第14話 迎②
「むむ。分断されましたな...。」
継ぎ接ぎだらけのぬいぐるみ達が周囲に浮いている少女。
“縫々”
それが少女のコードネームであった。
不気味。そう表現したいが、どこか作り物のような気がして、それがまた不気味である。
「あなた...さむらい?」
“縫々”は
「ん?私は軍人でありますが...。」
「わたし...さむらい...きらい...」
「ん~。私は軍人でありますが...話を聞いてないですな...。」
「...あいつと同じ剣筋...きらい...」
「ん?あいつ?だれで...。」
「!?」
「厄介な奴ですね。えぇ。」
日本の女学生のような上は着物に馬乗り袴にブーツ。左目にはモノクルをかけている茶髪ポニーテールの女性。
「
「あら、
「“奈落”から脱走したのでありますかな?」
「“奈落”?あぁ、あのときのですね。えぇ。脱走なんてしてませんね。えぇ。」
(脱走していない?そんな、馬鹿な話が...。)
「私はある人物に救われましてね。えぇ。」
「ん?ある人物?」
「そうですね。えぇ。“
「...。」
それを見た
「“
単純な抜刀術であるが、故に、厄介ともいえる。
日本の剣術は占星術師達すら斬り殺す。
とも言われるほどに、海外からは恐れられている。
「まあ、私からしてみればどうでもいいい話でありますがな。」
刹那、刀の刃と刃がぶつかった。
「「!?」」
(防がれてしまいましたな...。対魔式というやつでありますかな...。)
(なるほど、これが
両者は距離を取り、互いに隙を伺うことになった。
反撃と初撃。
どちらも決まることがなかったために、両者の相性は最悪であることを二人は理解した。
膠着。
痺れを切らした方の負けであり、隙を作らなければならず作ってはならない。
故に二人は...
「「!?」」
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「あそこに来ているのは教会でも一枚岩ではないと...。」
本国で優雅に紅茶を飲む女性は、報告を聞く。
「“聖女派”、“枢機卿会議派”。ある意味“公教会”である我々も分派扱いされてるみたいですけどね...。不本意ですが...。」
「それで、ミカゲさんは死んでいないのですね...。重傷で済んだのが奇跡といえるところですかね...。ん?え?もう向かった?はあ~。」
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