第2話 7人の娘達

 ありえない。

 夢であってくれ....


 夕方に起きた俺は、喉を潤す為にキッチンがあるリビングに向かった。


 ドアを開けリビングに入ると、そこには7人の女の子達が俺の高級ソファーに座り、テレビを見ていた。

 更に、テーブルの上にジュースやお菓子が散らかっており、ブランド物のワイングラスで賑やかに談笑していたのだ。


 俺のパーソナルスペースに...

 俺は言葉を飲み込み、そのままキッチンに向かい水を飲む。


 そして、流れるようにリビングから立ち去ろうとした時、


「満叔父さん、お邪魔しています。1週間よろしくお願いします。」


 1番年上らしい女の子が話しかけてきた。


「あぁ、よろしく。散らかさないように。」


「はい。初めて叔父さんに会う人も居るので自己紹介させて下さい。」


「成り行きだが、1週間一緒に暮らすからな。

 俺は、満だ。許可なく俺の書斎に入ってくるなよ。」


「分かりました。では、私は東堂 花、17歳です。叔父さんの1番上の兄の娘です。続いて」


「うちは、東堂 悠だよ。花の妹で、16歳JKだよ。」


 この2人とは、面識がある。

 長男である任の2人娘だ。




「初めまして、私は、12歳で名前は東堂 瑞希です。満さんのご兄弟の次男の娘です。それで、ここに居るのが妹の亜美です。」


「亜美だよ、10歳。それよりも、叔父さん亜美たち何処で寝れば良いの?」


 この2人とは、初対面である。

 次男の茂の娘である。


「二階の部屋が空いてる、好きに使え。」


「はーい。」


「それで、残りのちっこいのが悟の子か?」


「はい、そうですね。ほら、自己紹介して。」




「11、琴葉。」


「....琴音。」


「ことこ、5さい! 叔父ちゃんよろしく!」


「あぁ、よろしく。」


 この3人は、悟の娘だな。

 ちょっと変わった子達が多いみたいだ、当然初対面である。




「叔父さん、夕ご飯はどうしますか?」


「ピザでも、寿司でも、Uバー使って好きなの頼べばいい。」


「分かりました。叔父さんは何にしますか?」


「俺はいらない。腹減ったら勝手食うから気にするな。」


「はい。」



「ピザ、ピザ....」「寿司、寿司....」

 と連呼する女の子達の声を耳に、俺は部屋に戻った。



 ‪☆‪☆‪☆‪☆‪☆



 コンコン



「誰だ?」


「花です。」


「何の用だ?」


「すみません、お仕事中に。

 二階の部屋を確認したのですが、布団とか何も置いてなくて....」


「使ってないからな、何も置いてない。」


「どうすればいいですか?」


「何も持ってきてないのか?」


「それぞれ必要な物は持ってきたんですが、寝具はあるだろうってお父さんが言ってて、持ってきてないです。」


「はぁ? この家には俺の分しかないからな。

 どうするか....隣の家から借りるしかないな。」


「隣の家ですか?」


「あぁ、隣にお節介婆ちゃんが住んでんだよ。事情を話せば協力してくれる。行ってきな!」


「一緒には...」


「行かない。会えば、食べきれないぐらい食べ物渡してきて、面倒なんだ。」


「そうですか、分かりました。どちらの家の方の方ですか?」


「出て右だ。」



 その後、家の中が騒がしくなる。

 ドタドタと足音して、お節介婆ちゃんの声が聞こえる。

 無事に協力してくれたみたいだな。



 俺は、仕事に没頭す....


 ガチャり


「おい!坊主。女子おなごに重い物、運ばせんじゃないよ。手伝いなさい!」


 これだけが、俺の予想外の出来事だった。



━━━━━━━━━━━


投稿ミスしてたw


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