プロローグ 『彼女』はそう心に誓った。
これは昔のことである。とある異世界の子爵の娘が生まれました。
親と兄と同じ深緑の髪色に紺色の目ととても愛らしい女の子でした。彼女はとても好奇心旺盛で駆け足が好きで、いつも泥んこになって帰ることが多くありました。
そして、七歳になると、同年の女の子の憧れの王子様の婚約者になりました。その王子様とも仲良くでき、さらに騎士長の息子も国王の宰相の息子もみんな仲良く出来ました。
__あの日までは
それは十四歳のことでした。突然、現れた平民の少女によって仲良くなった友達を奪ったのです。まるで少女の罠にはまったかのようにみんな少女に惚れました。
免罪という濡れ着を着せられて、ついには仲良くなってた王子様に婚約破棄を言われたのです。仲良くなった友達もみんなみんな、少女の味方。お父さんもお母さんもお兄ちゃんもみんな少女の味方。だから、彼女の味方なんていないのです。そして、垣間見える少女の悪意の笑顔。彼女は絶望の淵に立ったのです。私は何もしてないと訴えてもみんなは私を責めるので。それを見た彼女は泣いてしまいました。でも、そんな彼女を見てもみんなは「泣いても無駄」と言う。その時、それは一瞬のことでした。突然、彼女の周りに黒の穴が現れたのです。落っこちそうになる時、彼女はみんなに手を伸ばしたのです。でも、みんなは彼女の手を取ることはなく、ただ、じっと彼女が落ちるのを見るだけでした。そして、彼女は悟ってしまうのです。みんな、私のことより少女のことを大切にしてた。でも、本当は少女の思う罠であると。
………許せない。こんなにも仲良くなってたのに仲間ってあっという間に消えちゃうの。なんにも知らないくせに。私の事守るって言ったくせに。許せない!絶対に……絶対に復讐してやる!!!
と彼女はそう心に誓ったのでした。
___________
(追記)
これから連日更新をいたします。不快と感じる人は申し訳ございません。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます