第29話 宝箱の中身
嘆きの地下迷宮を踏破してからルミナスの森へと戻ると、┃
「嘆きの地下迷宮の完全踏破おめでとうございます」
「「おめでとうございます」」
「ありがとう、30階層のボス部屋で現れたディアボロスが強すぎてさ、最後はズルをして倒しちゃったけど、次は真正面からぶっ飛ばすよ」
私が倒しきれなかった魔物と言うと、
「アリス様が倒せない魔物とは?」
「えっとね、見た目は
「それは赤黒い肌に、頭と肩から角が出ていませんでしたか?」
ガイアの言葉を聞いて、ディアボロスの姿を思い出してみると、言われた通りの容姿だったと思った。ただ、戦えば負けると思い会話をすることはなかった。
「うん、そんな感じの奴だったよ。ガイアはそいつを知ってるの?」
「はい、
アイツはそんなにヤバい奴だったのか……、本能に従って〚拒絶〛を使って良かったよ。っていうか、〚拒絶〛って神話級の化物を簡単に倒せるんだね。
「うん、私には〚拒絶〛があるからね。本能に従って手を出さなくて良かったよ。これがその時の魔石と宝箱だよ」
「「おぉ~!」」
超特大の魔石と宝箱を見せると歓声があがる。良いタイミングなので、25階層の宝箱と合わせてこの場で開けてみることにした。
「みんなも宝箱に興味あるでしょ?せっかくだからここで開けちゃおうか!」
「「是非、お願いします」」
「OK、開けちゃうよ。オープン!」
2つの宝箱からは【光輪】【冷蔵庫】【直結式給水システムの設計図】【送電システムの設計図】【金塊】こんな感じの物だった。冷蔵庫、給水システム、送電システムはアカシックレコードのものだけど、発電システムの設計図があるので、遂に発電と送電が可能になるから、家電製品を使うことができそうだ。給水システムがあれば、各家庭に水を届けることも可能になるので、ルミナスの森での生活環境が一気に良くなりそうだね。【金塊】は調べなくても判るので、最後に残った【光輪】を鑑定して調べてみる。
【光輪】4枚組の光の輪で、使用者の思うままに扱うことができる攻防一体のアイテム。
ちょっと、見ただけでは判らないから使ってみることにする。光輪に触れてみると、光り輝いて私の左腕にブレスレットのように身に着いた。次に左腕を前に向けて目の前に4枚を四方に展開して防御壁をイメージすると光の壁が現れた。
「なるほど、私のイメージした通りに動いてくれるんだね。攻撃する時は刃で斬り刻むイメージでいい感じかな?えいっ!」
私は1本の木に向かって光輪で4方向から同時に斬り刻むイメージで左手を向けると、一瞬で木が木屑になったのだった。
「これは凄く使い勝手が良いね。もっと色々な使い方ができそうだね」
私が光輪を自在に扱ってると、フランシスコが胸元で両手を合わせながらみんなに語りかける。このパターンはかなりヤバイ気がする……
「光輪を自在に扱われるそのお姿こそ、ルミナス神アリス様!」
「「ルミナス神アリス様!」」
その場にいた全員が私に対して跪いて祈り始めたのだった……
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