第9話 ドレス選び

俺は今日、ある店に行った。

もちろん、澪夜も一緒だ。




「 着いたよ。 」




『 …………?

ここのお店は? 』



「 ここで、パーティに着ていく、

ドレスを選ぶんだよ。 」




『 ドレスを? 』




そうして、俺達は店に入る。

すると、色とりどりのドレスが

目に飛び込んで来る。




「 じゃあ、選んで来ていいよ。 」




『 あ、うん。 』




そう言うと、澪夜は店の中を歩いて行った。


俺も一緒に選びたかったけど、

ドレスを選ぶとか女心が分からない

俺にはエベレストを何もなしで

登るぐらい難しいんだ。


俺がそんな事を考えていると、






『 あの、これどうですか? 』





⟬ とってもお似合いですよ。 ⟭




澪夜は試着でもしているんだろう、

店員の人とドレスを選んでいるらしい。

きっと綺麗だろうな……。


そんな事を考えながら、

店の中の椅子に座っていると、

声が聞こえてきた。




『 私、パーティに出るんです、

夫の横にいても恥ずかしくないような

格好で居たいんです。 』




⟬ 素敵です、

全然恥ずかしくないですよ、

自分の着たいと思うものを来た方が

旦那さんも喜ぶと思いますよ。 ⟭




……嬉しい、

そんな風に思ってくれてたなんて、

これは期待しとこう。

まぁ、澪夜のドレス姿が

美しいのは当たり前なんだけどな。


そんな事を座りながら

考えていると、




『 ……ね、ねぇ、

これで、どう……? 』




「 ……凄い似合ってるよ。 」




澪夜が着てきたのは

青いドレスだった、言葉にした通り、

凄く、綺麗だった。

白い髪に青いドレスがマッチしていた。

澪夜は恥ずかしいのか顔真っ赤だけど。




『 じゃあ、これにする! 』




「 いいよ、

すいませーん、これにしますー。 」




⟬ はい、かしこまりました。 ⟭




そして、俺は会計をすませ、澪夜と店を出た

あれはサンプルらしく、

これから作るのらしいから、

明日取りに来て欲しいと言われた。




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




「 ドレス姿楽しみだな……。 」




『 そ、そう?

結構、恥ずかしかったんだよ……? 』




恥ずかしかったのは

見れば分かった。

今までになく、顔が真っ赤だったからな。




「 明日、仕事帰りに

預かってくるから。 」




『 うんっ!

よろしくね。 』




澪夜は俺にニコッと笑う。


そして、俺は

無意識に澪夜と手を繋ごうとする。




『 ………繋ぎたいの? 』




「 え? ぁ、うん……。 」




『 よかった。

私も……。 』




そうして、俺達は

手を繋いだまま、家まで歩いた。




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




「 ただいまー。 」




『 ただいま。 』




帰ると、

まだ16時だった、

晩御飯まではまだ全然時間がある。

意外と、2人で過ごす時間って、

なかったから新鮮だわ。




「 ふぅ……。 」




『 …………。 』




俺はソファに座り、

テレビをつけた、うちのテレビは

バカでかいから、少し目がチカチカする。


そして、喉が渇いていたから、

水を一口飲む、




『 ……純星って、

絶対ヘタレだよね。 』




「 ぶっ……! 」




俺は含んでいた水を

吹き出してしまう。


……図星だよ、

そうだよ、ヘタレだよ、

そうなんだけどさぁ!

ちょーっといきなり過ぎないか!?




「 ち、違うよ。 」




『 じゃあ、今、私の事襲える? 』




「 ぐ……。 」




『 しかも、

自分からハグもしてこないじゃん? 』




「 むくぐ……。 」




……何も言い返せない、

襲えるかと言われると、襲えないかも。

ハグも確かに自分からした事ない、


俺って結構ヘタレだった?

普通に嫌なんだが?




「 ……そ、そうかもな。 」




『 まぁ、ヘタレでも、

大好きだよっ。 』




そう言って、澪夜は抱きついてくる。

まぁ、嫌われてるわけじゃないし、

別にいっか。




「 そうやって、俺を舐めてると

後悔するぞ? 」




『 それどういう意味……?』




「 ま、そん時になったら

自ずと分かるってやつだよ。 」




まずは、

パーティについてだ、

パーティは明後日、どーなるかね……。


まぁ、上品に降るまえそう

だよな、心配は少しあるけど、

酒飲まなければ大丈夫だろ。







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