第4話 休むことも大事
今日は休みだ。
と言っても、冒険者には休みという概念は無い。
自分が休もうとした日が休みなのだ。
その分安定した収入は無いが、俺みたいなめんどくさがりや副業にやる人間などからしたら願ったり叶ったりな環境である。
「何しようかな・・・」
休みといってもやりたい事があるわけでも無いのでゴロゴロしているのだが、流石に何かしないと明日から動けなくなりそうだ。
そう思った俺はとりあえず飯を食いに行く事にした。
俺以外の客は殆どいない。
というのも、今日はモンスターの討伐依頼が多くしておりそれの依頼を受けている冒険者が多いのでガラガラに空いている。
ゆっくりと食事をとった後は買い物をしていた。
次のクエストの為の準備だ。
回復薬に包帯、非常食など必要なものを買い揃えていく。
必要経費ではあるが手痛い出費の為、次のクエストでは出来るだけ節約しようと思った。
その後は市場を見たり、武器屋に寄って手入れセットを買ったり色んなことをした。
やっぱり気が向いたら休めるって大事だよな!
という夢を見た。
気が向いたときに休めるのは一つの依頼でかなり稼げる高ランクの人間だけで、俺みたいな中堅はその日暮らしみたいなもんだった。
休みなのは本当だが、朝から晩まで寝てただけである。
「明日の講習は何を教えようかね。」
そう思いながら一人寂しく宿で眠りについた。
「…休みって何だろう。」
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