第5話

 繰り返しになるが、私は基本的に自慢話をしない。

 手柄を吹聴すると面倒に巻き込まれることが多いからだ。

 宣伝するとメリットがあるだろう、と大抵の方が思われるようだが、私の場合は、その逆が多いと感じている。

 今も少々、厄介な仕事の依頼が来た。カクヨム甲子園創作合宿の第1回テーマ「夏休み」に向けた作品への支援要請だ。

 要するに執筆の援助を乞うているのだが、私は高校を卒業しているのでカクヨム甲子園への参加条件を満たしていない。そのイベントに関与してはならないのである。

 その理由を述べて依頼を断ったが、相手は引き下がらない。合同で連合チームを作ると言っている。野球部員が足りない高校じゃあるまいし、それは認められないだろうと話しても、しつこく勧誘してくるから本当に困った。

 先約があるのでお断りする、と私は伝えた。それで話を打ち切るつもりだった。しかし相手は諦めない。私に尋ねてきた。

「それはトリグッズを探す冒険の助っ人だろう?」

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