第5話 試練の部屋

試練の部屋に入ると、なんにもない…

大きさ的には、学校の体育館くらいかな?

バスケットコートが2つ並べて入るくらいの広さがあって、高さは3階建ての家が入るくらいかな?

見ながら歩いてると足元に大きな魔方陣が光る…

光が収まると

中央にちょこんと何かが座ってる。

ワンコだな!

っていうか、僕にそっくりなんだけど、色が反転してる。

白が基調で、胸元のハートが黒で、額のマークは無い

なんか、白い方が正義って感じがするんだけど…

近くまで寄っても動く気配がないけど、こちらを見てる。


鑑定をしてみると

・名前 なし

・レベル 1

体力 50

魔力 50

知力 80

素早さ 120

力 45


スキル

・空間魔法

・周囲索敵

・空膜


ほぼ、僕と一緒だけど…加護はないみたいね。

さて、自分の武器は…

爪と牙だよね

考えながらグルグルと周りを回る。

それに合わせ、相手もこちらを見続ける。

5メートル…3メートル…と近づいたときに相手が、こちらに突撃してくる。

うん、普通のワンコスピードなので、少し体を横に動かし避けると共に前足の爪で相手の首もとを引っ掻くように振り抜く…


「ギャウ!」


と、一鳴きして相手が距離をとる。

首筋からは血が垂れているけど、致命傷にはなってない


お互い睨み合い


「ウー」


ワンコのように唸ってみる。

お互いが円を描くように、睨み合いながら隙を伺う…


「ワン!」


と、一鳴き

お互いが向かい合って、突撃する。


「ゴンッ!」


と、音ともに頭突き

星が舞う、身体強化されてる私に吹き飛ばされ、相手が倒れる。

近づいて、トドメと喉元に噛みつく…

光の粒子となって、僕の体に吸い込まれていく。


テレレテッテッテ~♪


なんて、某有名RPGのレベルアップ音は聞こえるわけ無く、レベルアップしたのかもわからないけど、光の粒子が収まると紫の手のひらサイズの魔石を手に入れ、スキルに空爪撃クウソウゲキが増えた。


ピロン♪


という音がして、目の前に四角いウィンドウが表れ中には

・武器

・防具

・宝飾品

・スキル

・食料


と、表示されている。

いまの体だと武器や防具、宝飾品は特にいらないから…

ご飯かな…このレベルでスキルとか良いのはない気がするんだよね…

と、いうことで

食料の部分を爪で押してみる。

ウィンドウが閉じ、目の前にお肉の塊が出てきた。


鑑定


オーク肉

・一般的なお肉、迷宮ではオークを倒すと必ず手に入る食料


なるほど…

どうやって持って帰ろう…

あ、空間魔法で、アイテムボックスみたいなの作れないかな?

ちょっとイメージしてみると、目の前に黒い穴が…

そこに魔石を咥えて、入れてみる…

脳内にアイテムボックス内、魔石(転送部屋への鍵)✕1

と、なんか表示された感じがした。

出すときは出すものを念じると出てくるみたい。楽で良いよね♪

一回帰って、ご飯かな?

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