80 アイテムボックスに拘って… その80

 魔力充填120パーセント……いや、●動砲とか発射する訳ではないけどもっ!

 ミスリルの作り方を調べて、準ミスリルが作れたらいーなー程度の発想で魔力浸透の箱を作ってみたんだけど……えっと、何この白銀色の綺麗な金属はっ!?(元純銀の板です)

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──鑑定してみた──


「……見てるだけじゃわからないよね……」


 金属解析してみる。


「んじゃ……解析」



【白銀色の金属板の解析結果】

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◎名前:純ミスリルの小片(魔法金属板)

◎備考:魔力浸透率120%で産まれる聖銀。本来なら1000年掛けないと産まれないが、

    短期間でも高効率で魔力を浸透させることでも産み出すことができる

◎評価:現在の日本円でなら10兆円前後となる(インゴットサイズでは値段が付けられない)

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「……は?」


 じゅっ……十兆円じゅっちょーえん?……掛けたコストといえば、



◎ゴブリンなどの屑魔石を100個(タナミナ兄妹提供だけど買えば1万円くらい)

◎純銀100gの小片1つ(貰い物だけど買えば2万円ちょっとくらい)

◎魔力浸透の箱……素材として……

 ・金属の小箱

 ・銅板の鏡を6面分

 ・細かい部品類を幾つか

 ・銅板の鏡に付与した魔力反射100万円

 ……合わせて120万円と少々

◎魔力浸透の為に凡そ4日

※ほぼ放置だったのでノーコスト

 え?……僕の人件費?……中学生にんなもんあると思う?



 多めに見積もっても124万円だ……人件費込みと考えてもせいぜい125万円くらいだろうか?


※自ら日給が5千円と換算してしまった甲司氏w



「それが……10兆円って……」


 だが、仮にそれだけの価値があるとしても100gしかないし、ミスリルという魔法金属を準ではなく純として産み出せるとしても……


「まぁ……こぉんなちっこいんじゃ……余り意味は無いよなぁ……」


 せめて、インゴットサイズで量産できなければ意味は無いと考え、取り敢えず実験は成功として隅っこに積んでおくことにした。だが……後日、純ミスリル反応が出てその業界では大騒ぎになってるとニュースになるのだが……甲司こうじの住んでいる第5区ではその騒ぎが伝わるのに時間が掛かり、知る所になる頃には純ミスリルの話が頭からスポーン!と抜けており、自分がやらかしたことと気付くまで


「へー、凄いことがあったんだなぁー」


 と、他人事なのだったw


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 誰にもいってないので……そら周りは知らないし、忘れてりゃ気付かないってことで(苦笑)

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