第12話 事件は闇へ
事件は闇へ
その後ゴジルは身ぐるみをはがされ川に運ばれるとその中へ放り込まれた、当然のことながら溺れて死亡しているのが後日見つかり、犯人探しが始まるが今回は相手は悪かった。
そしてこの事件の事でレドラが遊撃隊の隊長の下へと話しを付けに行く。
「あんたが隊長かい?」
「なんだ?なんの用だ」
「分かっているだろ、あんたんとこの部下が人を殺したんだよ、あんたの部下なんだから責任はあんたが取らないとね」
「知らんな」
「知らを切るつもりかい」
「知らん、部下が勝手にやったことだ、好きに調べて始末をつければいい」
「かまわないんだね」
「いいぜ~但しそうなれば全面戦争だがいいのか?」
「そっちがその気ならこっちも勝手にやらせてもらうさ」
「ふふふ」
「バタンッ!」
レドラが隊長の部屋から出て行くとすぐに小隊の兵士が中に入ってくる、そして遊撃隊の隊長はレドラを排除せよと命令を出した。
「あの大女放っておくと面倒だ例のごとく待ち伏せして排除しろ、やり方は分かるな」
「例の薬使っちゃって良いんですかい」
「ああそうしないとあんなでかいやつ無理だろ」
「へっへっへっ 了解です」
そんな事とは露知らず、レドラは町の中を歩きながら不審な人物を見つけては話を聞いて行く。
そして町外れの警備小屋近くで事件が起こった。
「おいおとなしくしろ」
「うるせ~」
「どうした?」
「こいつらが盗みを働いたらしい」
「こいつは遊撃隊の」
「なんだ、でか女!男でもほしいのか?」
「へっへっへっ」
「何がおかしい!」
「おまえらはもうお終いだぜ」
「あ?」
「へへへへ」
縄で手足を縛られた遊撃隊のごろつき兵はうすら笑いを浮かべたが、何故かおとなしく守備隊が管理する牢屋へと運ばれていった。
その晩捕まっていたはずの遊撃隊の兵士数人が牢破りを実行に移す、すぐに宿屋の酒場で休んでいたレドラの元に守備隊から連絡が入り現場へ駆けつけるが、すでに牢屋はもぬけの空。
レドラはその足で遊撃隊のキャンプへと向かうことにした。
昨日つかまった兵士の顔は覚えている、今探せばすぐに捕まえられるはず、そうレドラは考えていた。
「おい先日盗みを働いた兵士を出しな」
「?」
「僕達は知りません」
「あんたじゃ話にならないね、上官を出しな」
「少しお待ちください」
新兵が上官を呼びに行く間にレドラの回りには遊撃隊のごろつき兵士が集ってきた。
「おいでかぶつ何しに来た!」
「おまえらの仲間が脱獄したんで連れ戻しにきたんだよ」
「へ~そんなやついたか?」
「この町の牢屋はおもちゃで出来てんのか?」
「それじゃ捕まえてもすぐ逃げれんだろ」
「ゲラゲラゲラ」
そうこうしていると新兵が戻りレドラに告げる。
「上官が話があると言ってます、こちらへどうぞ」
そのまま付いて行くとそこには、へらへらとにやけた顔をした男が数人立っており逃げだした囚人も含まれていた。
「おまえら!」
「おっと手を出せばこの場で戦争だぜ、どうする?」
「そんな脅しに屈すると思うのか?」
「ふっふっふっ」
「じゃあどうすんだ?」
いつの間にかレドラは10人以上の兵士達に囲まれていた。
「あんたら舐めてんのか?良いだろう相手になってやるよ」
だが一向に兵士達は手を出してこず、少し離れてまるでレドラが逃げ出さないように周りを囲み様子見をしているようなそぶりを見せる。
そして数分にらみ合いが続いていたが、兵士の一人が何かをレドラめがけて投げつけた。
レドラはそれを手で叩き落とすが、それは袋に入れられた薬、叩き落とす際袋が破れて粉が彼女の顔へと飛び散った。
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