5. あの日の僕ら ⑯~⑳


-⑯ 友の本気と親子の危機-


 真希子のパソコンがある小部屋から好美のいる居間まで距離があるからか、それともつけっぱなしになっていたパソコンの画面に各企業の株価ががっつり映っていたのを目撃したからか、守は息切れしていた。


好美「汗だくじゃん、何でそんなに辛そうにしているの?」

守「気のせい・・・、です・・・。」


 勿論気のせいなどでは無い、玄関を開けた瞬間に小部屋に駆け込みパソコンを強制終了してから居間までダッシュしたからである。


好美「取り敢えず、何食べようか。そう言えば、何も買ってきてなかったね。」

守「さっき聞いたんだけど、母ちゃんがハヤシライス作ってるみたい。」


 居間には深めの鍋いっぱいに入ったハヤシライスの良い香りが漂っていた、守は好美が来ている事をさり気なく報告した。


守(メッセージ)「今日彼女来てんだけど、ハヤシライス一緒に食って良い?」


 時間的にも株主総会直前なので即座に返信した真希子、携帯の扱いには慣れている様だ。


真希子(メッセージ)「この前言ってた子かい?構わないよ、好きなだけ食べて行きなと言っといてね。」

守(メッセージ)「了解。(好美に)好きなだけ食ってけって。」

好美「やった、ハヤシライス大好きなの!!」


 親子2人は1時間後、自らの発した言葉を後悔する事をまだこの時点では知らない。

 鍋を火にかけ、炊飯器から皿に白飯をよそって食事を始める2人。数分後、ハヤシライスを楽しみながら好美がゆっくりとした口調で話し始めた。


好美「実はさ、桃の事なんだけどね・・・。」


 時は数日前に遡る、この日午前中の授業を終えた好美は桃と近所のイタリアンレストランで学生限定のパスタランチを食べていた。因みに授業の関係上、守と正は数人の友人達と学内の食堂で済ませていた。

 スパゲティミートソースを注文した桃がフォークにパスタを絡ませながら突然切り出した、何気に1口で食べる事が出来ない位の量が絡まっている。


桃「私と正ってね、正直言えばその場のノリで付き合い出したんだけどね。最近思うんだ、正がいなきゃ寂しいなって。正無しの人生を想像できないなって、この前皆でショッピングに行った後に家に帰った時特にそうだった、直前まで会ってたというのにまた会いたくなっちゃってんのよ。大学にいる時もバイトしている時も気付けば正の事考えてる自分がいるのね、こんな気持ち生まれて初めてでさ。今も何しているのかなってまた考えちゃって、こんなになるまで正の事好きになるなんて思わなかったの。」

好美「その気持ち、大事にしなきゃね。後ね、パスタいつ食べるの?」


時は戻り、守が宝田家の居間で目の前にいる自らの恋人が先程まで鍋いっぱいに入っていたハヤシライスを全て平らげてしまった事に驚愕している頃、正と桃は先日4人で行ったショッピングモールの4階にいた。

何かを決心したのか、それとも先日の守の真似をしようとしていたのか、正は今日入ったバイトの給料を口座から全額引き出していた。そして桃もバイト先の給料日が同じだったので同様に全額引き出していた、以前から狙っていたバッグがあるらしい。

正も桃の事を本気に想い始めていた、大学に入学してから気付けば授業やバイト以外の時、気付けば隣に桃がいた。桃がいないと正直泣き出してしまいそうな気持ちだった。

例のバッグが売ってある店に行くなり念願の商品を手に取る桃、すると硬く拳を握った正が財布を片手にしてレジへと向かった。


正「俺が買う。」

桃「何?守君のマネ?」

正「俺も桃を惚れさせたかったから。」

桃「正・・・。」


 自らが持っていたモールのクーポンにより思った以上に安く手に入ったバッグを受け取った桃は、固唾を飲みながらその場を離れた。どうやら何かを決心した様だ。

 このモールで買い物する大半の客が中央にあるエスカレーターやエレベーターを使うので人気の全くない階段へと正を連れ出し、間接照明と日光が照らす踊り場まで降りた。

 音と言えば遠くから聞こえる店のBGMのみで、静寂がその場を包んでいた。


正「なぁ、何で階段に?」

桃「たまには良いじゃない、ゆっくり行くのも。」


-⑰ 静かな時間に包まれた幸せ-


 桃は2人きりの状態になっている階段の踊り場の真ん中で突然立ち止まった、頭を下げて深呼吸した桃の肩が小刻みに震えていた。


正「おい、どうしたんだよ。」

桃「ねぇ、私の事好き?」

正「勿論だ、世界で一番愛してる!!一時も桃の事忘れた事なんてない!!」

桃「じゃあ、私が今したい事分かる?」

正「確か食事に・・・。」


 すると、正のいる方に突然くるっと振り返り目に涙を浮かべながら訴えた。


桃「もう、いつまで待たせる気?!」


 大声を発した桃は正の顎を掴み、無理矢理唇を重ねた。それから数十秒ほど、ずっと静寂がその場を包んでいた。2人はずっと、目を閉じていた。

 長いキスを交わした後、顔を離した桃は右手で唇周辺を拭った。


桃「上手いじゃん、本当に初めてなの?」

正「初めて・・・、だよ。桃とのキスってこんなに甘い物なんだな。」


 それを聞いた桃は再び顔を近づけた。


桃「これからずっとしてあげる、そして正を幸せにしてあげる。」

正「馬鹿か、俺が桃を幸せにするんだろうが。」


 正が桃の肩に手を回して再びキスを交わした、先程よりも長く・・・、長く・・・。遠くから聞こえるBGMと柔らかな明かりにより何となく良い雰囲気になった2人はずっとキスをしていた。2人が顔を離した時、桃が再び涙を流した。


正「また、泣いてんのかよ。」

桃「嬉しくて、温かくて。泣きたくもなるよ、女だもん。」


 桃の涙を受け止める様に正が桃を抱いた、桃も正に応える様に自らの体を正に寄せた。

 すると、2人をずっと包んでいた静寂が突如消え去った。


子供「ママーあの人達抱き合ってるー。」

母親「もう、見ちゃいけません。本当に、すみません・・・。」

正・桃「あはは・・・。」

 

何となく気まずくなった恋人たちは引き笑いをしながら親子を見送った。


桃「子供か・・・、行こうか。」

正「うん。」


 優しい光が照らす階段から歩いてすぐのレストランコーナーへと繰り出した2人、因みにこのショッピングモールは各階に飲食店が散らばっていたので迷いに迷った。

 2人の様にこのモールの階段でキスを交わすカップルは少なくなく、「このモールの階段で長くキスを交わしたカップルは結ばれる」という都市伝説がある位だった。


桃「お腹空いちゃったね、何処行こうか?美味しいお店知ってる?」


 正は返答に困った、先程のキス程に美味しいお店はこのモールにあるのだろうか。


正「えっと・・・、何が好き?」


 正は今食べたいものを聞いたつもりだったのだが・・・。


桃「正。」


 サラリと恥ずかしい台詞を言った桃に顔を赤らめる正、愛されている事を改めて実感して嬉しくなった。

 しかし、今はそれ所ではない。


桃「あ・・・、ごめん。お肉かな・・・。」

正「じゃあ、ハンバーガーにするか。」


 正は近くにある店を指差した、肉の焼けるいい音とデミグラスソースの香りが2人を誘った。

 2人は吸い込まれる様に店に入って行った。


-⑱ 母からの贈り物と緊急事態-


 宝田家でゆっくりとした時間を過ごした好美が桃と会う約束があると伝えて一旦帰宅してから数時間後のPM5:00頃、いつもなら株主総会に行った真希子が帰って来る時間なのだが影すらも見えない。

 1時間後、日が傾き西日が差し込み始めたPM6:00。いつものリムジンではなく聞き慣れない排気音(エキゾースト)が近づいて来たので守は駐車場に出た。

 一瞬、隣のアパートに住む光が帰って来たのかと思ったのだが本人の愛車であるカフェラッテの姿も無い。その代わりと言ってはなんだが見覚えの無いクーペタイプの軽自動車が1台止まっていた。


守「カペンだ・・・。」(うん、権利的な物問題なし。)


 守がこう呟いた瞬間、電子音と共に屋根が自動で開いてトランクらしき部分にすっぽりと入っていった。ただ驚くのは次の瞬間だった、車内にいたのが真希子だったのだ。


守「母ちゃん、どうしたんだその車。」

真希子「どうしたんだって、あんた用に買ったんだよ。入学祝兼免許取得祝いさね。」


 そう言って真希子が守に鍵を渡した。


真希子「今まで忙しすぎてろくに誕生日のプレゼントとか出来ていなかっただろ、せめてもの償いをさせておくれよ。」

守「償いだなんて・・・、本当にありがとう。」


 初めての愛車に涙する息子を運転席へと誘導する母、守が覗き込んだ黒を基調とした車内には本革張りのシートが2つ並んでいた。


真希子「車屋に言って特別にいじって貰ったのさ、あんたが「楽しく乗れる」様にね。」


 守は真希子の放った「楽しく乗れる」という言葉に疑念を持ちながら運転席に座った、ステアリングも社外パーツを使用しているらしい。よく見れば足回りにも細かく拘った6MTの走り屋仕様になっていた。

 守はやっぱりかと思いながら言葉を飲み込んだ、目の前で真希子がニコニコと笑っているからだ。

 守は車から降りて改めてお礼を言った。


守「本当に、ありがとう。」

真希子「何を言ってんだい、これからこいつであんたも一緒に山を攻めようじゃないか。それに2人乗りだから出来たばっかりの彼女と2人きりでドライブ行きな。」


 真希子が守の予想通りの発言をした時、守は心中である事件を思い出していた。そう、先程の「ハヤシライスすっからかん事件」だ。


真希子「それにしてもお腹空いたね、良い時間だから夕飯にしようね。」


 家の中に入った真希子は真っ直ぐにハヤシライスソースが入っているはずの鍋の蓋を開けた、洗ったばかりの様に鍋の内側が綺麗に輝く位にハヤシライスソースがなくなってしまっている。好美が何かで拭き取ったのだろうか(多分白飯)。


真希子「何だこれ、守どうなってんだい!!」

守「ごめん、彼女が全部食べちゃった。」


 流石に怒られるかと思ったが意外にも真希子は笑顔だった。


真希子「いい機会じゃないか、新車乗って買い物に行ってみるかい?」


 2人が駐車場へと向かうと守の携帯に着信が、結愛からだった。先日のショッピングモールでの件の続きを覚悟しながらスピーカーフォンにして電話に出たが、結愛の口調からそれ所では無いという雰囲気を感じ取った。


守「もしもし?」

結愛(電話)「もしもし、守か?お前ん所の母ちゃん帰ってねぇか?」

守「今帰って来て隣にいるけど、替わろうか?」

結愛(電話)「頼むわ、緊急なんだよ。」


 守は携帯を真希子に渡した。


真希子「もしもし?結愛ちゃん、どうしたんだい?」

結愛(電話)「おば様、大変です!!先程総会で可決した決議案に元義弘派閥のく・・・、2人が異議を申し立て始めたんです!!」


-⑲ 今日の夕食-


 大財閥の筆頭株主は代表取締役社長からの電話に驚きを隠せずにいたが、次の瞬間ため息をついた。


真希子「またあの2人かい、面倒くさい奴らだね。仕方ないから私が行くわ、結愛ちゃんはその場にいてな。」

結愛(電話)「ではリムジンを。」

真希子「それだと遅くなるよ、すぐ近くにあるから私の車で行くさね。」

守「まさか・・・、な・・・。」


 その「まさか」だった、電話を切ると真希子はスルサーティーに飛び乗ってエンジンをかけ、いつもより強めに空ぶかしをして長方形のヘッドライトを点灯させた。


真希子「守、危ないからちょっと端に寄ってな。後今夜は申し訳ないけど適当に何か買って食べておくれ!!」

守「まさか・・・。」


 どうやら2回目の「まさか」も当たってしまったらしく、真希子の愛車は出口に向けて勢いよく加速すると強烈なスキール音と共にドリフトして駐車場を出て行った。一瞬女性の「キャッ!!」という声がしたが排気音がかき消してしまった様で守は気付かなかった。


守「ゲホゲホ・・・、本当にあいつで行っちゃったよ、しかもまたここでドリフトして・・・。」


 そう、守のいた駐車場を真希子がドリフトで出て行くという件は今に始まった事では無かったのだが、それによる土埃に慣れる事は無かった。

 守がテールランプを見送ると、桃に会っていたはずの好美が歩いてやって来た。


好美「守、今の車って・・・。」


 「こうなりゃ仕方ない」と意を決した守は好美に打ち明けた。


守「今の母ちゃんなんだ、走り屋でさ。実は今、急用が出来て飛び出して行っちゃったんだよ。」

好美「そ・・・、そうなんだ・・・。」

守「隠してて悪かった・・・。」


 守は目の前の彼女の表情から驚いているのか、それとも引いているのか、好美の心境を汲み取る事が出来なかった。一先ず、話を逸らす事に。


守「それで、どうした?桃ちゃんと会ってたんじゃなかったの?」

好美「あのね・・・。」


 好美はそう言うと無言で顔を近づけ唇を重ねた、数十秒ほどキスを続けた後に顔を離してから笑顔になった好美は話し出した。


好美「あのね・・・、BBQ(バーベキュー)行かない?」

守「え?BBQ?」


 実は数時間前、約束通り桃の住む和多家へと到着した好美を和樹が誘っていた時の事。


和樹「好美ちゃん、最近彼氏できたんだろ?お肉沢山あるから誘っちゃいなよ。」

好美「良いんですか?彼氏肉好きなので絶対来ると思います。」


どうやら先程の長いキスは用件とは全く関係無しに好美が欲望を爆発させただけの物だったらしい。


守「助かるよ、今ご覧の通りだけど母ちゃん行っちゃったから丁度夕飯に困ってたんだよ。」


 そう答えた守を連れて好美は桃の住む和多家へと向かった、和多家に到着した数秒後に正が和多家の前を通りかかった。偶然家の前にいた桃が声をかけた。


桃「あれ?正今日バイトじゃなかったの?」

正「実は店長がぎっくり腰になっちゃってさ、店自体休みにするから今日は休んどけって言われてさ。」

桃「じゃあ一緒に食べて行きなよ、肉いっぱいあるよ。」

正「ラッキー、頂きます!!」


 すると、家から桃の叔父の和樹が出て来て守に声をかけた。


和樹「あれ?もしかして好美ちゃんの彼氏って守の事だったのか?」


-⑳ 暗号-


 和樹の発言を聞いた好美は守に即座に質問した。


好美「え、知り合いなの?」

守「うん、小さい頃によく近所の河原とか公園に連れて行って貰ってたんだ。」

和樹「お前美人さん捕まえて、羨ましい奴だな。それにしても真希子さんどうしたんだ、さっきやけに慌てた様子で出て行ったけど。いつものバンじゃなくて珍しくスルサーティーまで出しちゃって、よっぽどの事だったんじゃないのか?」


 亡くなった通称「赤鬼」である渚の「エボⅢ」、その娘の光の「カフェラッテ」、そして通称「紫武者(パープルナイト)」であった真希子の「スルサーティー」はこの辺りでは有名で、近所の人達は排気音を聞くだけで誰の車か即座に分かる様になっていた。


守「母ちゃん?「結愛の家でお茶」しに行った。」


 この「結愛の家でお茶」というのは守・正・和樹の3人の間で「貝塚財閥で緊急事態が発生した」という意味の暗号となっていた、守と正はともかくだが和樹は真希子と同様に貝塚財閥の株主だったので情報を握っておく必要があったのだ。


和樹「守、正、家から飲み物を取り出そうと思ってんだ、よかったら手伝って(中で詳しく教えて)くれ。」


 和樹は3人で家に入るなり話し始めた。


和樹「それで?何があったんだ。」

守「元義弘派閥の奴らが今日の総会で可決された議案に改めて意義を申し立てたらしいんだ、それで結愛が母ちゃんを呼んだ訳。」

和樹「茂手木と重岡か、確かにあの2人が出て来るとかなり面倒になるもんな。持ち株率考えたら真希子さんでなきゃ対抗できないわ。」

正「乃木建設のおっさんはどうなってんの?」

守「一応母ちゃんと結愛に味方してるらしい、俺噂で聞いただけなんだけど義弘派閥の2には結愛を社長の座から引きずりおろそうとしているらしいんだ。」


 よく考えてみれば、高校時代に「貝塚財閥全権1週間強奪券」を使用した後、義弘が逮捕されたが故にそのまま社長になった結愛の事を義弘派閥の2人が良く思っていないのも分からなくもない。


正「結愛から全権を奪おうとしているのが見え見えだな、でもおばちゃん(真希子)がいるから大丈夫なんだろ?」

守「勿論、あの会社に母ちゃんに逆らえる奴なんていないからな。」

和樹「俺もわずかながら真希子さん達に協力するつもりだ、そう伝えておいてくれ。」


 真剣な話をしている男たちに後ろから何も知らない女子たちが無邪気に声を掛けた。


好美「守ー、早く来てー。食べようよー。」

桃「正も叔父さんも、肉焦げちゃうよー。」

和樹「分かった分かった、冷えたビールとラムネ持って行くから待っててくれ。」


 大量に買い込んでおいた瓶入りのラムネとビールを運び出して一同は肉を焼き始めた、ただそこには桃の叔母・芳江の姿が無かった。


桃「そう言えば叔母さんは?」

和樹「醤油付けて焼く用のおにぎりを握っているんだ、焼きおにぎり美味いぞ。」


 すると台所から芳江の声が。


芳江「沢山出来たよ、皆持って行っておくれ。」


 すると好美が喜び勇んで取りに行った、ただお握りを渡され外に出て来た時には何個かが無くなっていた。


桃「好美、あんた食べたね?」

好美「はへへはひほん(食べてないもん)。」


 口をもごもごさせているのが決定的な証拠だった、犯人への罰は即座に執行された。


桃「好美、今から5分間肉禁止!!」

好美「なんで~!!」


 好美は椅子に座りラムネを飲みながら5分間を過ごした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る