78 アイテムボックスに拘って… その78
準ミスリル……あわよくばミスリルができればいーなー……程度の軽い気持ちで用意した魔力浸透装置。実は……魔力ランタンをバラして密封できる箱に発光部を金属片を入れた側に設置し……魔石入れを蓋側に。そしてスイッチを外側に設置して何個入ってるか計測した結果と、魔力がどの程度浸透してるかの計測装置を内部に設置して計測結果を外側の表示部に出力するようにしただけ。計測結果が1枚の表示板に表示してるようで、実はカバーの内側には計測結果表示盤が2枚縦に並んでるだけで上からカバーが貼ってあるだけでした……
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──朝になり、魔力浸透していた銀の小片は……──
「……うーん、まだ50%未満か……」
箱の残留魔石はゼロ。銀板に浸透した魔力は50%に至っておらず、予想より遅々として進まずって感じだった。この魔力浸透装置には、スイッチと表示部以外にも調整の摘まみがある。内部には魔力を光に変換して光る発光部があり、その光量を調整する為の摘まみって訳だ。つまり、この箱は魔力ランタンを利用した簡易的な魔力浸透装置だ。魔石を突っ込んでスイッチを入れてる間は、箱の中は光を放って明るい訳だけど……
(魔力を光に変換してるだけど唯の光って訳じゃない筈だからな……)
人の目には明るい光として見えるんだけど、魔法を発する時に同時に見える魔法光……若しくは魔力光って奴と同等の筈。なら、そんな光で満たしてやれば中の物質も何かしら変化はある筈だ……。箱の中は魔法を反射する性質をもつリフレクトの魔法を浸透させた薄い銅鏡で覆っている。これにより、一層の効果上昇を狙っている訳だけど……。ちなみに箱そのものは僕が創れたんだけど、
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取り敢えず屑魔石を追加して放置している。一晩で50%ならもう1日くらい放置するのも手かなと、屑魔石を蓋の中身一杯にしておいた。
「魔石の数が55か……まぁ半日はもつかな?」
ってことで、朝起きてすぐに追加して放置……いや、安置。夕方くらいにもっかい様子を見ようかな……ということで、作業机の上に放置した甲司だった。
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夕方……冬ともなれば陽が落ちるのも早く、夕飯を食べた頃にタナミナ兄妹が帰宅。本日の成果を持って帰って来た。それを受け取り、2人が飯を食べに母屋に戻った時にコンテナハウスに入る甲司。
「さて……どーなってるかな?」
上段の数値は55から減って12になっていた。見張ってなかったので減少のペースがわからないが、昨夜に比べて早い気がする……。魔力浸透は50%未満……47%くらいだったが、現在は83%となっている。
「8時間で+36%?……昨晩から今朝の時点で時間掛かる割には浸透が進まないなぁと思ってたけど……」
確か、30個を30時間で47%くらい。それから55個を追加して8時間経過して36%浸透が進んだ訳だけど消費ペースが激増……55個から12個だから、43個消費した計算になる。浸透ペースも8時間で36%進んだので、今朝までの30時間掛けて47%より浸透率が上がっている。
「うーん……最初は馴染まなくて中々浸透しなかったのが、半分近くまで浸透すると後は加速するって感じかなぁ?」
魔石は12個残っているがこの消費ペースだと足りないだろうと思い、
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一休さん?……いいえ、ケフィアです(チャウワッ!)
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