第2話 魔王の街 キサマハダレダ?

魔王が住んでいる世界と聴いて荒んだ世界を想像していたがそんなことはなかった。

ここの街、魔王軍の本拠地は

様々な種族が住み、笑顔が多い街だった。

だが人間だけがいなかった。

「この世で街には人間はいないんですか?」この街で人間がいない理由大方予想はついてしまうが…疑問に思ったことは全部言ってしまおう。

「人間がいない理由?いや、居るにはいるんだけどね?地球をグレイスタートに取り込む際の栄養として男はいらないんだよね〜」

サキュバスさんやっぱりエロい。歩くこうぜんわいせつとはこの人の事を指すのだろう。

男は?確かに女子供がうんとかかんとかみたいな話してたな。

「女子供はどうするんですか?」

「女子供はね~魔力を作り出す結晶にしたりぃ、編み物やメイドとして扱うのよ♡使えなければ結晶にするけどね〜」

魔力を作り出す結晶?なんだそれどんな技術だすごく気になる。…妹も結晶になっていたかもしれないと思うと体が震える。

「…妹はここでどんな扱いを受けるんですか?」

「魔王様の秘書?とか」

妹が魔王の秘書…不安要素しか無い 

「そうですか…」

妹のここでの生活の事を考えると俺はゲロ吐きそうになるほど気分が悪くなった。

「剣!!腹は減らんか!?」

魔将様、俺今気分悪いです…

「……減りました」

「そうか、ならこの金でそこの魔焼きを買ってこい。最初の仕事だ。」

体調悪いのに俺飯食えないよぉ(泣)

…魔焼き、味も気になるがそれ以上に気になるのが見た目だ。魔焼きって串焼きかな?それともビーフシチューとカレーのように色だけ似て、味は全くの別物かもしれないパターンなのか、それともただの串焼きの類なのか。

「へい!いらっしゃ、い…」

「魔焼きをこのお金分ください」

これ最初ののお仕事じゃなくて、これ初めてのお使いだったわ。

「…お前何族だ?」

店員らしき蠍が笑顔を絶やし、睨みつけている。人間だとバレたか?いや、今までがおかしかったのだ。この街について30分くらいなぜ自分に、人間に視線を向けなかったのか

、疑問に思わないことが間違いだったのある。もう少し冷静になれば良かったと内省した。

「人間です。地球から来た人間です。」

「…どうやって来たかは知らんがお前殺すぞ?」

蠍の尻尾が動いているのが見える。攻撃の準備に入っているのだろう。避けれる自信はない。

スッと目の前に硬い甲羅が見えた

「ああ、終わった」

ガキィンという音と共に俺は死を悟った

……死んでない?なんで?

ゆっくりと目を開けるとそこには

「我の臣下に何をしている?」

魔将様ぁ!!一生ついていきます

「魔将様!?なんであなたが人間を庇うのですか?それに臣下?意味が分からない!!魔王軍幹部であるあなたがなぜ!」

魔王軍幹部だったのか…魔王軍幹部が人間守ったら驚くよね。て言うかなんか人がさっきより多くない?この辺

ザワザワとギャラリーが集まってきた

「魔将様?一体何をしているたのだろうか」

「あの蠍族死んだな。あいつが作る魔焼きうめ~のになぁ」

「人間だってよ!お姉ちゃん!!僕おもちゃにしたい!!」

「争いは戦のときだけにしてほしいもんだなぁ」

たくさんの声が聞こえる。たくさんの視線が集まる。数分前までとは違う状況。目立ちたくないのに目立ってしまった。

「魔焼きを売るか、首を落とされるかどちらが良い?選べ!!」

「売ります!!売りますから!!お願いします殺さないで下さい!!10本!!いや20本追加しますから!!」

20本もおまけして大丈夫なのだろうか?

「分かれば良い。行くぞ剣」

「は、はい!」

五体満足で初めのおつかい魔焼きを買えた

少しトラブルも発生したが近くに魔将様が居てくれたおかげで助かった。

「おっ帰り〜!魔焼き買えたみたいだね!一本も~らぃ♡」

サキュバスさん食べる姿も可愛いしなんかエロいなぁ…

「あ!そうだ妹ちゃん目を覚ました!」

妹が目を覚ました。嬉しい。

「…お兄ちゃ、ん?」

「そうだよ。お兄ちゃんだよ」

妹の体は少しヨロヨロに動いていた

危なかったので両肩を両手で掴み

体調が悪くないかチェックする

「ここどこぉ…」

「ここは異界グレイスタート。地球はこの世界の栄養になるんだって」

そう言えば栄養になるということがどんな事かし知らなかったな。後で質問してみよう。

「…え?お父さんとお母さんは?」

「お母さんもどこかにいるよ父さんは…いるよ」

また嘘をついた。こいつを安心させるためにまた嘘をついた。最低だ、もう二度と嘘を吐きたくない。

「そうなんだ!!じゃあ探さないとね!あと、お兄ちゃん一緒に居てくれてありがとう!」

心が苦しい。でも決めたのだ命を賭けて、賭ける身が果てたとしても必ず守ると。

「魔将様と、サキュバスさんに挨拶しろよ」

サキュバスさんは食べるのを辞めた

魔将様は腕を組み立っている。

「わ、私の名前は、千羽 葵です」

緊張しているからなのか声が震えている。

落ち着いてほしい。この人達はこの世界の片隅にで唯一、一緒に居て安心できる存在なのだから。

サキュバスさんは葵の手を取り

「葵ちゃんね!すごく可愛い!よろしくね!できればお姉ちゃんって呼んでほしいな♡」

冗談やめてほしい、妹の兄弟は俺だけで良い。

「魔将だ。兄妹共にこの世界で励む事を誓えるか?剣はお前を守るため条件を呑み魔王軍に入ることを誓ったぞ」

葵頑張れ。

「誓います。お兄ちゃんと一緒なら乗り越えれます。」

ありがとう。葵

「互いに支え続け、互いに笑いあえる異界生活を我は誓おう」

気に入られたみたいだ。良かった

後は魔王様との面会か、失言のないように気をつけなければ。妹を守るためにね。 

ッ!痛!魔将様いきなり止まらないでくださいよ!

「おお、すまんな。…やはりこの魔力魔王様が帰還なされたみたいだ。急いで魔王城に行くぞ!!我に掴まれ!」掴まれ????この人は何をする気なのだろうか

「え〜!あれやっちゃうの!?久しぶりだから楽しみ♡」

あれとは?危険なものはやめて欲しい

「掴まったな、目を閉じておけよ!飛ぶぞ!!!」

え!?え〜!飛ぶというよりジャンプをして魔王城に向かって落下しようとしているだけじゃないですか!これ!あ、怖いやばい本当に目を閉じた方が良さそうだなこれ。ボフ、ボフ、ボフ、何かを踏んでジャンプしてるのか?音による情報に頼ることしか出来ないから怖い!

「お兄ちゃん!生きてる?!」

「生きてるよ!!」

「目を開けよ、剣、葵」

〜!!!

天空から見た街が空が夕焼けが綺麗すぎて言葉を失った。

「この世界は美で溢れている。忘れるでないぞ」 

俺の中にある嫌な感情が全部消えた 

今は、この世界の美の一つ魔王の街を上から見た景色を葵と楽しもう。






あとがき

二話目です!次は魔王城と魔王様との面会でです!イエ~イ




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異創の葉 @chingo

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