第7話 魔法実施

次は魔法を使う練習授業

これは私も出ていいらしい

やったぁ…!


「いいか?魔法はイメージだ」


空気中に漂う魔力

技を使うイメージ

その時の自分の視界

すべてをイメージする

それが魔法


「詠唱も、魔法の種類も

 すべてそれらを想像しやすくしたに過ぎない」


賢い人ほど魔法使いには向いていない

心の底で思ってしまうのだ

「こんなのあるわけがない」と


「科学で説明できない現象を魔法という。

 わざわざ理解する必要がない」


すべてをイメージして

描いていく


一空の絵を描けば

一人ひとり見た目が違うのと同じ

わざわざ同じにしようとせずに

想像して魔法を描く


…まるっきりゲームと同じこと言ってるわ~

さすがゲームの中

シナリオ同じすぎる


「お嬢様はどんな魔法にするのですか?」

「んー…火の玉が出せたらちょうどいいかな」

「なるほど。幽霊の横にあるあれですか」

「違うよ⁉あれは人魂であって火じゃないからね⁉」

「そうなんですか。初耳です」


さて…

想像しよう


火の玉が手のひらから現れる

青色の、火…

ふわふわ浮いてて幽霊の隣にある…

ん?幽霊の隣?

違うこれじゃない。


もう一回考えよう。

真っ赤な火が空中に現れる

火花を纏って青い空へ浮く

美しい火の玉…

魔法は、科学じゃ説明できない

理解しなくていい

思い浮かべろ

ただ、火の玉が飛んでいる風景を

どうやったら出る?

そうだ、呪文を唱えたら火の玉が出てくるんだ


「弱炎魔法。炎天の炎を集めし玉!

 いでよ!ファイヤーボール!」

「おわっ⁉」


突然つかえたので先生に驚かれた


「さすがですお嬢様」

「ありがとう…?」

「言葉で魔法がイメージしやすくなる…

 よく内容をお分かりで」

「いや先生言ってたし」

「他の者たちはまだできていませんよ?」


どうやらイメージが上手くできていないらしい

まぁ、私はゲームで見てたからイメージできたんだけど。


実物を見てないのにできるとか、思わないよね。

でもそれを見せない先生もなんか理由があるのかもな~


「ちょっとラーナさん!やり方を教えなさい!」

「あ、はーい」


マリーさんに呼ばれたので慌てて駆けつける。

その姿を、ユアヤ王子が冷めた目で見つめていたことに私は、


気が付かないふりをした

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

転生したのにモブでした 青空冬 @Huyu44

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ