第5話
ある夏の土砂降りの中、お爺さんとその孫が小さなトンネルで雨宿りをしていました。
服はすっかり雨水が滴り、まるで水中にいるかのようです。
「次の話はとある男の勇猛な闘いの最中起こった出来事じゃ。」
その男は家の一室で凛然と身構えていた。
歳は70かそれくらいだろうか。
身はすっかり衰えてはいるが、その気迫はまるで衰えを感じさせぬまさに老将といったものだった。
この部屋には確かに、"居る"
男はゆっくりと周囲を見渡す。
どこだ。確かに一瞬姿を捉えたんだ。
視野の端を黒い影が横切る。
しまった、後ろか!身を翻し、背後に視線をやった次の瞬間、
「こ、腰があぁぁぁあー!」
「先月、ゴキブリ相手にぎっくり腰やったじぃじじゃん。」
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