第12話 月下の美少女

「なんとか出来上がったな……」

 鍋でぐつぐつ煮えるカレーを前にリューヤが感慨深げに呟いた。

 最初は携帯食料でいいじゃないかと思っていたリューヤだったが、いざ料理を初めて見ると、楽しいと思ってしまったのだ。

(昔のことを思い出すな……)

 目を瞑りもう友人たちのことを思い返すリューヤである。

「リューヤどうしたの、なんかちょっと悲しそうな顔してるよ?」

 そんなリューヤの様子に気づいたのかピリアが彼の顔を見上げながら話しかけた。

「ん、ああ……昔を思い出してたんだ、もう戻れない遠い過去の記憶だよ……」

 リューヤがどこか寂しげな表情を浮かべると、ピリアがリューヤの頬に頭をすり寄せた。

「リューヤ、大丈夫だよ、今はみんながいるから」

 ピリアはリューヤを励ますように言う。

 『みんな』という言い方をしたピリアだったが、本当はボクがいるから、と言いたかったのかもしれない。

 しかし、その言葉を口にすることはできなかった。

 自分だけがリューヤの唯一無二の存在になりたい、なんて思うのは我儘だと自分でもわかっていたからだ。

 だが、そんなピリアの内なる意識はさておき、ピリアの優しい言葉は確かにリューヤの心に響くものがあった。

「ピリア……そうだな、まったく柄にもなくしんみりした気分になってたようだ」

 過去は戻らない、失われたものは取り戻せない、だから今あるものを大切にしていこう、それが大切なことなのだろうと、改めて自分に言い聞かせつつ、リューヤはピリアに笑って見せるのだった。

 そんなリューヤとピリアのやり取りには気づかずに、クロードはカレー鍋を見つめながらしみじみと言う。

「それにしても、リューヤさんがいてくれて助かったぜ、オレとシルヴィだけだったら絶対にこんな立派な料理はできなかっただろうからな」

 一応旅をしながらのハンター稼業をこなしている身であるクロードは基本的なサバイバル能力を身に着けてはいるのだが、料理だけはどうも苦手で食事は缶詰や携帯食料に頼ることが多かったのだ。

 そんなクロードの言葉にシルヴィは笑う。

「そうね、クロードは本当に何もできないものね」

 シルヴィの言葉にクロードはムッっと頬を膨らませると反論するように言った。

「お前こそ、料理技術はともかく、カレーにそこらに生えてた草を入れようとしやがって、リューヤさんがあれは毒草だと教えてくれたからよかったものの」

 流石はお嬢様と言うべきか、家では様々な稽古事を叩き込まれていたらしく、シルヴィは料理の腕は確かだった。

 しかし、せっかくのキャンプなのだから、現地の食材も用いたいなどという意識から、自生していた野草をカレーに入れようとしたところをリューヤに止められていたのである。

「う……だ、だって、いかにも食べられそうな感じだったし」

 慌てて弁明するシルヴィにクロードはため息を吐き、「はぁ、全くお前は」と呆れたように言うが、逆にムッとした表情を見せると、彼へと詰め寄った。

「なによ、クロードだって変なキノコ入れようとしたじゃない」

 そう、クロードはシルヴィの事をとやかく言える立場ではなかったのだ、彼もまた怪しげな色のキノコをカレーに入れようとしていたのだから……。

 そうして、二人が睨み合っているところにリューヤが割って入るように声をかけた。

「はいはい、そこまでにしておきな二人とも、折角作ったカレーが冷めてしまう」

 言いながら、彼はカレーが盛り付けられた皿を差し出してくる。

 クロードもシルヴィもそれを受け取るが、二人ともそっぽを向きお互い目を合わせないようにしながらスプーンを口へと運ぶ。

 すると……。

「ん……!」

「こ、これは!!」

 二人は目を見開き、顔を見合わせると同時に叫んだ。

「「おいしい!」」

 二人の反応を見たリューヤは満足そうに頷くと、自分も一口食べる。

「うん、我ながらなかなか上手くできたな」

「すげぇ、すげぇよ。オレこんな美味いカレー初めて食ったぜ……」

 クロードが興奮した様子で言うと、シルヴィもそれに同調するようにコクコクと頷く。

「確かにリューヤのカレーは美味しいけど、そこまで美味しく感じるのは、きっとみんなで作ったからだよ」

 ピリアがその小さな手に合わせた特製のスプーンで自分の皿のカレーを凄まじい速度で食べながら笑顔で言った。

 そして、クロードとシルヴィを交互に見ながら続ける。

「だからね、喧嘩なんてしちゃダメだよ?」

 その言葉を聞いた二人はお互いに顔を見合わせると、同時に笑い出した。どうやら本気で怒っていたわけではないらしい。その様子を見て安心したのか、ピリアも笑顔になるのだった。

 それからしばらくして食事を終えた4人(3人と1匹)は、焚き火を囲んで食後の歓談をしていた。

「ねえねえ、さっきカレーの準備してる時ボクあたりを見てきたんだけどさ、近くに天然の温泉があったんだ」

 ふとピリアが思い出したように言う。その言葉にシルヴィが目を輝かせて食いついた。

「えっ、本当!?」

 これはかなりの朗報であった、野営で風呂も入れないまま寝るというのは辛いものがあるからだ。

 特にシルヴィは綺麗好きなので尚更だろう。

「ほんとほんと、あっちの方だよ、一本道だから迷わないはずさ」

 シルヴィはピリアが指差した方向に目をやると、すっと立ち上がり言った。

「ピリア、教えてくれてありがとう! あたしさっそく入ってくるわ」

 そう言うとそちらに向かって歩き出すシルヴィ。

 リューヤは一人にするのは危険ではないかと考えるが、元々危険度の低い森であるし、周囲の気配を探ってみても危険な生物、人物の気配はないため、まあ大丈夫かと思い直した。

(それにどっちにしろ、風呂じゃ俺が付いて行くわけにもいかんしなぁ)

 それどころか、ここで下手に「俺も行くぞ」などと言おうものなら変態扱いされかねないだろうと考えたリューヤは口をつぐむことにするのだった。

 そんなリューヤの内心などは知らずに、シルヴィは一旦足を止めると、振り返り、「覗いちゃ駄目よ」と言った。

 ドキリとするリューヤであったが、シルヴィが主に誰に対して言ったのかは明白だった。

 そう、この場で覗きなどやらかしそうな人物など限られているのだから……。

(甘いぜシルヴィ、それは覗いてくれって言ってるのと同じだぜ)

 案の定その人物――クロードはそう心の中で呟くとニヤリと笑って言った。

「ああ、分かったよ」

 その答えに満足したのか、シルヴィは今度こそ茂みの奥へと姿を消していった。

「さぁーてと、オレはトイレにでも行ってこようかなぁ……」

 クロードは実にわざとらしく呟きながら立ち上がると、歩き出す。もちろん向かう先はシルヴィが向かった温泉なのだが……。

「クロード、どこに行くつもりなの?」

 でん! と、クロードの進行方向にリスに似た小さな生き物が腕組みをしながら立ち塞がった。ピリアだ。

 ピリアはクロードを睨みつけると、不機嫌そうな声音で問いかける。

「だ、だからトイレだよ。つっても立ちションになるだろうけどな」

 クロードは内心冷や汗を流しながら言った。

 ピリアはそんなクロードの態度に何かを感じ取ったのか、すぅっと目を細める。

「へぇ……」

「な、なんだよ。いいだろ、男なんだから立ちションぐら……」

「本当にトイレに行くのならボクは止めやしないよ」

 クロードの言葉を遮りピリアが言う。そして続けざまに言った。

「でも、トイレならどこでもいいはずだよねぇ? わざわざシルヴィが行った方向に行く必要はないもん」

 その言葉にクロードの表情が一瞬強張る。

「そ、それはだなぁ……」

 クロードが言い淀んでいると、ピリアが続けて言う。

「どうしたの? まさか覗こうとしてたんじゃ……」

「ち、ちがう、本当に小便がしたかっただけだ!」

 慌てて弁解するクロードだったが、その声は若干上ずっていた。

「あっそ、じゃあ行っておいで。ただし、行くのならシルヴィの行った方向とは反対方向にね」

 もはやピリアは何もかもお見通しのようだった、クロードに出来ることはピリアの言葉に従うことだけだった。

「わ、わかったよ……。いいか、オレは本当に用を足しに行くだけだからな!?」

 クロードはそう言って駆け出すと、わざとピリアに見えるような位置の茂みに移動すると、立ちションをするような体勢を取った。

「まったく、クロードはスケベなんだから……」

 ため息をつくピリアにリューヤが声を掛けた。

「仕方ないさ、そういう年頃だからな、俺もクロードぐらいの時はそうだった」

「えぇー、じゃあリューヤも女の子のお風呂とか覗いたりしたの?」

「いや、流石にそれはなかったが」

 苦笑するリューヤにホッとした表情を浮かべるピリア、リューヤがそんな男だったら少し幻滅していたかもしれない。

「オレは本当にトイレに行きたかっただけだ、断じて覗こうとなんかしてない!」

 元々言い訳に使っただけで小便などしたくなかったクロードだったのですぐ戻って来たのだが、自分のことが話題に上がっていたために思わずそう叫んでしまった。

「わっ、びっくりした。ずいぶんお早いお帰りだねぇ」

 背中から叫ばれ、ビクリとして振り返るとクロードが立っていたので驚いた声を上げるピリアだったが、すぐにニヤニヤとした笑みを浮かべるのだった。

 そんなピリアにクロードは少しバツが悪そうに頭を掻きながら答える。

「あぁ……まあな……。それより、変な誤解をするな! オレは本当に最初からトイレに……」

「はいはいわかったわかった、シルヴィには内緒にしておいてあげるよ」

 クロードに先を言わせまいとピリアが口を挟んだが、クロードは顔を引き攣らせさらに言い訳染みたことを言う。

「だから違うって、内緒にするも何もオレはだな……」

「はいはい、わかったわかった、クロードは覗きなんかしないもんね」

(ダメだこりゃ、全く信用してねーな、こいつは……)

 ピリアの様子に心の中でため息を吐くクロードだったが、実際覗きに行こうとしていたのだから何も言えないのである。

 やがてクロードは諦めたように、「もういいや、オレはテントで休む」とどこか投げやりに言った。

 そして、本当に自分のテントに入っていくクロードの様子に、ピリアはリューヤと顔を見合わせると肩をすくめて笑い合った。

 こうしてクロードの覗き作戦は失敗し、シルヴィも何事もなく温泉から戻ってきた。

 結局未遂に終わったので、ピリアは約束通りシルヴィには話さなかった。

 そのために、戻ってきてみたらさっさとテントで寝ているクロードにシルヴィは首を傾げていたのだった。


 夜、まん丸いお月様から放たれる光に照らされながらクロードは温泉に向かう道を歩いていた。

 無駄に早く寝てしまったせいで夜中に目が覚めてしまったクロードは、せっかくなので自分も温泉に入ろうとやってきたのだ。

「まったくピリアのヤツのせいで、オレの計画が台無しだぜ……」

 歩きながら口から出るのは、あの小動物への愚痴ばかりだ。

 そうしてしばらく歩いているうちに、クロードはふと足を止めた。

 視線の先に湯気が立っているのが見えたからだ。

「お、あれか?」

 クロードはその方向に歩き出すと、やがて視界が開けてきた。

「おお、すげぇな、まさに天然の大露天風呂……」

 クロードは感嘆の声を漏らす。大きさは広い池ほどもあるだろうか、その広大な面積に湯が張られている様は圧巻だった。

「さて、それじゃ入るか……さーて、服はどこに置くかなぁ……」

 クロードはキョロキョロと周囲を見回すその時だ、湯船からチャポンと音がしたかと思うと、水面が盛り上がり何かが顔を出した。

(なんだ? 蛇か何かか?)

 そう思ったクロードだったが、次の瞬間、驚きのあまり固まってしまった。

 何故なら、そこに現れたのは全裸の少女だったからだ。それもただの少女ではない、絶世の美少女だったのだ!

 見た目で判断するなら年の頃は12、3歳といったところか、銀色の美しい長髪をツインテールにした可愛らしい顔立ちの少女だった。

 惜しげもなく晒された身体からは温泉のお湯が流れ落ち、白く瑞々しい肌が水滴を弾きキラキラと輝いているように見える。

(ヤ・バ・イ!!)

 お湯から顔を出した直後だからか、少女はまだ目を閉じている。

 今ならまだ間に合う!! クロードは一瞬で判断すると、急いで岩陰に飛び込んだ!

 クロードの身体が完全に隠れその気配を消し去るのと、少女の紅玉のような赤い瞳が開かれるのはほぼ同時だった。

 そして、目の端に影でも映ってしまったのか少女は不思議そうに首を傾げるも、クロードが隠れている方向とは逆の方向を向いた。どうやら気付かれずに済んだようだ。

(あ、危ねぇ……)

 クロードはホッと胸を撫で下ろすと、再び少女の様子を伺った。

 少女は湯船の中に立ったまま自分の身体を撫でるようにしながら、汚れを落としているようだ。

(綺麗だ……)

 クロードは思わず見惚れてしまう。

 透き通るような白い肌、まだ未成熟な身体のライン、華奢な手足、そして――

 ――全てが、月明かりの下に曝け出されていた。

(は、初めて生で見ちまった……女の子の……)

 クロードも健全な17歳の青少年、アダルト系の画像や動画は見たことがあるし、そういう類の本も持っている。だが、を見るのは初めてだった。しかもそれが、とびきりの美少女となれば尚更だ。

 クロードはドキドキと高鳴る鼓動を抑えられなかった。

 クロードの年齢と好みから考えれば少女はいささか幼すぎるはずだったが、そんなことは気にならないほどの魅力に満ち溢れていた。

 そしてその裸体はまるで芸術品のように美しく、神秘的ですらあった。

 クロードは生まれて初めて神と言うものに感謝をした、そして、気配を消す修行をしておいてよかったと心の底から思ったのだった。

 それからしばし、クロードは図らずとも覗き行為をしているという罪悪感とそれを大幅に上回る幸福感に包まれつつ、しっかりとその『芸術品』を堪能させてもらったのだった。

 少女の神秘さゆえだろうか、不思議な感覚だったが、いつしかクロードの中からはいやらしい気持ちが薄れていき、ただただこの美しい光景を眺めていたいと思うようになっていたのだった。そしていつの間にか、クロードは完全にリラックスしていたのである。

 ただし、肉体的反応はいかんともしがたいらしく、彼の『聖剣』はズボンの中で徐々にその存在感を増していったのだった……。

(しかし、一体何者なんだ、あの子は……)

 落ち着いてきたクロードの頭の中に浮かんできたのはそんな純粋な疑問だった。

 こんな時間にこんな美少女がたった一人でこんな森の中の温泉に入浴しに来ているのだ、どう考えても普通ではない。

 ここから近くの町や村までは結構な距離がある、そこからわざわざ来たとは思えない、となるとクロードたちのような旅人としか思えないのだが……。

(旅人の気配なんてなかったはず……。じゃあ、一体……)

 考えるクロードだったが、その時、少女がふいに口を開いた。

「それにしても、クロードには困ったもんだね」

 ドキリとクロードの心臓が跳ね上がる。

(な、な、な、ど、どういうことことだ? 何故あの子がオレの名前を……!?)

 最初は自分の存在がバレたのだと思った(それでも名前を言い当てられたのはおかしいが)。しかし、どうも違う、少女は相変わらずクロードの存在には気付いていないようだったからだ。

 少女は口元に笑みを浮かべクスクスと笑っている。どうやら、独り言を呟きつつ思い出し笑いをしているような様子だった。

「今頃は夢の中でも覗きしてたりして……あはっ」

 再びクロードの心臓が跳ね上がる。今彼は夢の中ではなく現実で覗きをしている。それを言い当てられたような心持ちになったことも理由であったが、今彼女は夢の中という言い方をした、つまり、昼間クロードがシルヴィの入浴を覗こうとしたことを知っていて、その上で言っているのだ。

(何故だ……? 誰だ……? まさか、それこそどこかからオレとピリアやリューヤさんのやり取りを覗いていた……?)

 クロードにはそれぐらいしか、思いつかなかった。だがそれもおかしな話だ、いくら森の中とはいえ、誰かが覗いていたら気配で分かるはずだ。

 ましてクロードだけではない、彼より圧倒的にその手の能力には長けているリューヤも一緒なのだ、気づかないなどあり得ないのだ。

 だが、あり得ないはずの状況が起こっている、クロードはすぐにでも飛び出し少女を問いただしたかったが、そんな事をすれば覗き行為をしていたのがバレてしまう。

 相手が悪人だろうが善人だろうが、その時点でクロードの命運は尽きるだろうことは容易に想像できた。だからグッと堪えて耐えた。

 そんな葛藤を知る由もなく少女はクスクスと笑うと、言葉を続けた。

「……さて、そろそろ上がろっかな?」そう言って彼女は湯船から上がると、クロードがいる岩場からは逆方向の岩場へと歩いて行く、そしてしばらくすると、服を身にまとった少女が姿を現した。

 あの神秘的な裸体が覆い隠されてしまった事にわずかに落胆するクロードだったが、少女の服装の奇妙さに気づくと再び目を奪われた。

 少女が着ているのは複雑な紋様が描かれた、非常に丈の短いローブのような代物だったのだ、脚には太ももまでを覆うニーソックスを履いており、ミニスカートと合わさり、所謂絶対領域を形成していた。

(術士か……? しかし、あのローブの紋様は何なんだ……? それにあのミニスカートとニーソックス……ううむ、実にけしからん、けしからんぞぉ……)

 ミニスカートとニーソックス自体はそれほど珍しくもないのだが、その組み合わせというのがまた絶妙だった。特に少女の小柄な体格と相まって、とても可愛らしく見えるのだ。

 本当に注目すべきローブの紋様よりも、むしろそちらの方に意識が向いてしまうクロードであった。

 そうしてクロードが悶々としている間に、少女はクロードの存在に気づくことなく、そのまま森の奥へと消えていったのだった。

 クロードはその後、しばらく放心状態でその場に座り込んでいたが、顎に手を当て少女の正体に思考を巡らせる。しかし……。

(やめた……。どうせ、考えたってわかるわけねぇんだ。あの子はこの森に住む妖精か何かだったんだ。そうだ、そうに違いない。そして、オレの日ごろの行いが良かったから、神様がオレに素晴らしい芸術品を見せてくれたんだ……うん、きっとそうだ!)

 クロードはそう無理やり結論付けて自分を納得させた。

 森の妖精なら気配を悟らせずにこちらの様子を窺うことが出来ただろうし、妖精、精霊の類であれば見た目と実年齢は一致しないはずだ。

 ロリコン的嗜好など持ち合わせていなかったはずのクロードが幼い少女(としか見えない相手)に対して劣情を抱いてしまった事もそれなら説明がつく。

 ともかくクロードは立ち上がると、その場を後にしたのである。

 テントに戻る前、彼がに関しては、いちいち描写する必要もないだろう……。

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