涼夜かな 🌌
上月くるを
涼夜かな 🌌
クーラー消し三方の窓開け放つ
涼風のどつと吹きこむ小家かな
汗ばまぬ肌のさらりと慕はしき
久方の毛布やさしきベッドかな
あかあかと眼裏よぎる走馬燈
ただ今と過去と未来や星涼し
ひたひたと街の騒寄せ明易し
網戸越し枝葉のゆらぎ常夜燈
長袖のガーゼパジャマの涼夜かな
香ばしき麦茶を飲みて寝に就ける
枕辺に星降る音を聴いてをり
目醒めれば丑三つ時や月涼し
ひゆうと風ふくらんで来る夏の果
しゆくしゆくと虫を育くむ外の闇
薄闇にかざすてのひら夏の夜半
くるぶしを撫でゆく風や秋近し
前倒し季節を思ふ夜の秋
希望的地球の未来夏芝居
もうつぎの夏の心配苦労性
起き出して連作紡ぐ夏の暁
涼夜かな 🌌 上月くるを @kurutan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます