37 アイテムボックスに拘って… その37

 糧飯かてい先生にアイテムボックス付与の依頼が……と話しを持ち込まれ、行ってみたらご実家だという……。取り敢えず、顔合わせした部屋とは別に付与するブツがある……ということで、移動するのだった……。この家、広過ぎ……と思ったけど、廊下の端が霞んで見えない。埃が多いだけ?(ちょっ!w)

━━━━━━━━━━━━━━━


──別室に移動(に20分)──


「糧飯先生の名前って令子りょうこっていうんですね……」


 初めて聞いたといったら失礼なっ!?……っていわれた。いや、先生のネームプレート……名前まで書いてないでしょ?


※職員室に行くと出勤を示す名札には名前まで書いている。後、自己紹介できっちり名前まで名乗っていることを甲司は忘れているw



「そろそろ目的地だけど……仲がいいな?」


 親父さんがヤイノヤイノといい合ってる僕らをチラと見ていうんだけど……


「そこまで良くないし!」


 と、先生は拒絶していた……いやあんた。生徒の前でそんな態度していいのか? と思わないでもないけど、取り敢えず墓穴掘りそうなのでダンマリを決め込む。


(男女の仲……とか思われても面倒そうだしなぁ……)



此処ここだ」


 鍵束をチャリチャリと鳴らしながら目的の鍵を選び、鍵穴に挿して捻る。


ガチャリ……


「どうぞ……」


 先導する先生の親父さんの後に続く、僕と先生。中を覗き込むと真っ暗だったけど……


パパパ……


 と、すぐに明かりが付く。


「どうぞ……」


 先生の親父さんは中央のテーブル前に歩く……つか、さっきから「どうぞ」しかいってないなぁと思いながら黙って付いて行くと、壁の方に向かい……再び鍵束から鍵を選んで戸棚を開けた。先生はドアを閉めてたので遅れてテーブル前に来た。


「お父さん、手伝おうか?」


「あぁ……じゃあこれを」


 と、何かを手渡される先生。こちらへ荷物を持って来た先生はテーブルへ置いたので覗き込むと……


「シルク?」


 真っ白な布を見て推測する。念の為、鑑定してみた。



【シルク?の鑑定結果】

---------------

◎レベル2ダンジョンスパイダーの糸で作られた布

◎上記のダンジョンスパイダーシルクの布で作られた布袋(紐付き)

※一般的な名称は「スパイダーシルク製の紐付き布袋」となります

---------------



 現実の鑑定書とかは見たことは無いけど、初見な物品の場合はいつもと違う書き方というか……ラフな書式になるんだな……と思った。


━━━━━━━━━━━━━━━

 さて、内容量拡張とか重量軽減とか幾つ付与できるんだろう?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る