アハト 様々な種類の御菓子

『様々な種類の御菓子があるのですね』


伯父上が御治めになられていられます御領地の城下町の中でも、一番大きな菓子店に淑女マドモアゼル…、傭兵ゼルドナー殿を案内しますと。美しい瑠璃之青アツーア・ブラオの瞳で、珍しそうに店内に陳列をされている商品の御菓子をご覧になられています。


『当店では、地元で製造された御菓子以外にも、帝国自由都市リューベックや近隣の領地で製造された御菓子もお取扱いをしております。淑女マドモアゼル♪』


普段から商品の味見を繰り返しているのだと思われる、ふくよかな体形をしている四十代半ばの男性の店主の説明に、傭兵ゼルドナー殿は美しい金髪ブロンデス・ハールを揺らしながら頷かれまして。


叡智ヴァイスハイト学園で共に学ぶ学友からお裾分けをしてもらった事が無い御菓子が複数あるのは、男爵バローン閣下が御治めになられていられます御領地と、隣接されていられる領地で製造をされた御菓子も取り扱っているからなのですね』


伯父上は隣接する領地を御治めになられていられます、貴族諸侯であらせられる皆様方とも良好な関係を築かれて。積極的な交易により御領地内で暮らす領民の多くに、豊かで安定をした暮らしを保証されていられる御領主様でもあります。


『帝国自由都市リューベックの老舗の高級菓子店で製造された御菓子はこちらですか?』


傭兵ゼルドナー殿の確認に対して、四十代半ばの店主は半分以下の年齢である十三歳の絶世の美少女…、美少年に笑顔で頷きまして。


『はい。当店でお取扱いさせて頂いております商品は中では、御値段がいささか張りますが。人気商品となっております。淑女マドモアゼル♪』


店主が説明をした通り、値札に表示されている金額はそれなりとなっていますが。


『その御菓子の詰め合わせを買わせてもらいます』


『御買上頂きまして、有難う御座います。騎士シュヴァリエ様』


購入して先程に隊長室にて出された御菓子と本当に同じ商品か、実際に食べて味を確認してみる事にしました。

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