(補足)

 「武蔵むさし」は現代のさいたま県の全域、東京都の二十三区と地域、がわ県のかわさき市と横浜市にまたがる地方

 その語源は諸説あるが、「しもくに」がおんいん変化したものとの見方が有力。

 おそらく「」に「」が当てられたものと思われるが、「武蔵むさし」は熟字訓であり{さし}という読みが有るわけではない。


 あわせて、「かみくに」が「相模さがみ」になったともわれており、こちらはかわさき市と横浜市をのぞくがわ県のほぼ全域にまたがる地方。

 昔に「摹{⿱莫手}」との国印が使用されていたことに由来し、その異体字〔摸〕を遣って「相摸さがみ」と書かれたもので、おそらく{さ}の音を表すために{相}を付けたようには思われるが、正直「さがみ」でよかったんじゃないかとおもう。

 〔模〕はどういうわけか〔摸〕の書き換え字とされたが、前者は〈木型〉転じて〈見本〉の意である一方、後者は〈手探り〉〈写し〉転じて〈手本〉の意であり、ただいずれも{かみ}{かみ}という読みが有るわけではない。


 関東平野はかつて「武蔵むさし」と呼ばれていて、基本的に山地ばかりである国土のなか、広大な平野であるそれは〝いっこくべて〟と感嘆されたほどとわれるが、どうやら蝦夷えぞが無かった事にされている模様(

 いくつかの関東平野を走る鉄道路線は、武蔵に由来する名称をもつ。


  ◦武蔵むさしせん:武蔵一円をぐるりと周る路線

  ◦とうせん:武蔵野の東部を走る路線

  ◦西せいせん:武蔵野の西部を走る路線 

  ◦なんせん:武蔵野の南部を走る路線 

  ◦そうせん:千葉房総半島と武蔵野をむすぶ路線


 しかしこれが字面だけみると、総武線が武蔵野線であるようには誤解されがち(

 また東が西武で西が東武なので池袋駅は不思議ちゃん(

 そして「ふさふさ」とかまた髪の話をしてる(



゠補足了゠

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