悪い知らせと良い知らせ

 俺は仕事でとんでもない失敗をしてしまった。現在上司達が話し合い、俺の処分を決めているようだ。


 そして、話し合いが終わったようで、俺の元に直属の上司である部長がやってきた。浮かない顔をしている。どうやらまずい結果になったらしい。


「君には良い知らせと悪い知らせがある。どちらから聞きたい?」


 部長はそう言ってきた。どうせ両方聞くなら悪い知らせの方から聞くか。


「では悪い知らせから聞きたいです」


「そうか。ではまず悪い知らせから。残念ながら君は本社にはいられなくなった。遠方の支社へと行ってもらう」


 つまり左遷ということか。クビにならなかっただけマシとはいえ、やはり辛い。続けて部長が言う。


「次に良い知らせだが……君は昇進することになった。我が社が新しく設立した『南極支社』の支社長として転勤先でも頑張ってくれ……」

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