93 アイテムボックスに拘って…その93
家庭科室の倉庫という名の作業部屋を破ってまで中身を盗み出そうとする組織が現れた……そして朧気にその組織が判明したという……
流石に
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──首トンから始まる誘拐劇──
とんっ
「うっ!?」
どさり……
意識が混濁していき……持ち上げられて運ばれてる気が……
ごそごそ……しゅっしゅっ……ぐいっ……
どうやら大きな目の粗い布袋……恐らくずた袋かな?……に放り込まれて口を縛って……肩か何かに持ち上げられ……うわ、やたら揺れるような……
どさっ……ばたむっ!……シィーン……
車に入れられたかな?……ていうか、何で体は動かないし目も明けられないのに意識ははっきりしてるんだろ……?
・
・
うーーん……この変な状況になってから2時間くらい経ったかな?
むずむず
うげっ!?……や、やばい……股間が……こっ……この感じは……やべえ……もっ……漏れるぅーー!?
しゃああああ……
お寝ショしちゃったよ……ううっ……5歳以降、一度も漏らしたことがないのにぃーーっ!
きいっ……ばたむっ……
「げえっ!?……こいつ寝小便垂れてやがるっ!?……臭ぇ。おい……誰か水持ってこい!」
僕はずた袋から引き摺り出されて……春先でまだ寒いというのに水をぶっかけられて濡れネズミ状態に……ヘックチョッ!……ブルブル……
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問答無用で誘拐された甲司くん!……誰に攫われたのか……そしてこれからどうなってしまうのか……朧気に判明した闇の組織の手の者に拉致されたのか……全てはわかっていないのだった。
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