おまけ おパンツ、ファッションショー(イン 銭湯の脱衣場)

「レディエンドジェントルマン! ボーイズンガールズ! 今宵、このランナウェイで行なわれるのはおパンツの祭典! おパンツファッションショー‼


 まず、始めに登場するのはイゴーナロク! その純白の体に纏いしおパンツは地上でも有名なハイブランド、グンゼの白パンツ! 男子の基礎にして至上のおパンツとイゴーナロクの重量級のお腹の白さが絶妙のコントラストを生んでいる!


 次に登場するのは、なんと特務級書記官ダゴン! 普段は神々の諸機関のまとめ役をしている彼のはいているおパンツも、これまた男子の基礎下着、トランクス! 某ボールのキャラじゃないぞ! 今回の柄は自分と同じ鱗型! 


 待ちかねたぞ! 主人公(?)クトゥルフの下着は何と、褌! 日本古来の下着で登場だ! しかも、紅白の二色使い! 二枚を一緒に……」


「おい、何やっている?」


 そこにいたのは、邪神たちとの共同生活をしている者たちだ。


 邪神(の幼体)たちは血の気が引いた。


「馬鹿やってないで、風呂に入るぞ」


 既に全裸の春平がクトゥルフを抱きかかえる。


「いややぁああ! あんな薬草風呂、いやぁぁああ!」


 もがくが、春平に意味はない。


 と、春平の傷だらけの体を見ておパンツ実行委員だった邪神たちは思う。


 傷だらけの体は人間界での苦労の証だ。


 問題なのは尻だ。


 実にいい尻をしている。


 他の人間のように脂肪がつきすぎてダレるでもなく、鍛えすぎて肉が見えるでもない、微妙に形のいい尻。


『ああ、自分たちは間違っていた。下着の優劣を決めるのは尻だ』



 ちなみに、春平は褌派。


「本来あるべき場所で本来の位置で固定出来て包まれている感じで楽だから」(春平談)

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「僕のお空をあげる!」と、その邪神様は言った 隅田 天美 @sumida-amami

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