最終話:数年後の恐怖と噂
数年後、その廃墟のカラオケ店に対する不気味な噂は、ますます広まっていきました。地元の住民たちは、夜になると歌声や奇妙な音が聞こえると証言し、幾人かは見たと言いましたが、恐れから近づく者はいませんでした。
しかし、ある日、新たな高校生たちの仲間がそのカラオケ店に興味を持ちました。彼らは霊感があると自称する仲間を含み、不思議な現象を調査することに決めました。彼らは、この不気味な場所の真相に迫ろうと決心したのです。
夕暮れ時、高校生たちはカラオケ店に向かいました。廃墟と化した店の周りには、依然として不気味な雰囲気が漂っています。空は薄暗く、風が木々をざわめかせます。仲間たちは緊張を抱えつつも、足音を重ねて店に近づいていきました。
カラオケ店に入ると、以前と変わらず薄暗い空間が広がっていました。壁に張り巡らされたポスターや機器は、年月の経過を物語っています。仲間たちは歩きながら、かすかに響く歌声やささやき声を聞き取りますが、その正体はつかめませんでした。
霊感を持つ仲間が手にしたオーディオレコーダーには、聞き取れなかった音が録音されていることに驚きます。それは、まるで闇の中から聞こえるような歌声や呻き声でした。不安が高まる中、仲間たちは勇気を振り絞ってカラオケの部屋に入っていきます。
ステージの奥には、まだ使われているかのように見えるカラオケ機器がありました。霊感を持つ仲間が緊張しながら、ステージに近づいていきます。彼がステージに足を踏み入れると、不気味な気配が急に強まります。仲間たちは動揺しながらも彼を支えようとしましたが、そのとき、カウンターの後ろに座っていた店主の姿が現れました。
店主は相変わらず陰鬱な笑みを浮かべ、仲間たちをにらみつけます。彼は口を開きました。「また、訪れたのか…。だが、闇の歌声は消えぬ。過去の因縁は繰り返すのだ」と言い放ちました。
仲間たちは恐怖におののき、店主の言葉を理解しようとしましたが、その意味ははっきりとはしませんでした。店主は再び言いました。「かつて、この場所に訪れた者たちも、同じ運命を辿った。闇の歌声に導かれ、消え去ったのだよ」
その言葉に背筋が凍る仲間たちでしたが、彼らは逃げることができない現実に直面していました。霊感を持つ仲間が手にしたオーディオレコーダーは、再び怪しげな音を録音し始めました。すると、ステージの奥から不気味な歌声が響き渡り、部屋全体が怪しげな光で満たされました。
高校生たちは次第に意識を失い、ステージに引き寄せられるように近づいていきます。闇の歌声が彼らの心を支配し始めていました。彼らの姿は次第に薄れていき、闇に取り込まれていくようでした。
そして、そのカラオケ店は再び無人の廃墟となりました。地元の住民たちは、この恐ろしい場所を忌み嫌い、その存在を忘れるようにしました。闇の歌声カラオケは、二度と人々の前に姿を現すことはなく、その怖い話は後世に語り継がれることになりました。誰も近づくことはなく、その廃墟は永遠に忘れ去られるのでした…。
闇の歌声カラオケ―永遠の廃墟と忌み嫌われた場所― O.K @kenken1111
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