60 アイテムボックスに拘って… その60
探索者ギルドからの帰り道、強盗?に襲われた。まぁ……その正体は呑んだくれの金に困った中年髭親父だったんだけど……。3人共未成年だし被害者で正当防衛だったのでお咎め無し。近所で強盗被害が出てる犯人だったので僅かだけど報奨金が出た。けど、一応2人のお手柄だったしタナミナに全額預けた。うちの家に入れる金にでもしてくれるといいかな? と思いつつ……
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──6日目 その3──
帰宅した。ら、両親に問い詰められた。まぁ……警察から連絡が行ったんだろう。探索者ギルドからもかな? 事情を話し、怪我も無いと説明したんだけど、3人の身体をパタパタと触れまくって……ようやく安心したのか安堵してくれた。いやあぁ……心配掛けるつもりはなかったんだけどね。
取り敢えず……
「汗かいたでしょ?……お風呂入って来なさい」
との鶴の一言で3人同時に風呂に……。いやまぁ……小学生の裸見てもどーってことないけどさ……ミナ、ちっちゃいし。え?……妹サマと同じくらいじゃないかって?……うん、妹サマも小っちゃくて可愛いんだよ?……最近マセて来たので近寄るのも嫌がるんだけどさ……
※その癖、気付くと傍に居たりしてさ……イミワカンネーヨ!
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「なぁ……」
「んぅー?」
「俺らのアレ……見て、引いたか?」
「アレ?……あぁ、恰好良かったな」
「え?……ホント?」
ミナが湯舟の中で僕の返事を聞いて驚き、タナは僕の背中を洗いながら質問の答えを聞いて手が止まってた。
「あれだけ動けるとは思ってなかったからね……背中を蹴っ飛ばすのは勘弁して欲しいけど」
少しだけ背中がヒリヒリする。タナにはそこは緩く擦るだけでいいとお願いしたので痛まない。
「まぁ……ダンジョンの中は仕方ないけど、外ではもうちょい自重して欲しい」
「じちょーしろって?」
「え……と、無茶なことはしないってことかな?」
「ふぅーん……」
理解したのかしてないのか不明だが、取り敢えず黙り込むミナ。
「まぁ無理したらおっ
「厳禁だよ……」
言葉の読みの上では同じだがニュアンスが違うんだよな……と思いながら突っ込む
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風呂から上がった後、昼食を取ってから甲司は兄妹の靴を作る為に自室に籠る。2人は引き続き母さんの愚痴に付き合っていた……数年もの母親との触れ合いが無かったんだ。存分に甘えればいいさ。
「さーてーと……」
デス・バッファローの皮を靴1足分づつ切り取る。靴底は大き目に切って……兄妹の靴底を象った型紙を乗せる。
「これから成長するんだし、少し大き目の方がいいよな?」
一応、数cmの余裕を持たせ、靴紐で縛ればいいかなと思いつつ……今履いている靴を元にデス・バッファローの皮を切り出し、革靴を仮縫いする。勿論、革紐はデス・バッファローの皮を紐状に切って作った。
※流石にマジックテープとか無いので紐靴の簡易版を製作した
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「善し……後は耐久値上昇と防御力上昇の付与をっと……」
皮関係のスキルを取得したので元々ある付与魔法の対象に入り、付与できたのだ。特に足元はダンジョン探索では非常に酷使される部位だ。足元を攻撃されて怪我すれば動けなくなる。その可能性を考えて普通の靴ではなく……足首よりやや上までを保護するショート・ブーツとした。
着脱は最初だけで、手で靴紐を結び最適な状態を靴に記憶させ、次回からは緩んだ状態で足先までしっかり履くと自動で締まるようにした(オートフィットのアレンジ版)
脱ぐ時は、
「靴を脱ぐ」
という意思を込めて靴先を2回トントンとすれば脱げる状態になる……要は革紐が解かれて靴が緩んで脱げる状態になると。
「……後で説明しないとな」
尚、タナの方は武骨な素材の色を生かした靴。
「でもな……靴ばっか立派でもなぁ……」
という訳で、
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取り敢えず、ヘルメットはあるので上半身を部位防御できる肩・胸・背中を覆う上半身革防具。腰の前後と左右を覆う腰革防具、手甲、足甲のセットだ。
※上半身革防具は肩・背中の肩甲骨の辺り・胸防具と同一範囲を覆う防具。手甲は下腕部分と手の甲を覆う防具。足甲は膝から足首の上辺りまでを覆う防具(しゃがんでもショート・ブーツに触れない程度に短め)筋力育成の意味も込めて、重量軽減の効果は付与しないでおいた(全部装備すると、結構重いとは思うけどあれだけ動けてたんだし……まぁ大丈夫だろう)
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