115 アイテムボックスに拘って…その115
第0区の自衛隊所属の浦壁少尉と名乗る将官がやって来た!
取り敢えず家に上げてお話しを……ということだけど。目的は……アレだよなぁ?(多分)
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──自衛隊の人、
「どうぞ、粗茶ですが」
「有難く!」
と、ずずっと啜る少尉さん。毒とか入ってたらヤベーんじゃないかと思ったけど……まぁ毒なんて無いけどさ(苦笑)
「えと……本日はどのような御用で?……実は、招集状を読む前に父が持ってってしまってて……あれって本人以外が読んでも大丈夫なんでしょうか?」
頭に浮かんだ疑問などを全部口に出してしまってた。ミナは何やってんだ兄ちゃん……というような表情でこっち見てるし(苦笑) タナはポーカーフェイスのようで、実は何も考えてない気がする……
「あぁ……招集状か。あれには自衛隊本部に来て欲しいということしか書いてないので大丈夫な筈だよ! それより、もっと内緒の事情があるんだが……」
浦壁少尉は顔を近付けて、声を潜めて訊いて来た。
「……実はね? 純ミスリルがこの近辺で検知されたという情報がある……何か知らないか?」
「純ですか? 準ではなくて?」
あぁ、やっぱりそれかぁ……と思いながら甲司は質問に質問で返す。
「準なら作れないかなぁと実験してます。品質的には世に出せない代物しかできてないんですけどね……」
と、最初にできた失敗作を見せる甲司。
「これは……焦げた金属、かな?」
苦笑いしながら手に取って見まわす少尉。焦げたというか、錆び付いたというか……普通の用途にも使え無さそうな代物がそこに在った。妙に重いし、柔らかいし、変な臭いもする……
「……成程。何故招集されるのかわからないが……あぁ、これはお返ししよう」
謎の物体Xを返還されて、アイテムボックスに仕舞う甲司。
(うーーん、これじゃ諦めてくれないかな……)
「取り敢えず、詳しい話しは自衛隊庁舎でされると思う……来てくれる、よね?」
顔は笑ってるけど目が笑ってなくて、正直怖い……かといって、既に懐に入り込まれてる訳で……
「は、はい。わかりました」
という訳で、通常じゃあ入れない聖地。第0区に自衛隊に護送されることに……恨むぞ! 誘拐犯たちYO!
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多分、そいつらのせいで自衛隊にも目を付けられたっ!(笑)
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