俺氏、屋敷が屋敷じゃなくて小城だった
俺に貸し出された屋敷は一言で言えば凄く豪華だった。
他の屋敷が3階建てとかなのに対して、6階建て、屋敷というか小城という言葉がしっくりと来るようなレベルの建物であった。
「ファーーー、俺特別待遇過ぎだろ。まあ一応アンクル商会の12人の統括者の一人である訳だし、分かってる学園側としては、これくらいの特別待遇にはなるか」
屋敷もとい小城に入る。
「お帰りなさいませご主人様」
メイド服を着た、クロ含む20人のメイドが俺に一斉に頭を下げる。
因みに執事はいるが、中身は女性である。
つまり、この小城にいる使用人は全員女性ということだ。
何故と問われれば、俺の趣味としか言いようがない、ほら、アレじゃん。せっかく異世界に来たんだから可愛い女の子に囲まれたいやん。
何が悲しくて男性集めて男性に囲まれたいんだよ。
そういうのはあの憎き男子高校で充分だ。
いや本当にアレは酷かった。常に男臭くて、常に男がいて、何人か新しい扉を開いて、そういえば後輩にそういうビデオの王になった奴もいたな。
・・・・・・・・・
うん。今思い返してみても多分地獄とそこまで差はないな。
「ファーーー、取り敢えず、俺は小城の中を見て回ってくる。誰か案内をしてくれないか?」
「では私が案内をさせていただきます。ご主人様」
俺の前に出たのはクロだった。
かくかくしかじか色々あり、俺の専属メイドとなり、英雄学園でも専属メイドとしてついて来た元ヒロインの一人だ。
「ファーーー、オッケー、じゃあ頼むわ」
「もちろんでございます」
クロに案内されて小城を見て回った。
まず、驚いたことに、この小城だが地下3階まであった。
地下3階の6階建て、ここだけ建築技術が上がり過ぎじゃね?
話を聞いたらアンクル商会の方で手を加えたらしいので、納得したけど、あそこは俺のせいで技術レベルが上がりまくってるからな。
多分、やろうと思えば高層ビルとか作れるレベル。
というか、王都の支部は高層ビル作ってるし、マジで俺のせいだけど自重ってものをファーーーしてるな。
話を戻して小城の紹介だ。
地下3階の6階建てということで、部屋数もかなりあり、メイドに執事、一人一人に一部屋あり、使用人用の大浴場もあるらしい。
もちろん、主である俺にはしっかりと俺専用の大浴場があり、風の魔石を利用した流れる温泉やジェット噴射、微弱な電気が出るタイプとかサウナに水風呂、これでもかってくらい詰め込んであった。
地下1~3階は全部俺専用の錬金室であり、俺が思う存分錬金が出来る様な最高の環境が整えられていた。
魔物を使っての実験用にと巨大かつ堅牢な檻まで用意してあるレベル。
控えめに言って頭おかしい気はする。
俺の部屋は1~6階全ての階層にて一部屋ずつ存在しており、俺がどの階にいてもすぐに部屋に戻れるという意味の分からないことまでされてる。
いや、そんなに部屋いらんて。
もちろんゲストルームも完備されており、俺の友人が来た時に使う豪華な部屋もある。
俺や俺の友人達が食事をする場所として2箇所用意されていて、貴族が使うような無駄に長い机での普通の食事と俺が割と好きなビュッフェ形式での食事と俺の気分に合わせて選べるらしい。
配慮が細かすぎて笑う。
娯楽施設として、プールや錬金アイテムである蓄音器を利用したカラオケ施設、カジノ場まで用意されてて、俺が頼めばメイドが準備してくれていつでも遊べるらしい。
プール施設とカジノ施設は一般開放して良い気はする。
その他、様々な施設が盛りだくさんであり、何というか、子供の夢を詰め込んだような小城になってた。
凄すぎて笑うしかない。
「主様、昼飯の用意が出来ました。今日は主様の歓迎の意を込めて最高級のお料理をビュッフェ形式でご用意させていただきました」
一通り見終わったところでクロが報告をしてくれる。
「ファーーー、気が利くな。丁度お腹が減っていたところだ。じゃあ昼飯にしようか」
「かしこまりました。主様」
メイド達が用意してくれた最高の料理を思う存分楽しむのであった。
流石に一人で食べてるのは気が引けてメイド達と一緒に食べました。
やっぱりご飯は一人で食べるより皆で食べた方が美味しいわ。
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