っぽい見た目だし。
そう思いながらも、態度は変わらずに、私たちに話しかけてくるこの眼帯をした女性。
「リオやアキネに皆無事帰ってきてくれて嬉しいぞ。」
「あ、ギルマス!!ホント無事に帰って来れて良かったよぉ!!」
「姐さん、すまない奥の方まで行くつもりだったんですけど、あんな敵に遭遇しちまったせいで。」
「いや、お前達が無事なら何よりだ、だがお前達後ろの2人は誰なのか教えてはくれないか?」
そう言われてリオが話そうとした時に私は咄嗟に言葉を切り出した。
「初めまして、ローダー領のギルドマスターさん、私はエレイル隣にいるのが───」
「オリビエよ、よろしくね。」
そう言って私たちの意図に気づいたのかギルマスも挨拶をする。
「ああ、初めましてお2人とも私はこのローダー領のギルドマスターを務める元AAAランク冒険者のノルト・クラリネだ。
早速で悪いのだがお前達...リオのパーティはここで待っていてくれ、
「え?大丈夫なんですか?俺たちも話に混ざった方が────」
「リオォォ〜ギルマスがこう言ってるんだからいいのよ。それに私お腹減ってるから皆で食べようよ。」
そう言ってリオの腕を引っ張るアキネとやれやれと首を横に振るケインにオドオドが増してしまったサレナは私たちから離れる。
「では、私の執務室に案内しよう着いてきてくれ」
「ええ、分かったわ。」
「よろしくお願いしますね。」
そう言って私たちはノルトさんの執務室へと向かう。
◆◇◆◇◆
執務室に着くとギルマスであるノルトさんは、ちょっと苦虫を噛んだような表情で私の隣にいるオリビエを見て話始める。
「まさか、勇者パーティの聖女様がこんな所にいるとは思わないよ。本当に見た目やら顔やらは私たちギルドマスターには分かっていたけど、他の人にはまだバレてないの?」
「いいえ、あの二人にはバレたようですけど、他の方達は私たちの服装や、装備を見てないので、それに───」
「私が認識阻害の魔法をかけてるので大抵の人にはバレないと思いますよ。まぁ魔力が多い人や察知に長けてる人にはバレますけど。」
そう言うと、少し訝しげに私の顔を覗き込んできたノルトさんが口を開く。
「君は今年入った勇者パーティの────」
「そう!このエレイルさんは、かの有名なレノール領の一人娘で、座学、経済、料理、地方面や魔法に対しても優れたあの!エレイル・レノールさんなのです!!」
「え!あの14歳で、スタンピードを1人で止めたかの〖氷の魔女〗と言われるお方なのですが!?噂には聞いていましたが、これ程綺麗だとは思いませんでしたよ!!」
そう言って私の事を褒めちぎってくれるオリビエさんと、それを聞いて目を輝かせるギルマスのノルトさんを私は────
「ストップ!!それは今は重要じゃないので、件の話をしましょう!それにこれは一刻を争う自体かもしれないので、早めに知らなければ。」
そう言って私は真剣な眼差しで問いかけるように、2人に目線を送る。
(そんな恥ずかし話は切り上げてくれないと私が困るのよぉ!!)
それによってギルマスもオリビエもハッとなって我に返ってくれたことには少しホッとした。
それから私は、私が
「私たちは、街道の方を歩いていた時に、偶然あのリオ達のパーティがデビルグリズリーと戦っているのを察知して、向かったのそれから私が魔法で、そのデビルグリズリーを燃やしてから、皆の所にいってオリビエに傷の回復を頼んだの、そうよね?オリビエ。」
「ええ、それが一連の流れなのは間違いないわ、それから、アキネやリオ達とこの町に同行する方になったのよね。
でもそれ以外に何かあったの?エレイル?」
「ええ、ここからが私が感じたどす黒い何かなのだけど、オリビエは何も感じなかった?」
「私は───ごめんなさい。そこまでは気づけなかったわ。」
そう言うオリビエだったが、頭の中はこうだ
(あ、危ない!エレイルが抱きしめていてくれてそれにあんなに格好良い姿を見たら周りなんて見えないよぉ!)
そう言ったオリビエは少し申し訳なさそうにするが私は、できるだけ補ろうする。
「あの時にあそこを離れた一瞬だけ、少し離れた所から突き刺すような殺気を感じたのよ。
多分森の奥に何かあるのかもしれないけど。」
「奥の方というのはどの辺なのかな?詳しく聞かせて欲しいのだが。」
そう言ってノルトさんはすかさず地図を広げでくれる。私はその突き刺すような殺気をを放った所を指さす。
「ここは、ダンジョンがある場所じゃないか!?それか本当なら、もしかすると。」
「ええ、私も小規模だけど経験があるから何となくそうなんじゃないかと思ったわ────スタンピードだと。」
それを呟いた私に対して、ノルトさんは両手で顔を隠すように、項垂れる。
でも、それはまだ始まっていないでも経験上もはや一刻の猶予もない状況だろう。
何せあんなデビルグリズリーがてできているのだから。
「確かこのダンジョンって。」
「ええ、AAランク級のダンジョンでダンジョン名は『魔窟の檻』と言われているわ。最近魔物たちが活発していると思ったら、そういう事だったのね。」
「それもあるとは思いますけど、私は一つの仮説を先程立てたんです。
スタンピードであのデビルグリズリーがあんなダンジョンよりも離れた場所に出現するのかと。」
「そ、それって....」
「私が話すことはあくまでも仮説なので、よく聞いてください。このスタンピード人為的に行われた可能性があります。
そう言って私はその話を切り出す。
◆◇◆◇◆
〈あとがき〉
いやぁ〜このオリビエというキャラの煩悩度合いの調整が難しい!!
今はこんな感じですが、段々と落ちていく様子をお届けできると思いますのでお楽しみにまっててね✨(▭-▭)✧✨
次回ですが、多分?恐らく?12日頃?に投稿できると思われなので、宜しくです!
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