34 アイテムボックスに拘って… その34
ダンジョンの入り口付近にあるゴミ捨て場から拾って来た金庫を学校の家庭科室で綺麗にし、使用可能な状態まで復旧させた
手伝ってくれた家庭科部のみんなにお礼をいってから
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──家庭科室・準備室──
「先生!……直りましたよ!!」
「え……本当にっ!?」
まさか修理なんてできないと思っていた糧飯先生は、予想の斜め上の台詞と共に入室した甲司を
「信じられない!?」
といいながら迎え入れる……
「やだなぁー、信じてなかったんですか?」
といいながら、金庫を
「丁度いい大きさね」
「一応、中のサイズをメモってから拾いに行きましたしね……」
一応、金庫の閉め方と開け方を実演しながら説明し、ダイヤルの数字をメモした紙を渡し、鍵も渡す。
「一応、それ1つしかありませんから……必要だったら
鍵は昔からある普通のタイプだと思うので鍵屋に行けばコピーしてくれるだろう。
「最後に内容量拡張の倍率ですが……」
実は、金庫程頑丈な箱に対しては未知の領域だ。20倍でも30倍でも行けそうだが……余り大きくし過ぎると金庫の重さと内部の物の重さだけで準備室の床……というよりは、棚が壊れかねない。余り倍率は上げない方がいいだろう……と思う。
「そうね……」
暫く思案顔の先生に、甲司は質問をする。
「そういえば、この棚の荷重重量はどれくらいですか?」
え?……と質問内容に考え込み……このスチール棚のメーカーのカタログを探し出して読み込んでいたw
「そ、そうね……平均的に荷物を入れて……800kgまでは耐えられるって書いてるわね」
「じゃあ、こんな上に置いたら重量バランスを崩しちゃうんじゃないですか?」
と、一旦収納してから下側の戸を開いて再び設置する。拾って来た金庫は僕でも抱えられるくらいの大きさだが……重さは100kg近くあるんじゃないかと思う。流石に金属の塊なだけに、外から壊して開けるにしても頑丈さはピカイチだと思う。
(重量軽減の
取り敢えず棚の下段に設置をし終えて、立ってから先生を見る。
「
但し、この家庭科室は2階にある。水場とかあるので1階の方がいいと思うけど、料理とかする関係上……野犬とか外から入って来る可能性を考慮して、2階に決まったそうだ。まぁ……学校としては生徒の安全を第一に考えなきゃいけないからしょうがないのかもね……。
結局、2階の荷重重量はそれなりにあるそうで……中に入れる重量制限は2トンまでとして内容量拡張は20倍までとした……いやぁアイテムボックスの重量制限なんて知らなかったよ。
特に制限無く、設定重量を超える物を入れようとすると入らなくなるんだって……
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なら、布袋の5倍容量の奴に重量制限を設定すればいいじゃん……って思ったんだけど最初にアイテムボックス付与時に同時に設定しないと無効なんだそうだ……そりゃそうか。アイテムボックス付与は「魔力が無い、或いは残滓が無い状況」じゃないと付与できないんだもんね……
※ダンジョン素材、魔物ドロップ品素材は例外で、後から追加掛けや上書きは可能らしい。余り何度も重ねると素材がダメになるそうだけど
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