49 アイテムボックスに拘って… その49

 取調室で何を取り調べられるのかっ!?……と思ったら、参考人の立場だった模様。そして現れる昨日の2人……何やったんだっ!?……と思ったら貸したアイテムボックスを売り飛ばそうとしたそうで……そしてギルド長に脅されるんだけど……脅しが効き過ぎてお漏らしして2人して大号泣……ギルド長は女性ギルド職員に大目玉喰らってた……アホだなぁ……w

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──結論!……仕事は任せたよ!!──


 1枚100万円もする契約魔法の掛った契約書を使って、くだんの2人に仕事を任せた。契約書の代金はおどしが効き過ぎた藤堂さん(探索者ギルド・ギルド長)と僕の折半せっぱんで。まぁ……毎月100万円振り込みがある身分なので全額負担しても問題無いんだけど、女性ギルド職員が


「子供を脅かし過ぎた責任と……誰が床掃除をすると思ってんですかっ!?」


 と激オコだったんで。女性は怒らせると怖いよね……(母さんと妹とで実体験しております……ハイ)



 契約内容は……以下の通り。



【特級契約書】

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※当契約書の契約を課す者を甲とし、契約を課される者を乙とす

◎甲:匣岬 甲司(はこざき こうじ)

◎乙:タナ・ミナ

◎甲が課す契約内容:

 1.ダンジョンで素材(糸・布・木・金属)、

   或いは同素材で作られた袋・箱状の物品を収集すること

 2.収集する素材はダンジョン産、或いは魔物ドロップ品に限る。

   が、収拾できる範囲で拾い集めることに異を唱えることはない

 3.但し、全く拾えなかった場合を除き……ダンジョン産素材の収集を

   サボらないこと(正当な理由があればその限りではない)

 4.貸与したアイテムボックス(ショルダーバッグ、リュック、ポーチ)

   は外部になるべく漏らさないこと。但し、命と引き換えになど……

   脅された場合は最低限、出元を漏らさないようにすること

  ※死んでも渡さないとまでは制限しない

 5.以上を守らなかった場合……耐え難い激痛が頭を襲うこととなる



※永続契約となる

 甲が契約を破棄するか、乙が死亡するまで無効とはならない

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 5.と最下行の※の間に不自然に空白があるが甲司が思いついた内容を追記できるようになっている。それを知らないタナとミナは契約すると呟いていたが、甲司は甲司で


(後付けで不利な契約内容とか書けるのか……怖っ!)


 ……と、密かにおののいていた。流石、永続効果のある特級契約書だ。100万円するだけはある……


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 契約時に小さくこちらが不利な内容を書いている契約書より怖いわw

※あれは注意して見れば、読めなくはないし……顕微鏡じゃないと読めない文字サイズの契約書だったら健常者でも読めないので無効だと思うけどw(ちょっと擦っただけで文字が潰れるし?)

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