2章 お弁当を作るのは合法(1)

「地藤さんは、ここ、来られたことは?」

「たまに、ですね」

 一週間を空け、また回ってきた日曜日。俺と雷原さんは、約束通りふたりでいっしょに出かけていた。

「そうなんですね。わたしは結構頻繁に――妹たちがいたころは……ですが……」

 どよんと表情を曇らせ、肩を落とす雷原さん。

 俺たちが来ているのは、市内の大型ショッピングモール。地方都市の休日において、ド定番な選択肢だ。

 実際、見渡す限り家族連れや恋人たちがたくさんいる。

「……い、いえ、今日からわたしは変わるんでした!」

「その意気です、がんばりましょう」

「はい!」

 グッと拳を握る雷原さん。もちろん今日は地雷系ファッションである。

「さて、いっしょに買い物をするというシチュエーションなわけですが、そこで『相手に甘えるような行動をする』となると、やはり自分の行きたい店へ行きたいように連れ回して、なんなら荷物持ちにもして、的なことが考えられるかと」

 内容としてはかなりライト、じゃないだろうか。

 一言で甘えると言っても、恋人がやるような親密なものから、単に行動としてわがままに振る舞うというものまでいろいろある。

 たとえフリだけだとしても、さすがにいきなり前者をやるのは厳しすぎるだろう(そもそも、男として好きなわけではない俺相手にやるのは嫌だろうし)。

 そこでまずは、とにかく後者をいろんなシチュエーションで試してみることにしたのだ。

「遠慮なく、好きに連れ回してください。どこに行きますか?」

「ありがとうございます! ではっ…………」

「はい」

「……………………」

「……?」

「………………………………………………………………」

「…………ら、雷原さん?」

 いつまで経っても、雷原さんの唇から続きの言葉が紡がれない。思わず声をかけ、そして改めてよくその様子を見ると……、

「雷原さん、だ、だいじょうぶですか!?」

「……はっ、……はっ、……はっ」

「雷原さん!」

 彼女の顔には大粒の汗が浮かび、全身は小刻みに震えている。

「ち、地藤さん……! す、すみませっ、あの、あの……、ぜ、ぜ……」

「ぜ?」

「……全然出てこないんです!! 自分のために、自分が行きたいところなんて!!」

 彼女は自分の顔を両手で覆い、震える声でそう叫んだ。

「それも、『自分の行きたいところへ人を連れ回す』なんて思うと、よ、余計に!」

「い、いえ、なるほどわかりました!」

 彼女を落ち着けるように声をかけながら思う――これは結構、根深いのかもしれない。

 それこそあらゆるジャンルの店が所狭しと並びに並んだこの場所で、自分のために、となるとどこにも行きたい場所がない、か。

「こ、こういうところがダメなんです。……自立していない……」

 自分のやりたいことをやろう、それこそが素晴らしいものなんだ、なんてメッセージが溢れる現代は、きっと雷原さんにとってすごく生きづらいのだろう。

「まだ最初ですから、うまくいかないことはあって当たり前です。そうですね……では、もっと簡単そうなものからいきましょうか」

「は、はいっ」

「では………………よし、いっしょに適当に店を回ってみましょう。それで、疲れたときに『疲れた』と言ってください」

 思いつく限り、とびきり簡単なものがこれだ。

「わかりましたっ、そ、それならきっと……」




「……地藤さん」

「はい」

「ごめんなさい、あの……」

 ふたりでブラブラと、さまざまな店を普通に見回ってしばらく経ち、雷原さんは言った。

「どうしましょう……そもそもぜんぜん疲れなくて……!」

 甘える甘えないとは別の問題が出た。う~~~ん。

「いや、いいことではあるんですが。……結構歩き回ったと思いますけど、まったく?」

「足腰が強いみたいで。昔から妹たちを抱っこしたり、運動に付き合ったりしてきたからかしら……」

 華奢でか弱いイメージのあるその地雷系ファッションとは、またしても裏腹な個性である。つくづくギャップのある人だ。

 そういえば、初めて話しかけられたあのときもかなり健脚だったな。

「なにかスポーツやったりはしていないんですか?」

「うう~ん、スポーツは……たとえば学校でマラソン大会をやったときは、がんばって走ってる周りの子たちの疲れた顔が、もう気になってしまって気になってしまって!」

「ああ……」

「特に辛そうな子を見つけては、つい『だいじょうぶ? 休む? お水飲む?』って話しかけていたら先生に怒られてしまって……」

「な、なるほど……」

 妹たちがスポーツ留学するくらいだ、そもそも雷原さんは元からしてかなりのフィジカルエリートなのかもしれない。

 才能があるのは素晴らしいことだ。だが、気質が合ってないと競争や勝負ごとは難しいか。

「あっ、地藤さんはお疲れではないですか? だいじょうぶですか?」

「いえ、俺も全然平気です。飲食店のバイトは体力勝負ですから」

「そうなんですね。でも疲れたら言ってくださいねっ」

 そう気を配ってくれる雷原さんは、……わがままが言えなくて汗をかいていたときとは違い、ものすごくイキイキとした顔だ。

「そうだっ、せっかくですし地藤さんはなにか買いたいものはないんですか?」

「俺ですか? 俺は…………ああ、水回りの掃除するための諸々を買わなきゃなあとは思ってて」

「まあ~っ! そうですかぁぁ……!」

 ニィィィッと、雷原さんが彼女特有のあの笑顔を浮かべた。

 ……まずいような気がする。

「行きましょう行きましょう! 一階に品揃えのいいところがありますから!」

「いや、あの、雷原さん」

「すっかり暖かくなって、これから梅雨もきますからカビ対策はしたいですよね~。おすすめのものがありますよ、使い方も簡単で!」

 地雷系ファッションに身を包んだその人は、熟練の主婦そのもののセリフを口にしながら、俺を連れていく。

「見てください、この通りほんとうにいろいろなグッズがあるんです。ここで大事なのは、ご自分の生活環境と習慣に合ったものを選んで、無理なくお掃除できるようにすることです」

「な、なるほど」

「定番のものだとこのあたりですが、人が使っているかどうかではなく地藤さんのお家に最適かどうかで……、地藤さんのお家の水回りはどのような?」

 淀みのない説明にハキハキとした声。……完璧にスイッチが入ってしまった感がある。

 人のために自分の知識を使えるとなった途端、雷原さんの顔はキラキラと輝く。今日やるべきはずだったことからどんどん離れているのがわかるが、そんな彼女にそれが言えない。

「ええと……、まず洗面所はこんなタイプの形で、水栓はちょうどこういう形で」

「ふんふん、でしたら――」



「よしっ、これくらいでひとまずはだいじょうぶだと思いま…………………………っは!」

 雷原さんが今日の目的を思い出したらしいのは、俺の手に考え抜かれた掃除グッズの詰まった買い物袋が提がってからだった。

「も、申し訳ありません! わたし、わたし……!」

「すみません、こちらも止めるタイミングを掴めず」

「いえそんな! ……うう~、どうしてわたしはこうなんでしょう……」

 ワナワナとその体を震わせて嘆く雷原さん。

「これじゃダメなんです! 言わなくちゃ、わがままを…………ええと、ええとっ、………………人のお世話とかじゃない、自分のためだけにやりたいこと、自分の、自分の…………ううう~~~……っ!」

「ら、雷原さん……で、でも、俺はとても助かりましたよ、買い物に付き合っていただいてっ」

「ですがわたしっ、……ダメですっ、ダメなんです! ……自分のやりたいことを持てるようにならなきゃ……」

 もはや青ざめ始めた彼女の顔を見て、いたたまれず俺は思わず問いかける。

「……人のお世話をする、というのがやりたいことではダメなんですか?」

「ダメです! 他人に依存しない、自分自身のためにやりたいことを思いつける自分にならなきゃ……だって、だって……」

 がっくりと肩を落として、雷原さんは小さく小さく、あるいは俺に聞かせるつもりはなかったのだろう声量でつぶやいた。

「……わたしのお世話は、結局最後には迷惑をかけるんです」

 どういう意味ですか、とはとてもじゃないけれど聞ける雰囲気ではなくて。

 しかし、俺はこれの意味するところを、すぐに意外な形で知ることになった。


「元気に咲いてる咲いてる。アタシらの仕事が、文字通り花開いてるよ~」

 雷原さんと出かけた日曜日が終わり、月曜日。

 学校の昼休みに俺は、クラスメイトの女子――草壁くさかべさんといっしょに中庭の花壇へ水やりに来ていた。俺たち園芸委員の主な仕事だ。

「水のあげ甲斐があるな」

「ね~! アタシこっちからあげてくよん」

「わかった、じゃあ俺はこっちから」

 草壁さんと手分けして、今日の分の水やりを進めていく。

 来週にも梅雨入りだ。そうなったらこの仕事の機会は少なくなるな。

「梅雨になったら、アタシら廃業かな。全自動水やり時代に突入~」

 同じことを考えていたのか、草壁さんがそんなことを言う。

「もうそんな時期かぁ」

「うちの学校にはないけど、紫陽花も咲き始めてるもんね。地藤くんはあれ行くの? 紫陽花まつり」

「紫陽花まつり……? ……あ、近くでやってる春の花見の梅雨版みたいなやつ? いや、行ったことない。予定もないな」

「あれ、土日は出店とかも出るし、映えるフォトスポットもあるから結構カップルいるよ。ちょ~どいいんじゃないっすかあ、地藤くんには」

「……え、なんで?」

 思わず草壁さんの方を見ると、彼女は「アタシ知ってるんすよお」と悪戯な顔で笑う。

舞衣まいに聞いたんだけどぉ、あ、三組の舞衣ね。地藤くんと二年のとき同じクラスだった子。……で、昨日、地藤くんデートしてたらしいじゃん女の子と。ショッピングモールでぇ」

「……すごいな、さすが女子の情報網」

「地藤くんといっしょにいた子、目立つ感じだったって言ってたよ舞衣。超かわいかったって。地雷系ファッションに全然負けないつよつよの顔面偏差値だそうじゃないですか」

「それはその通り。なんだけど、彼女じゃないんだよ」

「え~! 違うの!? ふたりっきりだったって舞衣言ってたのに!」

「ふたりきりだったけど、違うんだ。雷原さんとは……」

 ……なんて言ったらいいんだろう。普通に友だちでいいんだろうか。まだ一日しかいっしょに遊んでいないが、俺としてはそんな感覚ではあるが。

 しかし、俺も高校生活三年目なのでわかる。男女がふたりきりで出かけたなんて話を聞いたなら、簡単には引き下がらないのが女子高生だ。

 絶対に飛んでくるであろう、なんでふたりで出かけたの? にどう答えたらいいものか。

 ……難しいな、どうしよう。

 正直に雷原さんの事情を話すわけにはいかない、さて――


「雷原?」


 カランと、草壁さんの手から落ちたじょうろが花壇の縁に当たって音を立てた。

「……草壁さん?」

 てっきり矢継ぎ早に質問を重ねてくると思っていたそのクラスメイトは、凍りついた顔でこちらを見ていた。

「く、草壁さん? どしたの?」

「……え、あ、あ…………あ、あはは、ごめんごめん、じょうろ落としちった。よかった、中身あんまりこぼれてないや。いやいや、もう空っぽに近いからそりゃそうか、うんうん」

 草壁さんは元からとても賑やかな人ではあるが、どこか不自然なくらいに早口だった。彼女は近くの水道でじょうろに水を汲み始める。

 その手が震えているように見えるのは、気のせいだろうか。

「…………えと、あのさ、……雷原、って、…………名前、なに?」

「甘音。雷原甘音さん、だけど」

 ガランと、水汲み途中のじょうろが、またしても草壁さんの手から落ちて音を立てた。

「……草壁、さん?」

「っ違うの!!」

 バッとこちらを振り向いて、彼女は叫ぶように言う。

「違う! アタシ、ほんとにサッカー好きだから!! ほんとなの!!」

「……え、えと……?」

 唐突な言葉に俺は固まる。……サッカー? なんの話だ?

 草壁さんが、たしか女子サッカー部に入っているのは知っているが。

「……あ、…………ごめん、意味わかんないこと言った」

「いや……」

 もはやはっきりと震える手で、転がったじょうろを拾う草壁さん。

 ……さすがに、聞かないわけにはいかなかった。

「……知り合い? 雷原さんと」

「…………同じ、中学。中高一貫の私立のあそこ。アタシ、あそこの中等部通ってて」

「あ、そうだったんだ。……そっちの高等部じゃなくてこっちの学校に来たの、女子サッカー強いから?」

 どう話を広げていくべきなのかと手探りで、とりあえずそんなことを聞いてみる。

「……アタシが中三のとき、昔女子サッカーでオリンピックに出た人がこの学校のコーチになったの。実はずっとファンだった人で……。アタシ、それ知って『じゃあ高校はそっち行きたい!』って」

「へえ、ほんとにサッカー好きなんだな」

「……うん、大好き。仕事にできるかどうかはわからないけど、人生、ずっとそれやってくんだって思ってる。……大好きなの、ほんとなの、ほんとに」

 疑ってなんていない俺にわざわざそう繰り返す姿は、誰より自分自身に言い聞かせているように見えた。

「…………雷原さん、サッカー部のマネージャーやってくれてたの」

 しばらくの沈黙の後、草壁さんは口を開いた。

「面倒見てる妹さんたちが大きくなって手がかからなくなってきたから、放課後の時間になにかしていたい、って。そんな理由で、中等部二年の春から」

「へえ、雷原さんらしい。面倒見良いもんな。あそこまでの人、俺、人生で初めて会ったかもしれない」

「…………」

 草壁さんの重たい無言が会話に挟まる。

 ……なんだ、なにがあったんだ? 喧嘩とか……いや、そういうのでもなさそうな気が。

「…………地藤くんの言う通り、雷原さんはものすごく面倒見がよかった。なんにでもすぐ気がついて、『やってくれない?』って言葉の発音をアタシたちが忘れちゃうくらいに、なんでもかんでもしてくれた」

 想像がつく、まさに雷原さんという感じだ。

「最初の一ヶ月は、すごすぎてちょっと戸惑うくらいだった。二ヶ月目にはすっかりアタシたちも慣れて、『全国一のマネージャーが来てくれた』ってみんなで喜んでた。三ヶ月目に入ってもそれは変わらなくて、すっかり雷原さんが来る前を思い出せなくなって」

 おかしくなったのは、夏に入ったあたりからだった。

 そうつぶやく草壁さんの声は、いやにはっきりと聞こえた。

「夏の大会が近づいて、練習も厳しくなって。アタシたちは、……アタシは、つい雷原さんに甘えることが多くなった。あれやって、これやってって。雷原さんは、全部受け止めてくれた。すごく、すごく、すごく…………楽だった」

 素晴らしいマネージャーの話のはずなのに、じっとりと空気は重く。

「夏休みに入って、サッカー漬けの毎日になって、練習は辛いけど、雷原さんは他のあらゆることを楽にしてくれて、それはすごくありがたくって、素敵で、快適で、体がゆっくり溶けていくみたいで……」

 そこで言葉を一旦切った草壁さんは、地面に転がっていたじょうろを拾い、こぼしてしまった分を汲み直す。そして花に水をやりながら、やがて続きを口にした。

「アタシね、ある日、グラウンドに行って、思ったの。サッカーボールを出して、さあやるぞって声あげながら、思ったのよ。――なんでこんなたいへんなことしてるんだっけ、って」

「っ……」

「サッカー、大好きなの。ほんとなの。嘘じゃないの。なのに、初めて思った。『なんで』って、『こんなこと』って。わざわざアタシなにしてんだっけ、って。だって、楽で快適でなんにもがんばらなくていい空間があるのに、って」

「……草壁さ」

「怖かった」

 俺の言葉に被せて、草壁さんは凍りついた温度の声を吐く。

「怖かった、怖かったのすごく。アタシからサッカーがなくなっちゃうって思った。いつの間にか、アタシの世界のいちばん大事な歪めちゃいけない真ん中が、硬く作った支えの部分が、ぐにゃぐにゃになってた。あっちこっちが歪み始めて、まっすぐ歩けないの」

 ……俺には草壁さんのように夢中になれるものがないから、彼女の感じた恐怖について、きっとほとんどわかっていないのだと思う。

「…………怖くて、でも怖いって気持ちがせめてある間に動かないとダメになるって思って、チームメイトに相談したら、…………あはは、みんな同じだった。中には、退部届をもう書きかけてる子までいた」

 だが、話から窺い知れる程度のディティールだけで、背筋はすっかり薄ら寒い。

「……結局、両手を挙げて大歓迎してありがたがっておいて、全員そろって地面に手ぇ突いて土下座かまして出てってもらった」

「…………そ、っか」

「大袈裟に思えるかな。アタシたちが変に見える? ただお世話してもらっただけのことで、って。でもね、まったく同じことが次はバスケ部で起こった」

「え……」

「『そんな優秀なマネージャーをなんで手放すの? ぜひうちに』って言ってね」

「……雷原さんが仕事をしなかったとか、部員と喧嘩したとかで辞めてるわけじゃないから……」

「うん、そう。『支えすぎるから』なんて理由で追い出されるマネージャー、取らないわけがないって。バスケの子たち、『うちは厳しいから、いくら支えられても足りないくらいだ』って笑ってた」

 その判断自体は、決して間違いじゃないはずだが……。

「で、わたしたちと同じく季節ひとつ分くらいしか保たなかった。……あの学校、文武両道でスポーツも強豪ぞろいだから、気の利くマネージャー欲しがってる部なんて他にもたくさんあってね」

「まさか……」

「六つ。『ぜひぜひお願い、困ってるんだ』って雷原さんを誘い入れて、『もう無理だ』って潰れかけた部活、サッカー部を含めて計六つ。…………あ、いや、違うごめんっ」

 そこで草壁さんはバッとこちらに顔を向けて、申し訳なさそうに言う。

「違うの、雷原さんが悪いって言ってるんじゃないっ。潰れかけた、は違う、違うよ。ごめん、言い方間違えた。……その……、えと……」

「うん、わかってる、だいじょうぶ」

「ら、雷原さんには、今でも感謝してる……! すごくすごく、良くしてくれたのっ。アタシたちのために、できることいっぱいしてくれた……だから、だから……」

 感謝を口にする草壁さんだが、その顔はひどく固く、居た堪れないくらいに強張っている。手はずっと震えっぱなしで。

「……あ、……草壁さん、その花、水あげすぎかも」

「え? あっ、……っそう、だね、ごめん」

 俺の言葉に、草壁さんは傾けていたじょうろを慌ててサッと引く。

「……あはは、…………ダ、ダメだよね。……そうだよね」

 ――水あげすぎたら、腐っちゃうもんね。

 俯いて、彼女はポツリとそう言った。

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