流血鬼
ある日俺が夜道を歩いていると、前方から突然男が現れて、叫びながら襲い掛かって来た。
「血をよこせぇ! お前の血をよこすんだぁ!」
男は恐ろしい形相しており、身体は血に塗れている。
「ひぃ! 吸血鬼だ! 助けてくれ!」
俺が助けを求めると、男がさらに叫ぶ。
「違ぅ! 俺は吸血鬼じゃなくて流血鬼だぁ! ある日ひょんなことから流血鬼になって一日中血を垂れ流す体質になってしまったんだぁ! 血を飲まないと死んでしまう! だ、だから早くお前の血をよこ……」
言い終える前に流血鬼はそのまま地面に倒れた。やがてその身体は灰になり、灰は風に飛ばされて消えていった。
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