第22話 修正
☆雄大サイド☆
中庭にジュースを買いに降りて来る。
それから俺は小銭を持ってからジュースを買おうと思って小銭を入れようとした時。小銭を足元に落としてそれが転がってしまう。
そして横からやって来た男子生徒の足に打つかって止まった。
緑の線が入った靴を履いている男子生徒。
顔は少しだけ厳つい感じの四角い眼鏡を掛けている少年。
少年は小銭を拾ってから俺に渡してくる。
俺は、すまない、と言いながらその小銭を受け取る。
この少年は1年生だ。
実の所この学校では赤、青、緑という感じで法則が決まっている。
緑の線の入った靴を履いているのが1年生。
赤い線の入った靴を履いているのが2年生。
青の線の入った靴を履いているのが3年生。
という形である。
因みに色は3年が卒業すれば次の新1年生が青。
という感じになる。
なので色で困った事は無いのだが。
その緑の線の入った靴を履いている少年はブラックコーヒーを買いながら。
「失礼ですが貴方は長谷川雄大先輩ですか」
と聞いてくる。
俺は、!、と思いながらその少年を見る。
そうだが、と答えた。
すると少年は、俺は友康って言います。友康明大って言います、と自己紹介をする。
俺はベンチに腰掛ける。
それから友康くんを見る。
「初めまして、じゃ無さそうだけど。俺、君に出会った事あったっけ」
「.....俺は無いです。ただし噂は予々。.....何故なら.....」
冷たいブラックコーヒーを手に携えながら俺を見てくる。
そして、俺は相模帝の幼馴染でしたから、と俺に向く。
俺は、!、と思いながら友康くんを見る。
ただし俺の家は相模みたいに金持ちとかでは無いです、と言いながら。
俺の家は平凡です。
親父もお袋も普通の人間です。
ただ1つ違うのが相模一家の事業が成功する前から相模一家と知り合いでした、と俺を見る。
「.....君は年下だろう。.....何故.....」
「長谷川先輩。年下とか年上とか関係無いですよ。どんな年齢であれ幼馴染というのはあり得ますから」
「その君が何故俺に接してきたんだ」
「俺が貴方に接した理由として。実は俺は.....相模に言われたんです。貴方を根本から調査しろって」
「なら君は敵か。スパイか?」
その言葉を言うと。
友康くんは何かを見せてくる。
そこには俺の写真と共に何かの書類の様なものが.....。
俺は眉を顰める。
すると友康くんはそれをもう一度見てから全て激しく細かく破り捨てた。
そしてそれをゴミ箱に入れた。
「俺はそういうのとにかく嫌いなんで。だから相模から離れる事にしました。残念ながらあの一族は何かが狂い始めている」
「友康くん.....」
「俺は誰の味方でもありません。俺の人生は俺の人生だ」
「.....そうか」
だけど俺はこう言えても。
貴方の身には着々と危険が迫っている可能性があります。気を付けて下さい、と俺を見てくる友康くん。
そして踵を返す友康くん。
だが途中で、それから、と言いながら俺にまた向く。
「俺がもしこの先、相模について掴んだ情報があったら。事細かく貴方に全て知らせるつもりです」
「.....何故そこまでしてくれるんだ」
「簡単に言えば俺は双葉さんが好きなんですよ。.....気になる存在と言えます。だけど貴方との恋の方を応援します。大好きって話ですから」
「.....成程な。双葉もモテモテだな」
「そうですね」
友康くんはそう言いながら、今朝も俺は双葉さんと一緒に日直をしました。その際に聞かれたのが貴方への想いです。俺は嬉しかった、と言ってくる。
俺じゃなくて貴方を好きだという事がとても嬉しかった、と。
その言葉を受けながらジュースを一口飲む。
それから、君は良いのか。恋は叶わなくて、と話す。
すると友康くんは、俺なんかの恋なんか叶わなくて良いんです。貴方達が幸せになってくれればそれで大満足です、と言う。
それから、では、と頭を律儀に90度傾けてから友康くんは去った。
と同時に1分ぐらいした後に。
双葉が現れた。
「.....双葉。お前まさか聞いていたのか」
「あはは。偶然だけどね.....お兄ちゃん」
「.....良い子だな。アイツ。.....絡み辛いけど」
「友康くんがあんなにお喋りする姿を初めて見たよ」
そして友康くんの想い初めて聞いたし。
相模の事に関しても初めて聞いた、と言ってくる。
俺は、そうだな、と答えながら目の前を見る。
すると、お兄ちゃん、と言いながら俺の横に腰掛ける双葉。
「改めても私はお兄ちゃんが大好きだからね」
「そうか」
「お兄ちゃんはもう誰とも付き合う気は無いんでしょ?」
「.....ああ。最低でも相模を倒すまではな」
「だから私決めたの」
「何を?」
「もう一度お兄ちゃんに恋心を抱かせるって」
それから双葉は俺のジュースを勢い良く取り上げる。
そしてニヤッとした。
な、何だ。
そうしてからそれを飲みはじ.....オイ!?
俺は真っ赤になる。
「お、お前!?間接キス.....」
「あれあれ?お兄ちゃんこの程度で恥じらうの?」
「揶揄うな!?久々だからビックリしてんだよ!」
「.....まあ冗談は置いて」
冗談.....?って何だ。
これはジョークには出来んだろ。
思いながら俺は赤くなったまま手元のジュースを見る。
すると双葉は、友康くんは命令されて動いていたんだよね?、と聞いてくる。
俺は、そうだな、と横を見る。
「お兄ちゃん。友康くんは恐らくだけど信頼出来るよ。彼は変に色々な部分で真面目だからね」
「お前がそう言うならそうかもな。俺は初めてアイツに会ってからそうは見えなかった部分もあった」
「私を助けてくれていたの。何度もね」
「.....成程な。全てはお前を好きだからって思った行動か」
「そうだと思う。彼が本当に裏切り者ならそんな真似はしないと思うしね」
双葉はそう言いながら時計を見る。
時刻は.....チャイムが鳴るまで10秒しか無い。
俺達は愕然としながらそのまま、戻るぞ!、という感じで戻った。
だけど間に合わずに教師に怒られる。
まあしゃーないか、とは思ったが.....うーん。
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