俺氏、早速イベントが始まる~尚強制労働が確定した模様~
モブイとカタリナとのひと悶着がありつつも、ベロア先生が来て金曜午前の事務報告及びクラス交流が始まった。
「おはよう。皆、何割かの生徒は私の授業を取ってくれたけど、取ってない生徒からしてら1週間ぶりだね。どう?英雄学園での1週間を過ごしたわけだけど、楽しかったかな?
楽しいって思えてくれたら嬉しいな」
ベロア先生めちゃくちゃ可愛らしい笑顔見せるじゃん。
どれだけの男子生徒の心と貞操を奪えば気が済むんだよ。全員か、全員のを奪えば気が済むのか。
「一応、私は先週皆と授業出来て楽しかったかな。中には私の教えた魔道術をたったの3日で私よりも上達しちゃった子もいたから。もう私としては本当にビックリだったよ。でも嬉しくもあったかな。先生として教え子が上達するのは嬉しいことだからね。
皆もドンドン強くなっていつか私よりも強くなってみてね」
サキュバスクイーンでレベルも72あるベロア先生よりも強いって、それもう魔王と戦えるレベルやん。世界最強の一角やん。
誰がなれるねん。馬鹿を言っちゃいけない馬鹿を。尚例外・・・俺とモブイ・・・知らない子ですね?
「さて、じゃあ話を戻して大事な行事ごとの連絡を伝達するね。
ええ、オホン。昨日の職員会議にて、生徒間での激しすぎる能力の差というものが問題視されました。
今年は一部私達教職員に匹敵するもしくはそれ以上の実力を持った強者。
所謂、準英雄レベルの実力者が一定数存在しています。これは今までの英雄学園の歴史を遡って見てもトップクラスの水準であり、奇跡の世代と評されるレベルです。
ただ、あくまで一部であり大多数の生徒が例年よりもレベルやスキル、戦闘経験といった面で著しく劣ってしまっており、我々教師一同このことを非常に強く問題視しています。
生徒間にてここまで激しく能力に差が開いてしまった場合、一部の生徒だけが活躍してその他の生徒の活躍の場がなくなる。
また余りにも高すぎる壁を前に挫折してしまう等の問題が起こるのではないかと懸念がされました。
そこで、どうすれば良いのか考えた結果、新たなランキングシステムとランキングシステムを利用して階級を分けることが決定しました。
イエ~~~イ。パチパチパチパチ」
ベロア先生が割とテンション高めで拍手をして場を盛り上げようとするが、生徒の雰囲気というか空気は死んでいた。
それはそうだ、いきなりお前らは一部を除いて無能だ言われた上でよく分からないランキングシステムを追加する言われたのだから。
「思いの外皆盛り上がってないわね。まあ、でもその気持ちはわかる。凄く分かる。でも最後まで聞いてから判断してね。
まずこのランキングシステムはあのアンクル商会全面協力の元、ランキング上位者には報酬がプレゼントされます。イエ~~~イ。パチパチ。
そうして手に入る報酬はかなり豪華で英雄クラスが持つような武器や防具に全ての病と傷を治癒するエリクサーといった普通に生きていたら絶対に手に入れることが出来ないような数々のアイテムです。アンクル商会に感謝だね。
更に更にランキングポイントを消費して豪華アイテムと交換も出来ます。
どうかな?かなり凄いでしょ」
アンクル商会全面協力???俺そんなのに知らないけど、眷属が勝手にやったてことか?
あれ?待てよ?その豪華アイテム作るのって俺になるんじゃ・・・。いやまあいんだけどさ。いや、一言何か言ってくれよ。
因みにクラスメイト達の反応は上々、割と盛り上がっている。まあ、実質無料で豪華過ぎるアイテムが手に入るチャンスなんだ盛り上がらないわけがないわな。
「で、このランキングシステムなんだけど、ランキングの上位10人を英雄十席という地位をプレゼントします。
この英雄十席には様々な特権があり、具体的には授業の完全免除に英雄学園の運営権、アンクル商会からの惜しみない支援、新たに建設される屋敷への移住権等々。正直下手な教師よりも権力が持てます。
完全実力主義、魔王はおらず平和な世の中ではあるものの、まだ魔物は蔓延り人間に害をなす魔族もいます。
英雄学園はこの世の中に光を灯す英雄の為ならばどんな支援だって惜しみません。それが創設者にして魔王殺しの英雄・ユウキ様の願いの一つですから」
パチパチ
パチパチ
パチパチ
ベロア先生の熱弁に拍手が巻き起こる。何となく俺も拍手をする。
しっかし、英雄十席か響きがカッコいいな。気に入った。流石俺の眷属達だ。俺の好みをよく分かってやがる。
我は英雄十席の一人・一席・錬金王グレンとか言ってみたいな、めちゃくちゃカッコよさそうだ。
「皆、盛り上がってるね。という訳で早速明日から4日間英雄十席及びランキング順位を決めるための大会を行います。
大会の具体的な内容は当日に発表、ここで良い成績を残せば残す程ランキング上位になり、豪華アイテムが獲得出来ます。イエーイ。
そしてこのランキングトップ10に入れれば英雄十席の地位が与えられます。
更に更に師匠制度も導入がされるから、上手く目に留まれば憧れのあの人が師匠になれるかも。
色々と詳しいことは多分明日、校長先生が話してくれるから。今日はこれで説明終わり。
会場準備の為に午後の授業はないから皆もう帰って大丈夫だよ。明日は朝から第一闘技場に集合だから。皆寝坊しないようにね」
「「「はい」」」
―――――――――――――――
という訳でランキング決定戦という名前のダンジョンRTA&特殊技能披露会&他の強キャラ紹介と主人公労働編です。
これからめちゃくちゃ錬金アイテム作らさせられる主人公は泣いても良い。
因みに生徒間に実力の差が開いて、問題がうんたらかんたら言ってるくせして、ランキングシステムとかいう更に実力が開きそうなものを作って大丈夫そうというアンサーに対しては、一応このランキングシステムを通じて向上心を持って強くなってくれればいいって考えと、ぶっちゃけ全部グレンが楽しむための余興に過ぎないから、そこら辺は建前、どうでもいいって感じです。
尚、校長先生はかくかくしかじかでアンクルと一緒に遅れてやってきた職員会議にて、生徒間の実力の差についての話し合いを聞いて、このランキングシステムを思いつき、提案。
アンクルと共に諸々煮詰めてこうなりました。
以上、補足説明終わり。
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