俺氏、友情を深める
「半人半魔って?あの人間と魔族のハーフって意味の半人半魔ファーーー?」
「・・・そうだ。グレン。実は俺のお父さんは魔族であり、元魔王軍s」
「ちょっと待った。モブイ、その話は俺が聞いていても大丈夫な話か?もしグレン様にだけ話したいのであれば俺は授業に戻ろう。二人はこの部屋を好きに使ってくれた構わない。
今は授業中で誰も来ないだろうしな。もちろん俺は余計な詮索はしない。どうだ?」
ロンリコ先生、マジでイケメンかよ。
「ロンリコ先生・・・。それでお願いします」
「俺からもお願いするファーーー」
「ああ。もちろんだ。じゃあ俺は授業に戻るから、二人は話し終わったら戻って来いよ」
そう言ってさっきあげた天真純米大吟醸酒をラッパ飲みしながら授業に向かていった。
一応、その酒、アンクル商会の定価で100万ゴールドというかなりの高級酒なんだけど・・・。そんなラッパ飲みする?いやまああげたからいいんだけどね。
「さて、グレン、どこから話そうか。
そうだな俺の生い立ちから聞いてくれるか?」
「その前に一つ確認してい良いファーーー?」
「確認?ああ、もちろん大丈夫だが」
「俺はモブイを友人だと思っている。モブイが話したくないのであれば話さなくて構わない。別にモブイが半人半魔だろうと俺は気にしないファーーー
俺にだって隠し事はあるしファーーー。
一つも隠し事のない関係を友人という訳でもないし、知られたくないことは知られない方が良いファーーー」
「そうか・・・。じゃあ今は話すのを辞めておくよ。
この話をしだしたら長くなるし、割と重たい上にこの世界の禁忌の説明もしなければならない。
その禁忌を知ってしまえばグレンが正教会や魔術塔連合から狙われる危険性もあるしな。
気にしないでいてくれるとありがたい」
「じゃあ。気にしないファーーー。
ただ、俺はこれでもアンクル商会の十二統括者の一人、禁忌については割と知ってるし、正教会や魔術塔連合はもちろんのこと世界のほぼ全ての国、団体に伝手があるファーーー。
今更新しく禁忌を知った程度何も問題はないファーーー」
「そうなのか。ハハハハハ、そうか、そうなのか。ありがとなグレン」
「良いってことファーーー」
「じゃあ、授業に戻るか。今度戦う時は英霊任せじゃなくてちゃんと戦えよ」
「ファーーー、俺はさっきの英霊よりも強いぞ」
「マジかよ。それは頑張って勉強して、特訓して強くならないとな」
「でもその間に俺も強くなるファーーー」
「じゃあ、俺はもっともっと強くなって、いつか必ず追い抜いてやる」
「それは楽しみだファーーー」
「ああ、楽しみに待っててくれよな」
モブイの笑顔は輝いて見えた。
何というか凄く青春をしてる感じだ。
ああ、本当に気分が良い。
「・・・モブイ、もし何か困ったことがあれば友人としてアンクル商会の十二統括者いや、アンクル商会及びダーネスの創設者として全力で力になってやる。
だから、一人で抱え込まずに俺に相談してくれよな」
半人半魔という迫害いや、即刻処刑されるような種族に生まれ、身体にある無数の傷跡に時折匂わせる悲しき表情。
俺の作ったアンクル商会とダーネスのおかげで世界は割と平和になったが、原作ではいくつもの国が魔王の手によって滅ぼされて、様々な犯罪組織や悪徳貴族が暗躍して、罪のない人が犠牲になる、正に地獄絵図を作り上げていた。
俯瞰してみてみると、不幸に溢れ、死に溢れ、憎悪に溢れているのがこの世界だ。
そんなクソったれな世界でモブイが一体どんな人生を送ったのか。
それは貴族の家に生まれ、さして苦労もせずに最強になった俺には分からないものであろう。
だから、せめて友人としてこれくらいのことをしても許される筈であろう。
「ハハハハハ、グレン、お前ともっと早く出会いたかったよ。
でも、ありがとう。もし何か困ったことがあったら頼るよ。
ただ逆にお前が困ったことがあれば俺を頼れよ。微力ながら全力で協力するからよう」
ちょっと泣きそうな顔を見せつつも笑顔を俺に向けてくれる。
「その時はお願いするファーーー。
じゃあ、授業に戻るファーーー」
一緒に少し歩いていたら急にモブイが立ち止まる。
「なあ、俺の心の整理が出来たら。俺の事について話してもいいか?」
「ああ。もちろんだとも」
――――――――――――――――
補足説明
読者の皆々様は薄々気が付いておられると思いますが、グレンは真面目な話をする時や驚いた時はファーーーが消えます。
更に補足説明
モブイの過去編は決まってますし、もうちょいしたら公開するつもりですのでご安心ください。
更に更に補足説明
意外と魔王殺しの英雄学園っていうゲームは重たいです。
どれだけ重たいかについて次回詳しく説明しようかなと思ってる次第です。
心の底からのお願い。
少しでも面白いと思っていただけましたら、星やハートを入れて頂けると嬉しい限りです。
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