番外編20 とある小妖精の恋物語5(全10話)


 

 

『ハッピバースデートゥーユー♪


 ハッピバースデーディア、リリー♪


 ハッピバースデートゥーユー♪』



 

 私はこの日、九歳の誕生日を迎えました。


 お父様とお母様とお手伝いさん達が実家の大広間で私を囲んで楽しそうにお歌を歌ってくれます。


『お父様。お母様。みなさん、ありがとうございます!』


 私も嬉しくて、ウキウキして、とっても楽しいですっ!



 

『リリーお嬢様。こちらご両親からのバースデープレゼントでございます』


 その時、執事のジョンソンさんが大きなプレゼントを持ってきてくれました。


 私の体ほどの大きさのおっきな包み紙!


 私は夢中で包み紙を開けました。


 おっきなぬいぐるみかな?


 お父様とお母様はどんなプレゼントをくれた――



 

『ヒィッ!!』



 

 包み紙を開けて出てきたのは血みどろの黒髪の女の子でした。


 お腹の所で体がちぎれてて、恨めしそうな目で、あ、あーしをにらんでる小さな女の子だったんだ。



 

『『……リリー』』


『お、お父様! お母様! な、なんですか!? なんなんですかこれは!!』 


 それまでにこやかだったみんなの目が一斉に光を失くしてあーしを無表情で見てくる。


 お父様やお母様だけじゃない。


 お手伝いさん達もいつの間にかあーしを取り囲んで虫を見るようにあーしを見てきていたんだ。

 


 

『お前はどうして人を殺したんだね? 愛しい私のリリー』 

『あなたはどうして人を殺したの? かわいい私のリリー』 




 あーしは泣きそうになりながらみんなをキョロキョロと見渡していた時に、お父様とお母様の口から出た言葉はとっても冷たいものだった。




 お、お父様! ち、違うんです!

 お母様! あーしはこんな事したくなかった!




 そしてあんなに暖かい実家の大広間はいつの間にか真っ暗になっていて、あーしがまばたきをした瞬間にみんなはどこにも居なくなっていた。


『お、お父様! お母様! みんなどこに行ったんですか!!』


 あーしは必死に叫ぶのに誰も居なくなっていた。

 


 

 ズル……ズル…………ズル……




 その時、あーしの後ろから何か引きずるような音が聞こえたんだ。


『……? ヒィッ!!』


 その音の方を見たあーしの目に飛び込んで来たのは、包み紙の中から腕だけで体を引きずって近づいてくる黒髪の女の子だった。


『い、いや、来ないで! お父様!! お母様!! 助けて!!!』


 少しづつ近づいてくる女の子にあーしは腰が抜けてそこにへたり込んで動けなくなった。


 周りに大声で助けを叫んでも誰も応えてくれない。 




 そしてとうとうあーしの足を掴むと、腰を引き寄せて、あーしの胸に女の子は頭を乗せてくる。


 それで血があふれている口を開くとゴポゴポと口の端に血の泡を作ってカパッと笑みを浮かべたんだよ。

 


 

『お姉ちゃんはどうして私を殺したの?』


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 

 

 「んぅ、んん……」


 あーしが目を開けるとそこは真っ白い部屋だった。


 真っ白いふかふかなお布団が掛けられていて、少し消毒液の匂いが漂う静かな部屋。


「っ!?」


 その時になってあーしは何かを思い出して慌てて布団をめくったよ!!


 でも、あーしの予想とは違ってそこには、あの黒髪の女の子はいなかった。


 よ、よかったぁ。


 さっきのは夢だったみたいであーしは安心したんだ。したんだけど。


 でも、同時にちょっと悲しくなっちゃった。




 だって黒髪の女の子が出てくる以外は全部本当の事だったから。




 あれは弟の生まれる前の幸せな記憶。


 優しいお父様やお母様、お手伝いさん達に囲まれてお祝いされた最後のお誕生日会。


 プレゼントの中身は大きな、それこそ当時のあーしより大きなクマのぬいぐるみだったんだ。


『あなた張り切りすぎよ。あんなに大きなクマさんじゃ、小さな可愛いリリーが潰されてペッタンコになっちゃうわ』


『ハッハッハ。なに、すぐにリリーも大きくなるさ。将来素敵なレディになる愛しいリリーへのささやかな投資だよ』


『お父様! こんな素敵なプレゼントをありがとうございますっ! 私この子の事大切にしますね!!』

 

 そう言って笑い合う両親とあーし。


 周りにいたお手伝いさん達もみんな笑っていた。


 本当に暖かくて宝石みたいにキラキラ輝いていた楽しい昔の記憶だったんだもん。


 

 

「気がついたっすか?」


「ぴぃっ!!」


 あーしがそうやって感傷に浸っていると真横から突然男の人の声が聞こえたんだ。


 慌てて横を向くとそこにはベッドの横で椅子に座っているパトリックさんがいた。



 

 あーしが気づいた事を確認したパトリックさんは組んでいた足を下ろすと、持っていた本をパタンと閉じる。


 その本は文庫本の大きさであちこちが擦り切れててボロボロだった。


 それを大事そうに懐に入れたパトリックさんは真っ直ぐあーしを見てきたんだ。



 

「アンタ機動騎士ガーディアンの操縦は上手いけど軍人には向いてないっすよ」


 パトリックさんの一言。


 それを言った彼の目はとても冷たくて、いつものパトリックさんよりとってもおっかない雰囲気だった。


「ただ単に人ひとりを殺しただけっすよね? そんな事でピーピー騒がないで欲しいっすよ。――お嬢さん?」




 あーしに目線を合わせてきたパトリックさんは椅子から立ち上がって、目線を外すこと無くあーしを見下ろしてきた。


 それであーしの顔にぶつかるんじゃないかって速度で顔を近づけると、本当に冷たい声を出していたんだよ。

 

 

 

「軍人になりきれない無能な『味方』は、いつか必ず大切な『仲間』を殺すっすよ」



 

 それでグッとあーしの顔に自分の顔を近づけて、感情のない声でそう言ってきたよ。


 本当に顔がぶつかるんじゃないかって距離にあーしは怯んでしまうんだけど構わずパトリックさんは言葉を続ける。


  


「もし、俺っちの『仲間達』がアンタのせいで死ぬような事があったら――」


 そこまで言ったパトリックさんから突然腕が伸びてきて、あーしの首をがっしり掴んだんだ。

 

「あ……うぅ、あがっ!」

 

 そしてギリギリと握りしめてくる。

 

「アンタを絶対に許さねぇ。……その前に軍を辞めろよ。お嬢さん?」


 ブンッ!


 そのままあーしは放り投げられるように首をベッドに向けて押されてしまった。


「カヒュッ!! けほっ、けほっ!!」


 押さえられていた喉が解放されてかすれた息が出た後にあーしは咳が止まらなくなっていた。


 どうして!?


 どうしてパトリックさんはこんな事を――



  

「アンタは――」


 突然の彼の凶行に頭の中はパニックになって咳き込みながら、あーしは彼の方をあわてて睨んだ。

 

 でも、その時パトリックさんの表情を見てしまってあーしは思わず息を飲んでしまったんだ。



    

「パンを一つ手に入れるために人を刺した事はあるっすか?」




 パトリックさんはとっても悲しそうな顔をしていたんだよ。

 

「ご飯をもらうのに自分のケツを差し出した事があるっすか?」


 眉毛が下がって、口元が震えている。

 

「自分よりまだ幼い子供を……変態に売ってその日をしのいだ事があるっすか?」


 あんなに怖かった彼がとっても小さな子供のように見えてしまったんだ。




 何も言えないでいるあーしに対してパトリックさんは背中を向けて部屋から出ていこうとしていた。 


「どれもした事が無かったならアンタはまだ戻れるっすよ。の仕事をして、結婚して、ガキを産んで。そんな普通の幸せな生活に」


 それで、出口まで歩くと最後にあーしの方に顔を向けてきた。


「アンタは俺っち達の為にも……それとアンタ自身の為にも……こんなとこに好んで居るべきじゃないんすよ」




 その時のパトリックさんの顔は悲しそうな、ううん、目をしていたんだ




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「リリーちゃん」


 それからどれくらい時間が過ぎただろう。


 ベッドの上でパトリックさんに言われた事を思い出しながらボーッとしていたら、ノック音と野太い声があーしに聞こえてきたんだ。


「――ジョージ、さん?」


「っ!? リリーちゃん!!」


 ジョージさんの方を向いたあーしを見てジョージさんは慌ててあーしに駆け寄ってくる。


「あーし……あーしは……」


 そしてガバッとあーしを抱きしめてくれて不安そうな顔であーしの頭をギュッとしてくれた。


 その事であーしの目からは涙が溢れてジョージさんの胸の中で泣いてしまう。


「あーし、あぁぁ! あーしは、あーしは! う、うぐぅ、うぅぅああぁぁぁ!!」


「何も言わないでリリーちゃん。今は何も言わなくていいわ」


 そう言って太くて温かい腕であーしを抱きしめてくれたんだ。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「落ち着いたかしら? リリーちゃん」


「はい……」


 あーしがやっと泣き止んだあともジョージさんはあーしの横に座って背中をさすってくれていた。


 あーしも泣き腫らして頭の中がスッキリしたのか、色々な事を考えれるようになってきてた。


「あーしは、戦うって事、全然分かっ、てませんでした」


「――うん」


「自分がやってきたゲームの感じでした」


「うん」


「ゲームの中じゃあ敵を撃墜してもプレイヤーが死ぬなんてありません」


「そうね」


 あーしの口から出てくる消えるような言葉をジョージさんは大きく頷きながら聞いてくれました。


「で、でも。今日分かったんです。わ、分かっちゃったんです……」


 そこまで言ってあーしは自分の両手に目を落とす。


 ぶるぶる震えている両手に目を落とす。


 その手はいつものあーしの手だったのに――酷く汚れているように見えた。

 



「あーしは人殺しをしていたんだ、って。――最後に斬ったあの子だけじゃない。その前に撃墜した三人も殺してしまっていたんだ、って」


 そのまま両手で顔を隠したあーしをもう一度ジョージさんは優しく抱きしめてくれた。




「リリーちゃん。もっと早くワタシも言えばよかったわ」


 そうしてギュッと抱きしめられてから少ししてジョージさんはポツリと話し始めたんだ。

  

「あなたはとても強いわ。でもそれは仮想現実やゲームの中での事よ。ゲームプレイヤー“PiXy”としてのあなたはとても強いわ」


 あーしの頭の上から聞こえてきたジョージさんの声は後悔したような感じだった。


「あの時。ワタシが通信をカットするように言ったあの時、敵の最期の言葉を聞いたのね?」


「――し、死にたくないって叫んでました」



 

『い、いやだぁぁあ! 私まだ死にだぐな――グゲッ、プツ』



 

 頭の中であの子の叫びを思い出してしまって、あーしはお腹の中から何か込み上げてきて「うっ」とうめいてしまう。


「……強い言葉だったでしょう?」


 強い言葉。


 そう。確かにあの言葉には敵の女の子の生々しいほどの生きる事への執着が感じられた。



 

「戦場ではね、ああいう生きる事への強い想いが溢れているの」


 あーしはジョージさんの胸に顔を埋めていて彼の顔を見ることが出来なかった。


「自分の生きたいっていう強い想いと、相手の生き残りたいっていう強い想いがドロドロになってぶつかり合うのよ」


 でも不思議と分かったんだ。


 きっとさっきのパトリックさんのような悲しい顔をしているんだって事はハッキリと分かったんだ。


 

 

「リリーちゃん。はっきり言うけどあなたにはそれを受け入れられる強さは無いわ」




 そう、だよね。


 あーしはゲームの感覚で戦場に出てしまったんだ。


 何も覚悟なんてなかった。


 自分の機動騎士ガーディアン操縦の技術と経験から撃墜されるなんて考えた事なかったし、敵を堕とす事の意味を全然考えていなかったんだ。



 

『アンタ機動騎士ガーディアンの操縦は上手いけど軍人には向いてないっすよ』



 

 ハハッ。


 パトリックさんがさっき言った言葉の意味がやっと分かったよ。


 人を殺す覚悟が無いなんてここの人達にはとっくの昔に見抜かれていたんだよ。


 ただ単に妖精小姫フェアリーに嫉妬して、彼女やネットの住人を見返しくたくて入隊したような底の浅い小娘の想いなんて、ね。




「リリーちゃん……」


 そんな事を思って途方に暮れているあーしをジョージさんは自分の胸から引き離してきた。


 それであーしの顔をまっすぐに見つめてきた次の瞬間――


「お化粧しましょ♪」


 ニッコリと笑いかけてきてくれたんだ。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「~~♪ フフ~~ン♪」


 あの後、軍服の内側から少しのメイク道具を取り出したジョージさんはショックで動かないあーしにメイクをし始めたんだ。


 あーしはその間、何も出来ないで他人事ひとごとのようにされるがままになっていた。




「ふぅ~♪ 完成ね♪」


 コトッ。


 メイクが始まって少しの時間が経った後。


 最後に使っていたメイクブラシをサイドテーブルに置いたジョージさんは、軍服の胸ポケットからピンク色のコンパクトを取り出してあーしの前でパカッとそれを開いた。



  

「……えっ、これって……」




 そのコンパクトについている鏡にを見たあーしは驚いてしまう。

 

 だって、そこにはが映っていたんだもん!




「うふふ♪ リリーちゃんって目にコンプレックスがあるようだったから、前はお節介しちゃったわね」


 鏡に映っていたあーしの顔は、前にジョージさんがメイクしてくれた時のようなパッチリとした大きな目じゃなくて鋭くて可愛げのない、いつも見慣れているあーしの目だったんだよ。


 でも――




 とっても綺麗だったんだ!




 ジョージさんは鏡を見て固まっているあーしの前で道具を片付けていた。


「リリーちゃん。メイクも同じなのよ♪」


 片付けながらいつものジョージさんの明るい話し方であーしに話しかけてくる。

 

「どんなに技術があったって、知識があったってダメなの♪」


 道具を片付け終わってまた軍服の中にしまっているジョージさんは長いマスカラをお茶目にバチコンとウィンクして、うふふと笑っていた。

 

「素の自分にどれだけ愛情を持てるかが大事なの。自分の事が大好きな子ってメイクをしててもしてなくても、とっても輝いているものなのよ。ワタシのようにね? うふふ♪」


 確かにジョージさんは男の人なのにとっても綺麗だよ。


 自信満々にニッコリと笑った顔なんてとっても輝いてる。


「リリーちゃんが鋭くて嫌いだって思っているその目もワタシからしたら切れ長のとっても綺麗で美しい目よ。もっと自分を好きになりなさい♪」



 

「――ジョージさんっ!!」


 感極まったあーしはジョージさんに飛び込むように抱きついた。


 あーしが大嫌いだったこの鋭い目。


 これがジョージさんの魔法でとっても綺麗な目に変わったんだよ!


 やっぱりこの人はすごい人だよ。



  

「リリーちゃん、そのままでいいから聞きなさい」


 ジョージさんの胸の中のあーしにジョージさんは落ち着いた声で語り掛けてきた。


「今あなたはとっても辛いはず。ここから逃げ出したいって思っているはず」


 その一言でまたさっきの暗い気持ちを思い出しちゃったんだ。



 

「だから嫌なら逃げ出しちゃいなさい♪」




 え?


 あーしは思わずジョージさんを見上げると、目の前のジョージさんはニコッと笑って優しくあーしの髪を撫でてくれた。

 

「だってあなたの人生だもの。あなたの人生の主人公はあなたなのよ? あなたが思う通りに、好きに進みなさい♪」


 そこでピタッと手を止めると少しだけ、ほんの少しだけ苦しそうな顔になって言葉を続けた。

 

「でも、もし――もしまだワタシ達と戦うっていう選択肢を選んだのならワタシは全力であなたのフォローをするわ♪」


 それで一度目を伏せると次の瞬間にはまた優しそうに目を開けるとニッコリ笑ったんだ。


 

 

「だってワタシはカワイイ女の子達の味方だもの♪」



 

 そう言ってサイドテーブルに置かれたままだったリップを手に持つと自分の指に少し塗ってあーしの唇に優しくポンポンと乗せてくれたんだ。


 それで、またコンパクトをあーしに向けてきてくれた。


「うわぁぁ」


 薄いピンクの優しい色が乗ったあーしの唇。


 さっき以上の綺麗なあーしがそこに映っていた。




「ジョ、ジョージさん……」


「なぁに?」


「あーし――あーしはまだ決め、られません」


 あーしはまだ分からない。


 だってあの時の女の子の最期の言葉は、まだあーしの頭の中から消える事がなかったから。


 でも。


「でも、もう少しだけ。もう少しだけ頑張ってみたい、です」


「……本当にそれでいいの?」


「分かりません……でも、あーしにはこれしか無いから。機動騎士ガーディアンをあーしから取ったらあーしには何も残らないんです」


 あーしは人生の中で少なくない時間を、五年以上もの時間を機動騎士ガーディアンに捧げてきたんだ。



 

「……そう。じゃあ、再出発のお祝いにコレをあげるわ♪」


「え、え。コ、コレって!?」


 ジョージさんが渡してくれたのはさっきあーしにつけてくれて薄いピンク色のリップ。


「キレイな色でしょ? もし苦しい時があったらこれをつけて今の気持ちを思い出してね♪」


 ジョージさん……。


 あーしは受け取ったリップを両手で包むと自分の胸に抱いた。


 すると温かい気持ちがそこから溢れてきて、少しだけ不安な気持ちが薄れていく。


「だってメイクは女の子の最強の武器なんだから♪」



 

 ニッコリと笑っているジョージさんを見ているとあーしも自然と笑顔になっちゃうんだ。


 あーしもぎこちなくだけど笑うとジョージさんももっと嬉しそうに笑った。


 それを見てますます笑顔が大きくなるあーし。




 少ししたら二人とも満面の笑顔になったんだ。







 でも、この時あーしは全然分かってなかったなかったんだ。


『アンタはまだ戻れるっすよ。の仕事をして、結婚して、ガキを産んで。そんな普通の幸せな生活に。アンタは俺っち達の為にも……それとアンタ自身の為にも……こんなとこに好んで居るべきじゃないんすよ』


 パトリックさんに言われた言葉を本当の意味で分かってなかったんだ。



 

 最終的にはこの時の判断は今でも間違いなかったって思ってるよ?





 

 

 でも、この時の判断でもう一度だけあーしは苦しんじゃう事になったんだ。

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