前のエピソード――1.伽藍遥　2.冬馬界理

　前回作戦にて評価を跳ね上げた才能を賜る者（エルセンス）・伽藍遥。次なる作戦には人虎老師も関わる予定。

　不測の事態に備え、対象に関わりのある情報希薄人物も記す。

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　『⬛︎⬛︎久遠（g——n kuon）』

　Ht：184 / Bw：90　年齢：20

　DOB：9/11　（誕生日情報一部・11月9日）

　非常に鍛え上げられた肉体、特に背面の筋肉の発達が特徴的。黒髪と肌は非常に日本的、しかしシャンパンゴールドの瞳は父親譲りのようだ。擦過傷、刺創、咬傷、切創などが服の下に隠されている。手術痕も多数。

　才能付加実験棟（ジバーリア）の成功作品の一つ。天才には及ばないが、努力の方向性を絞ることで秀才へと行き着いた。

　記憶術と戦闘術、自己認識の管理へと徹底的に特化させた能力は、非常に狭い範囲ながら才能を賜る者（エルセンス）に比する。反面、外的要因の複雑系にはあまりにも弱い。彼に付加された能力には参考となった近親者がいたというが、詳細は不明。

　伽藍遥とは父親を介した血縁関係にあるが、面識の有無はわからない。しかし、伽藍遥を産んだ代理母との面識はあった模様。これ以上の過去は我々を以てしても確認を禁止されている。現在は龍善edに付き従っている。

　今回の騒動によって評価を上げた人工才能を賜る者（エルセンス）に対する計画、我々が役に立たない以上彼の活躍に期待したい。

　ただし、彼は時折龍善edに対して反抗的とも取れる反応を見せる。

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　『アリア（Alia）』

　Ht：165 / Bw：57　年齢：26（戸籍より）

　DOB：？/？　（誕生日情報一部・？月？日）

　（龍善エデュケーターより）

　薄い茶色の髪を後ろで纏めている。左目下に泣きぼくろ。瞳は現在銅色のようだが、本来は別色であるらしい。詳細は不明。モノクルを常に付けており、それが重要な要素であるらしい。詳細は不明。我々の常識での彼女はモノクルはなく灰髪だが、現在が本来なのか隠蔽であるのか、詳細はわからない。

　『英雄としての終生を美しく詠い上げる者（ロマンシア・アレクサンドラン）』という名は我々にとってあまりにも偉大である。紛争、テロ、復讐、大義、使命、ありとあらゆる分野において才能を導き英雄（天才）を生み出し、その最後を美しく世界に刻みつけた。三つの戦場と49の大英雄を生み出した時代は、表においては悲劇と美談、裏においては畏怖の象徴だ。

　しかし不可解な点もある。美しく詠う者（ロマンシア）が初めて確認されたのは30年以上前であり、戸籍と明らかにかけ離れている。偽装であるにしても、龍善edの報告では見た目は20代後半から30代前半とのこと。推定40代を超える美しく詠う者（ロマンシア）とアリア、同一人物であるかどうかには疑問が残る。

　10年以上前に消えた美しく詠う者（ロマンシア）本人か後継者であることは、龍善edおよび人虎老師から明らか。十分に注意されたし。