お見合い写真
独身の俺はある日、職場の上司である課長にお見合いを勧められた。正直あまり気が進まなかったが、課長が「せめて写真だけでも見てくれ」と言ってきたので、お見合い写真を見てみるととんでもない美人が写っていた。
「課長、いくらなんでも変ですよ。俺がこんな綺麗な人とお見合いだなんて…何か裏があるんじゃないですか?」
「そ、そんなことないさ。ただ、すこーし訳ありということは聞いているが……」
「訳あり……ねぇ」
まあ、そんなことだろうと思っていたが、どういう訳だろうか。もしかしたらこの写真自体かなり盛ってるんじゃないだろうか。今時写真を加工して数段上の美人にすることぐらい簡単だろうし。それとも性格が悪いのだろうか。
俺は色々考えたが、結局お見合いをすることになった。加工写真である可能性もあるけれど、これだけの美人に会わないのは勿体無い気がしたからだ。
次の日休みの日、俺は課長と共にお見合いの場所へと向かった。
「初めまして、どうぞよろしくお願いします」
お見合い写真に写っていた通りの綺麗な女性が、丁寧に挨拶してきた。あの写真は加工などしていなかったのだ。それに優しそうな雰囲気の人で性格も良さそうだった。
確かに顔は写真の通り。しかし彼女の身長は50メートルを軽く超えており、その辺のビルより高いのだった。
「うーん、少し大きな人だけど、美人だしなんの問題もないな!」
お見合い相手を気に入った俺は即座に交際を申し込み、しばらくして結婚。今は夫婦2人で幸せに暮らしている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます