第9話 【ゆきさん】

女性は

「驚かれないんですか?」

と、僕に聞いてきた。

僕は

「驚いたりしませんよ。妻もそうでしたから。」

と、笑いながら言った。

悟くんの側に座って、僕は『お子様コレクションBOX』の中から小さな袋を取り出した。それから、女性に

「お母さんも良かったら、こっちに来て下さい。あっ!ところでお名前は?」

と、話しかけた。

女性は悟くんの側に座りながら、

「すみません。名前、言ってませんでしたね。私はゆきと言います。」

と、答えた。

「・・・ゆきさん。もしかして、漢字は冬に降る雪の雪ですか?」

僕がそう聞くとゆきさんは

「あっ!はい!そうです!どうしてわかったんですか?」

と、驚いて、聞いてきた。

「瞳の色でそうかな?と、思ったので。」

僕がそう言うと雪さんと悟くんはきょとんとした顔で僕を見た。

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