大当たり

 趣味で農業をやりたくなった俺は、郊外の土地を借りることにした。土地を貸してくれたのは知り合いの農家で、長年使っていなかった農地を格安で貸してくれたのだ。


 そして、ある休日。俺は車でその農地まで行き、作業をはじめた。


 鍬で畑を耕している途中、鍬に何か硬いものが当たった。


「なんだろう」

 

 俺が畑を掘ってみると、古びた壺が出てきて、中には小判がぎっしりと詰まっていた。


「すごいお宝だ。これだけあれば一生遊んで暮らせるぞ」


 すぐに持ち帰ろうとしたが、少し考えてから俺はさらに畑の別の場所を掘りはじめた。


「もしかしたら、もっと出てくるかもしれない」


 その予感は的中し、また壺を発見。今度も小判がぎっしりと詰まっている。


 俺は調子に乗ってさらに畑を掘り続けた。すると、小判の入った壺がどんどん出土されていった。


「もうやめようか、いやまだまだ埋まっているかもしれない……」


 やめられなくなった俺は必死に畑を掘り続けた。すると、鍬にまた何か硬いものが当たる。


「やった、また小判が……」


 しかし、次の瞬間大爆発が起こり、俺の体もせっかく掘り出した小判も、全てを吹っ飛ばしてしまった。


 まさかこんなところに不発弾が埋まっていたとは。やはり人間欲を出しすぎるとろくなことにならない。

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