デビルが人間を乗っ取る話
@ayano180119
第1話 導入
ジリジリと肌を焼くような日差しに睨まれながら、僕はかんたの家を探す。
「どこだよお、かんたの家…」
かんたは3年生に上がると同時に転校してきて、隣の席になって以来仲良くなった。
夏休みに入る前にかんたの家でゲームをする約束をしたのだが、かんたの家がなかなか見つからない。大通りをしばらく歩いていると、ふと右に路地裏へつながるような細い道があることに気づいた。
「こんな道あったっけ…」
流石にこの道じゃないかと思いつつも、未知の場所を見つけた興奮に負け、路地裏へ続く道へ進んでいった。怪しげな店を何個か通り過ぎると、両端に田んぼが広がる道に出た。初めて見る道に少し不安を覚えたが、それはすぐに消えた。かんたが少し離れた先にいたからだ。
「おーいかんた!なんでこんなとこいるんだよ!探し…」
かんただと思ったそれは、かんたではなかった。紫の肌、ギザギザの歯、それは前に読んだ怖い本にかいてあった、デビルのようだった。でも、デビルの顔には、見慣れたかんたの顔が貼りつけられていて、デビルの足下には、かんたがいつも被っていた帽子が転がっていた。
デビルが人間を乗っ取る話 @ayano180119
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