産まれたばかりは暇だ
意識を取り戻す。体が全く動かないし何も見えない。しかし水の中にいるような感覚があり暖かい。音は聞こえない。
だが自然と安心する空間だった。
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何日過ぎただろうか暗くて分からないがもう体は軽くだが動くようになった。
この何も見えない空間で気づいた事がある。
まずおそらくこれは胎内だろうということだ。やけに狭い更にだんだんと腕や足といったものができていく不思議な感覚を覚えたからだ。おそらくこれが胎内で身体ができていく感覚なのだろう。若干気持ち悪い。
あと一つ。おそらくへその緒であるものを通して養分以外になにかポカポカするものも体に入って来ているようだ。それは身体にしばらく滞在するとすぐに抜けていく。
抜けていくと同時に自分の中にある同じ物が自覚できるようになっているように感じる。その何かはわからないがポカポカするものは最初は全く自分の意志で動かせなかった。だが最近は体中に張り巡らせたり1箇所に集めたりと自由自在に操れるようになった。
まぁただの暇つぶしである。この練度が伸びているのがわかると楽しくてしょうがないというかこれ以外やることがないのだ。
日々の遊びによってこのなにかは身体の中の量が増えていることもわかった。多いところでできることが増える訳では無いけど身になっていると考えると自然と増やすことも楽しみの1つになった。
というわけで胎内(予想)生活は充実した日々を過ごした。しかしそろそろ空間が狭くなってきた。おそらくもうそろそろ産まれるのだろうと容易に予想できた。
(生まれた時は泣かないとなぁ〜)
ぱぁっと一気に明るくなった。まだ目は開かないがなんとなく産まれたのだと思った。
「うあわぁぁぁぁん」
うまく泣けているだろうか。周りから声が聞こえた。
「元気な男の子が産まれましたよ。」
「はい。ありがとうございました。」
やはり俺は産まれたらしい。よかった違ったら急に泣いたヤバイ奴になるとこだった。
「名前はなんてつけるんですか。」
「名前は天真。蒼井 天真よ。」
•••••は?はぁぁぁぁぁ!?ってことはあの作成したキャラに転生したってこと!?ただの新モードだと思ってたのに予想外の大事だった。
でもそれなら彼女に直接会うことができるかもしれない。現実ではあり得なかった自分の夢叶わなかった恋を遂げれるかもしれない。
そう思うと自然と活力が湧いてきた。この世界が本当に『エブクリフのリーブラ』の世界ならば自分のなし得なかったこと全てをやろう。勉強も何もかも自分で満足できるほどに。
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どうも産まれて間もない蒼井 天真です。目も開くようになりました。
しかし本っっっっっっっ当に暇。ここ最近は外を見る以外やることなし。
ちなみに身体にあるものはまだ健在何なら量の増え具合でいうととんでもない速度で増えていっている。
というのもこの物いや『エブクリフのリーブラ』の世界だろうから魔力だろう。この魔力というのは基本的に6歳まで成長する。そのため増えていくのは当然である。
しかしこの魔力の量は6歳以降基本的には増えない。つまりこれは才能に依存するということだ。
だが自分の胎児だったときに身につけた力を持っている。それは魔力を扱う上での基本技能の魔力操作だ。これは原作でも努力の部分が多く、魔力操作を極めると魔力量が多くなくても魔法を多く撃てたり身体強化などがうまく使えたりするためゲーム内でも魔力操作の修行という操作がある。
俺はこの魔力操作をして身体から魔力を放出している。魔力は自然にしていても増えるのだがどうやら1度枯らしてから寝て回復させると増えるようだ。これは原作には記載されてなかった。
「ご飯ですよ~。」
今部屋に入ってきた優しそうでおっとりとした顔お持ち大きな胸そして美しい黒の長髪を持ち黒色の目を持つ綺麗な女性がうちの母だ。
「はい、しっかり飲むのよ~。」
これは最初恥ずかしかったものの今では慣れたものだ。綺麗な女性の乳房を吸うのは興奮すると思ったが本能的に母だと理解していたため興奮することはまずなかった。授乳を終え俺はゲップをした。
「はい。じゃあおむつも交換するね。」
これも最初はとても恥ずかしかった。
「じゃあおやすみなさい。」
こんな感じで授乳タイムは終わった。ちなみに寝る時はいつも魔力を完全に0にしてから強制的に寝るようにしている。
俺の1日をまとめると
魔力操作の修行→睡眠→授乳→魔力操作の修行→睡眠→授乳→魔力操作の修行→睡眠→授乳•••••••という繰り返しである。
とてもつまらない。早く動けるようになりたい。
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どうも、聖(ひじり) 聖(さとし)です。
まずこの作品は僕が初めて書いた作品です。楽しんでいただけると幸いです。
また誤字脱字の指摘は優しくしてもらいたいです。
後、現役の高校生なのでテストなどで投稿ができなかったりするかもしれません。ご了承のほどよろしくお願いします。
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