1 ユニコーンは死んだ(前編)
わたしたちヴィーニュ少年兵二百
わたしたちの入国の
それらをいちいち
たかがユニコーンのぬいぐるみ
わたしは
それでも、わたしは
だけれど、そんなことも出来なかった。
おかしいに
だから、
やはり、あれはただの中綿としてしか、
「これはユニコーンの角、まさしく本物のユニコーンの一角!
戦
いくらで、一角の
「いいえ、名も無き収容所の
まず、わたしはいかなる密輸など
そして、
ユニコーンの角も、
わたしの母は、あるはずも無い「ぬいぐるみの中綿」を
「しかし、このぬいぐるみには
どのような魔術をかけた?」
「……そうですね。
隠蔽魔術。
そうしないと、
でも。
わたしは男に話して良いか、
男は「
「そのぬいぐるみはユニコーンの
でも、
戦争中に
あの空襲は
でも、世界
燃えた
……けれども、こんなわかりやすい「戦争中のよくある話」と、「その空襲
「ふざけるな!!!」
男はまた怒鳴る。
「ぬいぐるみ、早く元に戻したほうが良いですよ。
そうしないと、
ほら。
もう、
そこまで、このぬいぐるみは『
ユニコーンのぬいぐるみの中綿からフワッフワッと、
まだ、空襲に
「燃えている!
まだ、ぬいぐつみが燃えているぞ!
尋問室からの
ある
わたしは
「それがなかなか
消したと
それを
燻ぶりに
この
「
職員が燃え続けるぬいぐるみに
「いいえ、ユニコーンは
まあ、そもそも生きてはいませんから。ぬいぐるみですから。
さあ、
わたしが「どうにか出来るはずだ」とすすめても、
嗚呼、
名も無き……とは言いつつも、
「この国に
「ですが、わたしは知りません。
貴方はヴィーニュ少年兵の尋問をする
この魔術は、軍
あるいはそもそも、軍事
さあ、どうぞ。
貴方の国から、わたしたちの国へとやって来た魔術です」
もう、誰も話せる
わたしを
「
「でも!」
よく見ると、その女性の左手薬指にも、紳士と同じ指輪がしてあった。
白い
わたしが
そして、ユニコーンは死んだ。
名も無き収容所は、きっと、おそらく、あともう
それだけ。
「
「
「ラーモ。
「嗚呼、すまん。
しかし、
教官たち
わたしは十八
さあ、
いいや、「爆発させる」が
これは正しい
ふふふふーん。
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