ノイン 城下町における憩いの場

『ワイワイ・ガヤガヤ・ザワザワ』チラッ、チララッ。


『伯父上が城下町で暮らす領民の為に整備なされた散策公園ルストガルテンですが、長椅子も設置されていて飲物を販売する屋台も出ていますので。城館には戻らずに、ここで先程購入した御菓子の詰め合わせを開けて食べる事にしましょう。傭兵ゼルドナー殿』


『はい。騎士シュヴァリエ様』


淑女マドモアゼル…、傭兵ゼルドナー殿は。自分の提案に同意をされますと、美しい瑠璃之青アツーア・ブラオの瞳で散策公園ルストガルテンを見回されまして。


『あそこの長椅子が空いています。騎士シュヴァリエ様』


御領地を御治めになられていられます伯父上が整備なされた散策公園ルストガルテンは、城下町で暮らす領民の憩いの場となっていますので、昼時の今の時間帯は若い男女が長椅子に腰掛けて屋台で購入した軽食や飲物を手に談笑する姿を多数見掛けますから。空いている長椅子は一つしかないようです。


『先に場所取りをしておいて頂けますか?。自分は屋台で飲物を買って来ます』


傭兵ゼルドナー殿は、自分に対して美しい金髪ブロンデス・ハールを揺らしながら頭を下げられまして。


『はい。騎士シュヴァリエ様』


傭兵ゼルドナー殿が長椅子に向かわれますと、自分は屋台に並んでいる列の最後尾に加わり順番待ちをしました。


チラッ、チララッ。


「あそこの長椅子に独りで腰掛けているの、見た事が無い程の美少女だよな」


金髪ブロンデス・ハール瑠璃之青アツーア・ブラオの瞳の組合せが、信じられないくらい似合っているよな」


…急いで飲物を購入して戻った方が良さそうです。帝国自由都市リューベックにある叡智ヴァイスハイト学園にて、根元魔法を学ばれている女魔法使マーギエリンい…、魔法使マーギアーいでもある傭兵ゼルドナー殿ですから、悪い虫が寄って来ても大丈夫だとは思われますが。やはり心配です。

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