He’s my friend that speaks well of me behind my back

「よう、お疲れ」


「悟じゃん、お疲れ」


「今何の時間?」


「雄介待ち。あいつまた先輩のアクエリ買いに行かされてんの」


「またかよ、なんで断らないんだろうな」


「あいつ兄弟多くて、年上にパシられんの慣れてるんだってさ」


「あー確かに、こないだ妹が生まれたとか聞いたな」


「マジ?」


「うん、雄介から聞いたから間違いない」


「マジか。高校生にして妹できるのはビビるわな」


「両親がお元気で何よりっすわ」


「やめーや、俺あいつのお母さんの顔知ってるんだって」


「あ、そうなん?」


「そうだよ。俺あいつと小学校からの付き合いだもん」


「へー、腰小だっけ?」


「そうそう。てかなんでお前が知ってるんだ」


「中学の時、雄介から聞いた」


「マジ?つーことは悟も岩中出身?」


「そそ。ちなみに、雄介を野球に誘ったのは俺です」


「いや、きっかけは小五の時のスポーツ大会なんで。俺がソフトボール誘って、あいつキャッチャーやってたんよ」


「当時からキャッチャーか、やっぱ天職なんだな」


「俺、当時はサードだったから、前からバッテリー組んでたわけじゃないけどな」


「はえー、まあ俺は中学時代あいつとバッテリー組んでたけどな」


「お前がピッチャー?嘘こくなよ」


「いやいやマジなんで。本当に」


「お前ピッチャーとか、デッドボール量産機じゃん」


「うっせえし、当時は肩壊れてなかったんだよ」


「あー、なんか怪我したのか。疲労骨折?」


「そそ。よく当たったな」


「雄介に前聞いたんだよね、中学ん時お前が怪我したとか」


「結局思い出マウントじゃねえか!」


「そうだよ、めちゃめちゃおもろいな」


「クソがよ~、……あ、あれ雄介じゃね?」


「そうだな、やっと来たか」


「苦労人だし、ここは俺らでファミチキでも奢ってやろうぜ」


「意外と優しいところあんのな、悟って」


「まあ、中学からの親友を邪険にする俺じゃあないってね」


「ちなみに俺はあいつにできた最初の友達ですけどね」


「は?」


「ん?」


「ごめんマジ待たせた!二人とも待っててくれるとは思わなんだ!すまん!」


「雄介お前、俺と隼人とどっちの方が仲良いと思う?」


「ええ?俺がってこと?そんなん比べられないっしょ」


「こういうところなんだよな、人たらしめ」


「ほんとだよ、んじゃファミマ行くぞ」


「えー、ローソンにしない?からあげクン食べたいよ」


「だってさ、やっぱローソンにするか、お坊ちゃん」


「わあい、チーズとレッド二個ずつ買って帰るんだ」


「しゃーねえ、俺らでそれ買ってやるよ、行くぞ」


「え?なんで?」


「なんでもいいだろ、とりあえず歩こうぜ」


「だな。ほれほれ、歩け雄ちゃん」


「マジか、ありがと二人とも!なんかよくわかんないけど!」




「「気にすんな、親友だろ?」」






『He’s my friend that speaks well of me behind my back/見えないところで、私のことを良く言っている人は、私の友人である。』

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