ステータス 2

【イマジナリィ・ネットスーパー】


貨幣、、物々交換、卸のいずれかを対価として、地球の空想の産物が購入できる。

の空想の産物もこれに含まれる。




「要らないって言ったのに!」




思わず地面を殴りつけてしまった。


痛いだけだった。




・・・・・貰っちゃった押しつけられたものはしょうがない。



要らないと断ったスキルだし。


元々無かったものだと思えばいいし。


こんなチート過ぎるスキルは使わないようにしよう!




気を取り直して詳細を読む。



「地球産のカエデって・・まぁ、地球産だけど。・・これは使うときに魔力が要るんだね。ま、使うことは無いし、次!」


 【魔素変換】


大気中に存在する魔素を魔力に変換できる。

まわりの魔素の濃さに影響を受けるため、使用時は注意が必要。

魔素変換による魔力が足りなくなると、カエデの魔力を使用する。

魔力をすべて消費すると、魔力枯渇で意識を失う。


「怖っ!魔力枯渇で意識を失うって、怖っ!でも、自分の魔力以上の魔力が使えるってことだよね。これはお願いしてないけど、嬉しいスキルだなぁ。」


 【ストレージ(無限収納内時間停止)<Lv.1/10>】


容量無制限、ストレージ内では時間が停止しているため、入れた時の状態が未来永劫保持される。

レベル1では、体に触れているもののみ収納できる。

レベルが上がれば、視界内にあるもの、見えないものも収納可能。

生き物は収納不可(植物は除く)。

収納されたものを保持するための魔力は不要だが、ストレージに出し入れする際には魔力が必要。

必要魔力量は出し入れする物により異なる。

「ストレージリスト」で、ストレージに入っているもののリストを、目の前か頭の中に表示することができる。


「あ~・・やっぱり魔力要るんだ。検証が必要なヤツだ~・・・よぉし!あると便利なスキルなんだから、使いこなせるように頑張るぞ!その前に、何かあるとしたらここだよね~♪ストレージリスト!」




ストレージノナカハ、カラダッタ




今のわたしは、生きていくために最低限必要な水も食料も持っていないことが確定した。


キタイシタワタシガバカデシタ

ホントニ、マジデヒドスギマスカミサマ


ステータスを確認し終わったら水場と食べ物を探すことにして、次のスキルを確認する。


 【鑑定<Lv.1/10>】


任意のものの情報を読み取ることができる。

鑑定には魔力が消費される。消費魔力は鑑定内容により異なる。

レベルが上がると、真実、事実、嘘を見破ることも可能。


やはり、鑑定したことで魔力が減ったようだ。


(あ、これレベルが上がったら碌なことにならない気がひしひしとする。うん。目に見えないものの鑑定能力は要らないから、レベル上げるのは控めにしよう。それにしても、この看破って能力、なんでわたしだけが貰えたんだろう?これもイマジナリィ・ネットスーパーと同じで、押しつけられた感があるなぁ・・嫌な予感しかしないなぁ・・)


そして最後に、加護。


「定番のチート能力だったらいいなぁ。」


 【加護:創造神クレエの加護】


言語理解、状態異常耐性、物理耐性、魔法耐性、寿命以外での死亡回避


「ありがとうございます、神様!創造神クレエ様!!」


と各種耐性はありがたい。

そして、寿命以外での死亡回避!

この世界では、寿命を全うできるってこと!!


1人で、異世界で、まだどうやって生きていけばいいかも分からないけれど、身の安全は保障されているみたいで嬉しくなる。

多分だけど、魔法で攻撃されても、毒を盛られても、ナイフで刺されても、わたしは傷つけられないってことじゃない?

うん。

そうだといいなぁ。


・・・あれ?

今みたいに食べ物も飲み物も無い状況で、寿命以外での死亡回避って・・・


怖い考えとその先の自分の姿が頭に浮かびそうになって、慌てて頭をぶんぶん振る。


「ん?」


異世界転移に、自分で思っていたよりも、遥かにテンションが上がっていたみたい。

今頃気付く、ステータスの基本情報部分。


「名前、なんでメープル?カエデって大切でお気に入りの名前なのに・・?」


と焦っている間に、ステータスが変わった。


名前:メープル(隠匿 名前:メープル・カエデ)

年齢:8

職業:―

魔力:7/10

体力:9/10(隠匿 体力:999/999)

スキル:料理<Lv.1/10>(隠匿 スキル:イマジナリィ・ネットスーパー、魔素変換、ストレージ(無限収納内時間停止)<Lv.1/10>、鑑定<Lv.1/10>)

称号:―(隠匿 称号:異世界の知識を持つ者、転移者トランスジーン

加護:―(隠匿 加護:創造神クレエの加護)


「ありがとうございます、創造神クレエ様。」


素早い対応に、素直にお礼を言う。

監視されているのでは、などと思うところはあるけれども、それはそれ、これはこれ。


それにしても、


「8歳!?19歳より少し若い方がいいって言ったけど、いくら耐性があっても、8歳の子供で、どうやって右も左も分からない異世界で生きて行けって言うのよ~!!」


わたしの鍛え抜かれた声は、この世界でも健在のようだ。

8歳とは思えないわたしの叫び声は、広い草原に広がっていった。




この時のわたしは、更に見落としていた。

の文字と、体力:999/999という、化け物並みのステータスを。

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