スフィンクスの謎
エジプトの砂漠を旅している最中、俺は仲間とはぐれて迷子になってしまった。
「くそ、ここは一体どこだ? 喉が渇いた。このままだと死んでしまう」
気力を振り絞り、砂漠を歩いているとオアシスが見えてきた。
「よかった、これで助かったぞ」
俺はオアシスに向かって走り出した。
しかし、突然地面が割れて地中から何かが現れた。それは顔が人間で体がライオンの巨大な怪物だった。
「ウオオ! オレはスフィンクス! ここを通りたかったらオレの出す問題に答えろ! もし間違えたらお前を叩きのめしてやる!」
出てくるなり、突然スフィンクスはそんなことを言い出した。俺は困惑する。
「い、いきなりそんなこと言われても……」
「黙れ! では問題! 最初は4本足、次に2本足、最後に3本足である生き物ってなーんだ?」
ああ、この問題なら知っている。俺は得意げに答えた。
「答えは『人間』だ! 最初人間は赤ん坊だから4本足で歩くし、それから立って歩くようになるから2本足、最後に老人になった時に杖を使うようになるから3本足で歩くことになる。これが答えだ!」
俺の答えを聞いたスフィンクスは、突然2本足で立ち上がり、どこからともなく長い棒を取り出して俺を殴りつけた。
「残念! 正解は『オレ』でした!」
そう言ってスフィンクスは倒れた俺を置き去りにして、棒を杖代わりにしてどこかへ歩いて行ってしまった。
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