わたあめが食べたい!

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 わたあめが食べたい!


 夏祭りなどの出店(屋台)で売られている可愛いキャラクターの袋に入れられたあのわたあめが食べたい。


 わたしが子どもの頃は400円か500円くらいで売られていたけど、今はいくらで買えるのだろうか?


 お店の人へ「わたあめください!」って言うと、「好きなの選んでね」や「どれが良い?」と聞かれて、「これ!」と指差して渡されたのが懐かしい。

 好きな柄がなかったら、「すぐ作れるけど、この中に好きなやつある?」と聞いてくれたりして嬉しかったのを覚えている。



 買った時はわたあめの袋にはパンパンに空気が入っていたのに、家に買える頃には空気が抜けてしわしわになった袋。

 でも、中のわたあめは無事で手で千切って食べた。

 口に入れると甘くて、すぐに溶けてなくなっちゃう。

 そして、口のまわりや手はべとべとになる。

 ウェットティッシュで手や口のまわりをを拭いても上手く拭けなくて、手を洗う羽目になる。

 それでも、夏祭りに行くたびに買うのを止められなかった。





 大人になった今、夏祭りへ行く機会はなくなった。

 外は暑いし、汗はかくし、人混みの中に入るのは勇気がいる。

 それでも、いつかまた買って食べたいと思う。

 その時は上手く食べれたら良いな。


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