俺氏、クソ組織、魔邪神信仰をぶっ潰す 前編


 生贄の断罪日というイベントがある。

 これは魔王殺しの英雄学園の中でもトップクラスの鬱イベントであり、クソ難易度を持ったイベントだ。


 このイベントのプロローグは5年前の回想シーンから始まる。


 邪神を復活させようと目論む、魔邪神信仰という狂った組織が邪神復活の為に必要な生命の球と信仰の球を作成するイベントなのだが。

 この生命の球と信仰の球の作成方法がまあ、胸糞悪いというがエグイ。


 生命の球は何の罪も犯していない綺麗な魂の持った人間が錬金の釜にて煮詰められて生命エネルギーを抽出することで生まれる。

 ようは、18禁もビックリするような、人間達が泣き叫びながら魔族達によって馬鹿でかい錬金の釜にてぐつぐつと煮詰められるてしまうんだ。


 まあ、うん。エグイよな。


 ほんで、信仰の球の作成方法は、これまた同じく何の罪も犯していない綺麗な魂を持った人間をまだ自我の宿っていない赤子の頃に攫って、洗脳教育をして邪神を信仰させて、育て上げる。

 彼ら彼女らが生み出す信仰心によって生まれる球だ。

 これだけ聞くと殺す必要ななくないって思うじゃん。何もエグくないやん。問題ないやんって、違うんだよな。

 

 こっからがエグイんだよな。 

 彼ら彼女らは完璧に邪神を信仰してしまっている。何の罪も犯していない、いや違う、彼ら彼女らは生きてるだけで邪神を復活させるための信仰の球を生み出す存在になってるんだ。

 

 信仰の球が出来てしまえば、後は生命の球のみ、生命の球が出来れば邪神が復活してしまう。

 邪神が復活してしまえば人間は虐殺されて世界には暗雲が立ち込めるだろう。


 となるとやることは一つ。

 

 キリリングゴーだ。


 この物語のプロローグではとある一人の少女の視点で始まる。

 彼女は自我が芽生えた時から教団もとい魔邪神信仰の所で生活し、他の信者たちと共に幸せに平穏に暮らしていた。

 そんな中、いきなり聖騎士団が現れる。

 彼らは優しく偉大だった司祭の皆を殺し、教会を破壊していった。

 

 恐怖に怯える中、邪神復活や生命の球、そして信仰の球について話、悲しそうな顔をしながら、正義の為、世界の為といって、自分の友人を殺した。

 少女は恐怖で目の前は真っ暗になり、怯えながら、何故こんなことをするのか問う。


 それに対して聖騎士が「すまない」と一言いって、画面は暗転して少女の首が飛んで次の場面に切り替わるっていうね。


 エグいですね。


 さて、話を戻そう。


 生贄の断罪日、今から起きるこのイベントにて、邪神復活を食い止めるために聖騎士が罪のない人間を虐殺する。

 そんで、この時に殺される少女の一人がヒロインの一人であり、後の聖女の双子の妹ということが明らかになって、まあプレイヤーを絶望に叩き落とすのだが。

 そこら辺は追い追い話していこう。


 生贄の断罪日のイベントはまだまだ色々とエグイのがあるのだが、そこら辺を話し出すとかなり長くなるからこれも追い追い話していこう。


 という訳で何とかして食い止めるぞ。

 聖女ちゃんは俺も好きなキャラの一人やし、回想シーンで殺された双子の妹ちゃんもかなり可愛かったし、このままミスミス殺されるとか絶対に嫌だ。


 という訳で頑張れアンクル商会とダーネスよ。

 俺は家でグウタラしてるから。

 え?お前は何もしないのかって?


 大丈夫、俺の部下たちは優秀だからな。

 それに俺は怠惰な性格なんでな。

 しょうがないって奴だ。

 

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