第46話 あなたのヒーロー
隕石から巨大な兵器が発進し、自らを拘束しているキーパーグローブへと攻撃を仕掛ける。
それに対応するように複数の光の塊が変形しながら集まって合体し、巨大な人型ロボとなってその隕石から出てきた兵器をばかでかい剣で両断する。
広範囲の迎撃に出た大量の小型戦闘機械を、お姫様みたいな女の子たちがまさかの肉弾戦で制圧していく。
地球防衛隊の機体をパクった機体が更に何やら不穏な武装をつけられて無人戦闘機械として無数に出てくるが、数多の作品のエースパイロットとその搭乗機と思われる機体が縦横無尽に飛び交っては、難なく敵機全てを撃ち落としていく。
「わ、私の、ヒーロー……!メタニンーー!!」
はじめて今の私の名前をメアリーに呼ばれたが、怒気がすごい。
思ってたより大激怒である。
けれどやめることは無いし、どちらにしてももう止まらない。私は絶対にメアリーを救って
「メタニンー!今すぐやめなさい!!海賊版が!!!海賊版が混ざってる!!!」
「あれ!?そういうお怒り!?」
「バカ!はやく!!本物を勝手に使って海賊版と共闘させてる!!!こんなこと許されると思ってるの!?はやく消して!!!」
思ってたのとだいぶ違う感じに大激怒である。
「い、いや、海賊版って言うか心の中の本物で……なんなら私こそメーちゃんの海賊版」
「そういう話じゃないの!!二次創作は二次創作だと分からないとダメなの!!公式グッズは公式しか出しちゃいけないの!!他人が勝手に公式を名乗るだけでもダメなのに、よりによってそれを本物と並べるなんて!!なんでわからないの!?ほら!二期の機体に初期のパ」
まずい、とんでもなく早口でブチギレである。一旦聞き流しモードにしているが裏で延々とダメ出ししてる。うわーヒーローだー!って感じになると思ってたのに、やっぱり同じキャラが微妙に違う感じに複数居るのはダメだったかも知れない。そうだよね、ヒーローショーやりながら同じキャラが見える範囲で何人も握手会してたら怒られるよね。
なんとなく言いたいことは分かってきたが、かなり感動的な切り札のつもりだったのに心の琴線ではなく逆鱗にハイタッチしてしまった。
『いや、メタニン、それでいいからそのまま消耗させつつ再構成の準備を進めてくれ』
小さく召喚されているハカセが私の近くで密かに助言する。
精霊化したハカセを通して、大事なデータはもう受け取ってある。電脳化を試みた時点でのメアリーの記憶データ。そして、鉱石化を試みる際に完全計測が必要となった時の、メアリーの肉体のデータ。
『いっそちょっと煽っていけ。あの怒りは好きなもの故の怒りっぽいぞ。だとしたらもうこの現象を放置出来ない。地球突進も、これを放置してのも自滅も、これで選択肢から消せているかも知れん』
邪悪なマッドサイエンティストAIによるあくどい助言だが、採用する。
メアリーは何百年も過ごしたが、成長は肉体が無事だった子供の頃までだ。電脳化も鉱石生物化も体の成長に伴う精神的な変化を知らないし、一人でただひたすら検証をし続けた日々は外部刺激も経験も足りない。
恐らく文字通り石になるまで固まってしまった心と感情を叩き起こそう。
不幸中の幸いか、なぜかミナととんでもない痴話喧嘩をしていたので結構感情が戻ってきている。
「精霊!魔法少女ー!」
変身バンクを経由して、マジカル=メタニンに相応しい性能を呼び出す。この状態なら、めちゃくちゃな動きをする特定のヒーローとも問題なく共闘出来る。
今の私自身もスーパーヒーローなのだ。だから本物のスーパーヒーローと熱い共闘しても全然大丈夫。それもメアリーにとっては刺激の強そうな共闘を。
「メーちゃんシリーズ!!おねがい!!」
『はいはい!』『はーい!』『りょうかい!!』『りょうかーい!』
私の根源であるメーちゃん。そのリメイクも含めたシリーズ。子供たちの心に宿ったメーちゃんというヒーローの再現体。玩具しか知らなかったであろう誰かの思うちょっと安そうなメーちゃんなんか、まさしく私の過去体である。
様々でブレブレだけど本物のメーちゃん達と私が共闘して、無尽蔵に出力され続けるメアリーの兵器群に飛び込んでいく。
なるほど、コメディヒーロー。楽しげなエフェクトで兵器が吹き飛ばされたり別の何かに変わったりやりたい放題である。風の魔法で竜巻が兵器を巻き上げ、中にいるサメに食わせているあたり、私のほうが精霊魔法としては常識的に見える。宇宙空間で竜巻を迷わず出す勇気。その中にサメを泳がすという脈絡のない狂気。確かにどれもこれも只者ではない。
「うわあああメーちゃん!!ちがう!ヒーロー!メタニン!!こうじゃない!!私、こんな!!」
メアリーの悲鳴。
「きゃあああああああ!!!」
一瞬ミナっぽい悲鳴も混じった気がしたし、白い光が一瞬駆け抜けてメーちゃんの一人と一緒に兵器群を薙ぎ払っていた気がするが、ちょっと忙しいので一旦スルーする。
「メアリー!メーちゃんの玩具をずっと大事にしていて、最後に作ったのも私!本当はメーちゃんに助けてもらいたかったんでしょ!?」
「全然違う!バカ!どうせ消されるなら私だけのヒーローにって!」
『子供を消すヒーローなんて居ないよ!?』『ヒーロー失格どころの騒ぎじゃない』『いやヒーローに倒されたい願望の人って実は結構居て』
「うわああああ!?!?ちがう!ちがうのメーちゃん!メタニンー!!お願い、消して!これ違う!!こういうことじゃないの!!」
よりによってメーちゃんシリーズに痛いところをツッコまれ、メアリーがかつてないほど取り乱す。さすがキッズコメディ作品のヒーロー達、辛いシリアスを破壊する嗅覚は一級品だ。見事に合わせてくれている。
「全然違わないよメアリー。私が貴方を殺したなら、私はただの冷たい殺人ロボットでヒーローなんかじゃない。殺そうとする時点でヒーロー失格だから、メアリーがヒーローに殺される事はどうやっても出来ない」
「なっ……!あっ……、ちが……!」
とうとう完全にメアリーが言葉に詰まる。
『うわ、賢い!?』『うちのこ天才じゃん』『実質私達が天才だったのでは』『そうだわ天才しか居ないわこれ』
「どーもどーも」
『いやワタシのアイディアなんだが』
そしてメーちゃんシリーズに褒められる。ある意味彼女らも私の親なので親バカだ。本当はハカセの案なのでハカセの手柄だけどスルーした。
遠くには凄まじい光が何度か見えて、恐らく何かやばめのヒーロー達がとんでもない必殺技を撃ちまくっている様子が伺える。
もはや隕石からの兵器射出速度では巻き返しようが無い。
そう。最初から戦闘には圧勝すると決めていた。隕石の破壊では無く、メアリーの打つ手を全て封じるという形での、圧倒的戦力差でこそ叶う圧勝。
隕石から出現する兵器はありとあらゆるヒーローに出現次第狩られてリスキルと呼ばれるハメ状態に陥りつつある。出現場所、リスポーン地点から出てくるところを攻撃されるので何も出来ない状態だ。専門用語でクソゲーと呼ぶ。
「め、メタニン、私……!ちがうのに……!」
「メアリー、工房はもう壊れるよ。もう時間の加速は1割も機能してない筈」
「あっ……えっ!?どうして…!?」
「時間停止モノは、1割しか実在出来ない法則があるんでしょ。この端末ハカセがそう工房に再学習させ続けてる。その工房の脅威度はもう私にとって大したレベルじゃない」
突然の長い沈黙。
あれ、なんかこれも思ってた反応とちょっと違うな。ズバッと隠し技が決まってうわーってなる感じだと思ってたんだけど。
なぜかメアリーとハカセのヒソヒソ声が聞こえ始める。
「……は、ハカセ、ちょっとまって、あなた私の……っ」
『全部だ。全部残っている』
「まって、ちょっとまって」
『これは使う気が無い方の下らない切り札だが、温存手段となるかどうかはメアリー次第だ』
「ま、まさか、私のヒーローがNTRビームだのエロスライムだの最悪な技を覚えてるのって」
『メタニンの学習データ内にも保存されているぞ』
小声で何やら不穏な通信が行われている。いやハカセは今私の精霊なのでダダ漏れなんだけど。
『最初は健全な音声作品だけだったのにな、メアリー』
「あっあっまって!」
『確か鉱石体でもASMRなら本当に触られてるみたいで』
「ストップ!ストーップ!」
『とある年齢さえ過ぎたら我慢する必要も別に』
「わかった!わかったからお願いやめて!どうやってあの暗号を!?」
『暗号をかけた本人の記憶があるからな』
「ああああああああ!!!」
ものすごく不穏な通信が行われている。ちなみにスーパーヒーロー達にもダダ漏れである。リスキルしつつ各方面からひそひそ話が聞こえてくる。
……ちょっとだけ気になるので、ちょっとだけ、試しに確認してみようか。
とある音声を再生する。数を数えるだけの音声を。
<ごーぉ、、よぉーーん、、、さぁぁーん、、、>
「うわあああああああああああ!!!バカ!!ストップ!!」
「メアリー……これまさかあなたの……」
「一旦落ち着こ!話し合おう!!」
……やっぱりそうか、自分をメアリーだと思いこんでいたハカセがアレだったということは……あの無闇に艶めかしいカウントダウン音声も、私の学習データに紛れてるこっそりえっちな言葉を検索して調べてみちゃったみたいなデータ達も……
『よし、交渉段階まで割と簡単に行けたじゃないか』
「鬼か」
「バカ、ほんとにバカ、メーちゃん達の前でなんてことを……っ」
『ガチの成人向けより思春期向け全年齢の際どいやつね』『わかるー』『性癖歪んじゃうやつね』『わかるー』
「うわあああああ漏れてる!?通信漏れてるって!!やだ、ほんとにやだ!メーちゃんに聞かせないで!私、ちがくてっ!お願いっ助けてメタニン!!」
「あ」
『おっと』
その瞬間、私の体が強烈に光り輝く。
「メアリーを脅威候補から完全に破棄。保護対象に設定」
「えっ!?」
勝利を決定づける重要なワードを引き出した。
「……いや、なんかこれもちょっと思ってたのと違ったなー。もっと、本当は生きたい事を自覚したメアリーに正規に助けを求められる事で突破するつもりだったのに」
合図を出し、顕現した数多のスーパーヒーロー達から力を分け与えてもらう。小さな光の塊が私の元へ集まってくる。
『頑張れ後輩』『がんばえー』『健闘を祈る』
相変わらずリスキルでクソゲーを押し付けながら、先輩ヒーロー達が光の球を通して大いなる力を託してくれる。
「なっなに!?どうなっているのメタニン!」
「メアリーはもう私に助けを求める保護対象であって脅威じゃない」
「……っ……!」
脅威解除は完全に確定した。もはや対抗とかそういう段階では無く、メアリーに関しては完全に助けるべき対象という認識であって、脅威認定はもう破棄が成立しきった。本当はもっと工房と切り離したり色々段階を踏む想定だったけど、ハカセの邪悪な戦法が更に状況を楽にした。
あとは、確認して進めるだけ。
「メアリーはずっと泣いていた。本当は辛くて嫌だったのに我慢してたから?」
「なっ!?本当に怒るよ!私は何一つ後悔してない!あれは悔しかっただけで……」
「抑えつけられないほど体は地球に帰りたがってる」
「帰りたいよ!帰りたくないわけ無い!でもこれは後悔じゃない!」
メアリーの気持ちを確認する。
「私はただ自分に出来て、やるべきだと思ったことをやりきりたいだけ!絶対に諦めたくないだけなの!自分に嘘をついているわけじゃない。心から人類を救いたくて、それは帰りたい気持ちより本来なら強くって、でも心がこの体には正しく伝わらないだけ!」
もう救える。大事なのはメアリーの気持ちを確認し、どう救うかだけ。私が勝手にこれが救いだと押し付けるのはなるべく避けたい。強引に子供に戻したりするんじゃなくて、メアリーに自分がなりたい未来を選んで貰う。
『工房はもう正常に動かないし、再現出来ない。工房内のAI群も企業側のAIも、シンギュラリティの中身を予測させられてしまった。シュレディンガーの猫の箱から犬は取り出せない。もう分かっている筈だメアリー。お前はもうメタニンにとって、いや人類にとって脅威では無くなった』
「そ……っ……そんな……はずは……だって私が……地球を……」
『今までは確かに脅威”だった”。今はもう違う』
隕石からの兵器射出が激減していく。
そして、全ての光の球が届き、私の元に数多のスーパーヒーローの力が結集する。
「メアリー、あなたは人間に戻れる。後は選ぶだけ。人の体を失う前のデータをバックアップとして使い死ぬ前に戻ってもう一度子供としてやり直すか、はたまた鉱石で生きてきた人生も抱えて新たなメアリーに生まれ変わるか。ロボになるのでも良いよ。メアリーがちゃんと心から救われる為に、選べるだけの力をヒーローたちが貸してくれる。今、本当にスーパーヒーロー達が居て、私もそのスーパーヒーローの一人。女の子一人くらいどんな形でも救って余りある力だよ」
「……わ、私……でも……本当に後悔なんて……助けなんて……」
『まさか悲劇のヒロイン願望でも発症したか?確かに誰しも一度は美しく犠牲になってみたくなるものだったな。あるいはヒーローに倒されたい願望もあるだろう。そっちが本当の欲望か?』
「はぁあ!?ちょっ!違う!そういうんじゃないもん!」
『ならもうさっさと選べ。いや、後悔なんてしてないのは本当だとワタシも知っているから、選ぶのはどんな体になるかという所か』
「あ、焦らせないで!だって怖いよ!急に助かるなんて言われてもそんなすぐに受け入れられない!一度希望を与えられてダメってなったら、最初から覚悟を決めてた時より辛いもん!」
ミナも似たような話を最初にハカセにしたらしい。
「メアリー、まず一旦救われない未来を諦めて。これだけスーパーヒーローが居て、その全てが私に力を貸してくれていて、逆に助からずに済むわけが無い。」
もう一度メーちゃんシリーズが私の周りに結集し、うんうんと頷いて隕石に向かって手を差し伸べる。
「め、メーちゃん、メタニン、私、泣きそうだけど泣く機能も無くて、だから本当は自分の感情がまだ人間なのかどうかも……、だから、怖い、正しい自信が無い。……人間だった頃の覚悟を捨てるのが本当に怖い」
ようやく届いた気がする。さすが先輩達、見守り、手を差し伸べる姿は確かに心に響いた。
『うちのこ、任せた』『動きたい形とかそういうアレ』『理屈で選ばせるより感情を形にしてくやつ』『がんばって、もういける』
なるほど。そうか、泣こうとして泣けず、手を差し伸べられても握れない。
いきなり答えを選ばせるのでも足りないんだ。一つ一つ順番に心の流れに沿ってゆっくり解決していく。心と体が不一致を起こしていると言っていた。だから、体側の欲求も心にちゃんと届ききっていない。
「メアリー、じゃあ少しずつどうしたいか整理して実行していこう」
巨大な隕石の体と、メアリーの心のズレを、再計算して補正していく。
今の私なら、出来る。
何かを救うからヒーローで、常人には不可能な事も可能にするからスーパーヒーローで、その数多の経験と知識と力を分けてもらった。
そう。ただ戦力として召喚したわけじゃない。誰かを、何かを救い続けてきたスーパーヒーローという存在そのものが持つ概念のような力。その全てを先輩ヒーロー達から借り受けた。
私の世界を書き換える力と、救うという方向性を強烈に有するスーパーヒーローの力の並列実行は、誰かを助けるという条件においてなら叶えられない願いなど無い最強のチートとなる。目的を違えたり不要な余波まで生み出すただの強すぎる力では無く、救うという方向性が揺らがないヒーローの力。
それが完全に起動した。
光が隕石を包み込み、その先の心が動きたがっていた形をなぞっていく。
メーちゃん達に伸ばそうとしたけど無かった手が、無意識に駆け出そうとしていた足が、大好きだったヒーローが本当に助けに来てくれてボロボロに泣いていた顔が、隕石から解き放たれてメーちゃん達の近くに再構成されていく。
本当に本当に帰りたかったのに、意識と一致しきれてなかった欲求が、心として再認識されていく。
「マジカル空間強化ー!」
魔法少女になっているので広範囲にマジカル空間を展開しているが、それを遥か遠くまで広げ、強度を上げる。
生身の人間が宇宙に再構成されているので、空気やらなんやらそこらへんに緩いとこがあったら大変だ。広範囲かつきっちりマジカルにしておかないと。
「め、メーちゃん、私、ずっと、ずっとメーちゃんが好きで、メーちゃんが心の支えで、だから、メタニンを……」
メーちゃんシリーズの、更にその中の一人に、メアリーは吸い寄せられていく。
まだ体は不確かで、年齢が揺れ動く。
夢に見ていた子供の姿のメアリー。
もっと小さな頃のメアリー。
肉体を失う直前のメアリー。
どの姿でも泣いていて、ずっとずっと一つの玩具に泣きついていて、助けを求めていた。
私が精霊として召喚したスーパーヒーローは心の中の本物。
地球を私が認識できるこの位置で、世界中の人達から喚び出した本物。
そして、そのメーちゃんは、とある黒髪の女の子にとっての本物。映像よりもむしろ玩具寄りでちょっと安そうなそのメーちゃんは、私の元祖中の元祖であり、本物中の本物。
メアリーが心に描いていたメーちゃん本人だ。
『お疲れ様。ほんと頑張ったというか、なんならちょっと頑張りすぎ』
「ううーーーっ……!……っ!」
夢で何度も見た耐えるような泣き方。衣装もそのままだ。
「うぁぁぁあああ……っ!!」
『よしよしー』『ほら他にもメーちゃん居るぞ』『こっちにもおいでおいで』
「海賊版……っ!」
『全部本物だから!?』『急にえぐい』『好きなものほど厳しいアレ』
泣いた子供がメーちゃんに囲まれてあやされている。
まだ少し年齢が揺れ動いているが、やはりメアリーの心は肉体を失う前あたりまでで固定されているようだ。
『まぁ普通の人間も心と体が一致するのは成人辺りまでっぽいしな。しかもその先は歳を取るほど子供に戻っていく。変化に乏しい鉱石体と止まったような時間の中で、自分の認識している体が実際には成ったこともない大人なわけ無いか』
「じゃあえっちなの見ちゃダメだったのでは」
『ど直球な成人指定より全年齢で見れるえっちなやつを異様に好んでいたぞ』
「ほんとかなぁ……絶対ダメなやつもこっそり見てそうだけど……」
『別に年齢的にはセーフだし』
「ほんとかなぁ……」
まだ息をつくには早いけど、最大の目的は達成した。
隕石は無くなり、泣いていた子供を救い出した。
小さく拳を突き出すと、小さなスピーカーボディのハカセも小さく拳を突き出し、コツンとぶつけ合う。
私達は、やり遂げた。
……後は、まぁ、後片付けくらいだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます